朝の登園前は修羅場! 突然「幼稚園に行きたくない」と泣き出す子ども、迫りくる通園バスの時間。ママがパニックになる瞬間【著者インタビュー】

マンガ

公開日:2025/6/27

 漫画家・あさのゆきこさんのブログで2022年から連載され、今年になってから書籍化されるなど、育児中のママを中心に評判を呼んでいる『これって虐待ですか 自己肯定感が低くて怒りを止められなかった私が息子と一緒に笑えるようになるまで』(あさのゆきこ/KADOKAWA)。

「私ってポンコツな母親だ…」と思うからこそ完璧を目指し、自分に自信が持てないまま、初めての子育てに苦戦する主人公のみずき。うまくいかない毎日にイライラして子どもに怒りをぶつける場面では、思わず目を覆うような描写も…。その一方で、あることをきっかけに子どもと向き合い、穏やかな毎日を取り戻そうとする姿に勇気をもらえます。創作漫画でありながら、自身も似たような経験をしたというあさのさんに、子育てのリアルな悩みについて聞きました。

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――本書では、子どもが幼稚園にプレ入園(年少より1学年下の子どもを体験的に入園させること)してからも主人公の悩みは尽きません。朝突然、子どもが「幼稚園に行きたくない」と言って泣く場面でも、つい怒鳴っています。「遅刻するかもって思ったら急に体が熱くなる」という言葉にすごく共感しました。

あさのゆきこさん(以下、あさの):自分だけ準備万端にしていても、思い通りにいかないんですよね。朝決まった時間に通勤しないといけない会社員の人なんかは本当に大変だと思います。

――通園バスを待ちながら、「ポンコツだとバレたくないからちゃんと行かせなきゃ」「だけど、5分でも遅れたらバスに乗れない」と強迫観念に駆られて動悸がしてくる場面も印象的でした。

あさの:通園バスが来るから、決められた時間までに到着して待ってないといけないんですよね。ここにいなければならないって思うと、「はよ来い、はよ来い」と気が焦って、動悸がしてきて。私の場合はそうなることを見越して最初から自転車通園にしました。自転車通園なら自分で時間をコントロールできるので。

――主人公はそのうち、電車にも乗れなくなってしまいます。

あさの:電車も苦手で…。子どもが迷惑をかけずに乗っていられるか心配で、電車に乗ると動悸がすることがあり、できるかぎり自転車で移動していました。駅でも子どもがじっとしていないから怒っちゃう。最近は話が通じるようになってきて収まってきましたけど、子どもがまだ小さい時はパニックみたいになることがありました。

取材・文=吉田あき

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