「自分じゃないみたいに…怒ることもあります…」子どもを怒鳴ってしまう母親が通う心療内科。病院選びで大切にしたほうがよいこと【著者インタビュー】

マンガ

公開日:2025/6/29

 漫画家・あさのゆきこさんのブログで2022年から連載され、今年になってから書籍化されるなど、育児中のママを中心に評判を呼んでいる『これって虐待ですか 自己肯定感が低くて怒りを止められなかった私が息子と一緒に笑えるようになるまで』(あさのゆきこ/KADOKAWA)。

「私ってポンコツな母親だ…」と思うからこそ完璧を目指し、自分に自信が持てないまま、初めての子育てに苦戦する主人公のみずき。うまくいかない毎日にイライラして子どもに怒りをぶつける場面では、思わず目を覆うような描写も…。その一方で、あることをきっかけに子どもと向き合い、穏やかな毎日を取り戻そうとする姿に勇気をもらえます。創作漫画でありながら、自身も似たような経験をしたというあさのさんに、子育てのリアルな悩みについて聞きました。

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――本書の主人公と同じように苦しんでいる人に、心療内科の選び方でアドバイスがあれば教えていただけませんか?

あさのゆきこさん(以下、あさの):お医者さんって、グイグイ引っ張ってくれる人と、物腰が柔らかい人の2パターンくらいあると思っています。私の場合は、物腰が柔らかくて治療法をこちらに委ねてくれるようなお医者さんのほうが安心できました。でも、積極的に提案してくださる先生がいい方もいらっしゃると思うので、自分が安心できそうな先生を見つけるのがいいと思います。

――なかには「ちょっと合わないな」と感じるお医者さんもいましたか?

あさの:悩みを色々と伝えても「じゃあ、この本を読んでおいて」と渡すだけの先生や、こちらが一生懸命話していても表情をまったく変えず、薬だけたくさん出してくる先生もいて、ちゃんと診てくれているのかなと不安になりました。

――「安心できる先生」とはどんな先生だと思いますか?

あさの:私が相談していた先生はフッと吹いたら倒れてしまうような雰囲気の優しい先生で、時間制限がある中で話をよく聞いてくれました。子どものメンタルもちょっと弱く、子どもの悩みを話しても聞いてくれました。子育てで悩んでいて通うなら、子どもの悩みもちゃんと聞いてくれる先生がいいかもしれません。最近は心療内科も増えているようなので、今の先生が合わないという方は他の病院に行ってみるという選択肢もあると思います。

――心療内科に通って良かったと思うことは?

あさの:行くとやっぱり気持ちがちょっと落ち着くんです。薬を飲んで眠れているのも大きかったです。もちろん調子の悪い日もありましたが、比較的穏やかな生活ができていたのは良かったと思います。

取材・文=吉田あき

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