お金が貯まる家計簿のつけ方って? 食費、日用品、娯楽… ジャンルごとにつけるより効果的なのは!? 貯金ゼロから「貯められる人」になる方法【書評】
公開日:2025/8/8

ちゃんと働いてお給料ももらっている、毎日贅沢をしているわけではないのにお金にいつも困っている。こんな経験に思い当たる人もいるのではないだろうか。現状を変えるためにどうすれば良いかわからないなら、『物事を「いる・いらない」に分けただけで、貯金ゼロから「貯められる人」になりました』(なぎまゆ/KADOKAWA)を手に取ってもらいたい。
主人公はお金の不安を抱え続ける40代の主婦。働いて節約もしているつもりだが、近場への旅行代を出すのも危ぶまれるほど、お金がないと感じる日々。お金の不安を減らすために家計簿もつけ始めたが、効果を感じられずにいた。その家計簿の中身を友人に見せたところ「この家計簿のつけ方だと節約してお金を貯めるのは難しいかもしれない」と言われてしまい――。
著者のなぎまゆさんによると、いる・いらないを把握していないと、どんなに収入があってもいつの間にかお金がなくなってしまうという。例えば、衝動買いや、在庫を考えない買い物など、無駄な支出に気づきにくい。必要なものを切り詰めて無理に節約しても、生活の質が下がったり、体調を崩したりとかえって大きな代償を払うことになりかねないという。そのため、「生活満足度」を下げずに継続できることが重要だ。
本書には生活の質を落とさず固定費を節約する方法や、推し活の悩ましい出費についての対策についても描かれている。楽に節約できるテクニックが豊富に紹介されており、すぐに取り入れられそうなものばかり。そしてお金を貯めるために必須の「片付け」についても、目から鱗の方法を学ぶことができる。お金がなかなか貯まらない・いつもクレジットカードの支払いがたいへん、という人にぜひ手にとってほしい。「要・不要の家計簿」を取り入れることで、財布だけではなく人生も豊かになるお金の整え方について学ぶことができる1冊だ。
文=ネゴト / くるみ