2025年5月に話題になった本は? 万博ガイド本が続々ランクイン 人気マンガの関連書籍も充実【なんでもランキング】
公開日:2025/7/28

※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2025年8月号からの転載です。

総合ランキングでは1位の『大阪・関西万博ぴあ』をはじめ4点の万博ガイド本がランクインした。これからの梅雨や盛夏の動向が気になる。『大ピンチずかん』もシリーズ全3点が4月に引き続いてランクイン。本屋大賞の『カフネ』も引き続き上位に。
谷川俊太郎さんが亡くなったのは昨年の11月だが、著作や関連書の刊行が続いている。総合9位の『100分de名著『谷川俊太郎詩集』2025年5月』は古今東西の名著を25分4回で紹介するテレビ番組のテキスト。批評家で随筆家の若松英輔が読み解く。
注目は総合14位の『私が見た未来 完全版』だ。2021年に刊行されて以来ロングセラーとなっている予 知夢を題材にしたコミックである。25年7月に日本で大災害が起きるという記述があり、その影響で香港からの来日客が減って、航空会社は秋まで減便するという(毎日新聞5月15日)。1冊の本がそんな大きな影響を与えるとは。世紀末の『ノストラダムスの大予言』騒動を思い出す。予言や予知夢を信じるかどうかはともかく、災害への備えは忘れずに。
実写映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』は5月23日から公開だが、コミック1位は『岸辺露伴は動かない』(3)。総合でも『岸辺露伴ジャンプ』が5位、『JOJO magazine 2025 SUMMER』が10位に。
文庫ランキングは村上春樹『街とその不確かな壁』(上・下)をはじめ、高瀬隼子の芥川賞受賞作『おいしいごはんが食べられますように』、小川哲の日本推理作家協会賞受賞作『君のクイズ』と、単行本でも話題になった作品が並んだ。
文=永江 朗
読者が選ぶ 今月読んで面白かったおすすめ本
一般
★1位『それいけ! 平安部』

○今年の流行語は、いみじ!に決まりではなかろうか?と思いそうなインパクトの強い言葉、いみじ!やばいです。高校生(1年生)が、平安部なんて作って大活躍するこんな面白い本ないよ!(60・女)
○高校生が全力で部活を楽しもうとする姿が眩しかった。(35・女)
★2位『高宮麻綾の引継書』

★3位『ユビキタス』

文庫
★1位『刑事弁護人』(上・下)

○久しぶりに謎解きを楽しめました。というのはヒントがちょうどいい具合にばら撒かれているのでこちらも推理を楽しめるからです。(中略)薬丸さんのミステリーは好きでよく読むのですがこちらも間違いなく面白く一気読みしました。(44・女)
★2位『やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく』

★3位『街とその不確かな壁』(上・下)

コミック
★1位『本なら売るほど』(2)

○古本屋「十月堂」が舞台の2作目。読書好き、古本屋好きにはぴったりな一冊です。(53・男)
○古本屋さんのあれこれが、面白い。(62・女)
○本に関する豆知識も楽しい。こんなお店がうちの近所にもあればいいのに!(37・女)
★2位『しあわせは食べて寝て待て』(5)

★3位『パラショッパーズ』(1)
