離婚を受け入れられない夫。難航する財産の話し合い… 離婚時に妻が後悔したこととは?【著者インタビュー】
公開日:2025/7/26

※この記事はセンシティブな内容を含みます。ご了承の上、お読みください。
『夫と心が通わない カサンドラ症候群で笑えなくなった私が離婚するまでの話』(アゴ山:原案、鳥頭ゆば:漫画/KADOKAWA)は、「カサンドラ症候群」になったアゴ山さんが離婚するまでの苦悩をリアルに綴った漫画。カサンドラ症候群とは、アスペルガー症候群など発達障害の特性のあるパートナーと安定的な関係を築くことが難しく、重いストレスを抱えて心身に不調をきたしている状態のこと。
なんでも話せる夫婦でありたいと願う主人公のアコは、意見を聞いても考えず頷くばかりの夫ユーマとの関係に悩む。ところが、暴力もなく、散財もしない夫に対する悩みを誰からも理解されず、孤独感を抱え…。本人に悪気はないと分かっていても、心が通わない相手と一緒に暮らすことはつらさしかない。「カサンドラ」状態になった妻が夫と離婚するまでを描いた本作。原案者のアゴ山さんに、夫と暮らした当時の苦悩や離婚してからの心の変化などを聞いた。
――離婚でいちばん大変だったことは何ですか?
アゴ山さん(以下、アゴ山):書籍の中でくわしく描いたのですが、ユーマがそう簡単には別れてくれなかったので、やはり離婚を受け入れてもらうまでの説得には苦労しました。その次に、財産についての話し合いが本当に大変でした…。
――長い手紙で想いを伝えても「まさか本気?」と返されていて、納得してもらうまでの苦労が伝わってきました。離婚前に「やっておけばよかったこと」があれば教えてください。
アゴ山:離婚となるとお金のことは高確率でモメるので、貯蓄や住宅についてもっと勉強しておけばよかったなと思いました。うちの場合は住宅を購入してしまっていたのが大きな後悔でした…。
――離婚してからは穏やかな毎日を過ごされているそうですが、離婚して良かったと思うことは?
アゴ山:第一に、一緒に生活しているとうまく息ができない感覚になるような同居人(ユーマ)がいないこと(笑)! これがとにかく大きいです。自分と子どもたちのペースで生活ができて、子どもたちと一緒に過ごす時間もとても楽しくなりました!
取材・文=吉田あき