興味があるところだけ読む「つまみ読み」でもOK! 子どもが熟読する理由とは?【著者対談】

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公開日:2025/7/27

『いのちをまもる図鑑』本文より イラスト:室木おすし
『いのちをまもる図鑑』本文より イラスト:室木おすし

 児童書を子どもに読ませようと与えて、全く興味を示してもらえなかった経験がありませんか? どれだけ良い児童書でも、それを子どもに「与えて」「読ませよう」とすると読んでくれないことも。一方で、子ども自らが夢中で次のページをめくり始める児童書があります。いったい何が違うのでしょうか? ――そこには、著者が悩みに悩んでひねり出した“しかけ”がありました。

“いのち”を脅かす日常のピンチを切り抜けるための知識をまとめた児童書『いのちをまもる図鑑 最強のピンチ脱出マニュアル』(滝乃みわこ:著、池上 彰・今泉忠明・国崎信江・ 西竜一:監修/ダイヤモンド社)著者・滝乃みわこさんと、“子どもが自分で読める性教育の本がほしい!”というたくさんの声から生まれた『こどもせいきょういくはじめます おうち性教育はじめますシリーズ』(フクチマミ、村瀬幸浩、北山ひと美/KADOKAWA)の著者・フクチマミさんとの対談が実現!

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 制作中、お互いの著書にたくさんのヒントと勇気をもらっていたというふたり。フクチさんが滝乃さんにインタビューする形で、2025年上半期のベストセラーとなった児童書『いのちをまもる図鑑』の“しかけ”について語っていただきました。

滝乃みわこさん(左)と、フクチマミさん(右)。
滝乃みわこさん(左)と、フクチマミさん(右)。

フクチマミさん(以下、フクチ):私の担当編集さんのお子さんは10才なのですが、親から渡される本だと“何か”を嗅ぎ取るようで、基本的に読まないのだそうです。でも、『いのちをまもる図鑑』は読んでいた、と。特に熟読していたのは、「好きな人にフラれたら、スッパリあきらめる」のページ。

滝乃みわこさん(以下、滝乃):嬉しい! 好きな人、いるんですね〜。

フクチ:いるんだね、って思ったそうです(笑)。彼の読み方を観察すると、最初パラパラと流し読みして、興味があるところだけ読んでいる。そういえば「つまみ読み」がOKな本だと読んでいるなあと気がついたそうなんです。確かに、私自身も、小学生のころは活字の本が苦手だったから、わかるなあと思って。『こどもせいきょういくはじめます』も、学年で区切って「つまみ読み」ができる構成にしました。

取材・文=瀬戸珠恵

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