子育ての苦労や感動を分かち合いたい! ワンオペ育児の中で思いついたあることとは?【著者インタビュー】

マンガ

公開日:2025/8/21

3歳になる息子・よいたんとの日々を綴った子育てエッセイ漫画『よいたん3歳、ときどき先輩。』(まぼ/KADOKAWA)。本作は、ヒーローアニメが大好きという3歳児らしい一面もあれば、突然「菩薩か?」と思うほど悟りを開いた一言を繰り出すよいたんとの、何気ない日々を描いた一冊です。パパに対してオタクマウントを取ったかと思えば、謎のこだわりを発動して周囲を翻弄……。そんな自然体なよいたんと家族の姿に、くすっと笑ってしまったり共感したりすること間違いなし! よいたんの母であり、著者であるまぼさんの温かくも的確なツッコミも秀逸です。本作誕生の経緯から、最近のよいたんについてまで、さまざまなテーマでお話を伺いました。

――よいたんを主人公にした子育て漫画を描き始めたきっかけを教えてください。

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まぼさん(以下まぼ):息子が生後1か月くらいの時に描き始めたのですが、当時夫の海外出張が多くて。いわゆるワンオペというか、一人で子育てしている時間が長かったんです。子育てで何かあっても、それを共有できる人がいない孤独をかなり感じていました。「社会と繋がりたい、子育ての苦労や感動を分かち合いたい」という気持ちから漫画を描き始めました。その時は子育て漫画というジャンルがあることを知らなくて、「私が思いついた大発明!」くらいに思っていたんですが(笑)。いざ始めてみたらいろんな方の作品を発見してびっくりしましたね。

――当時は会社員として働かれていたんですよね。かなりお忙しかったのではと思うのですが、その中で漫画を描くモチベーションはどこから湧いてきていたのでしょうか

まぼ:育休中に描き始めて、復職してからはしばらく更新できなかったんです。でもその時にSNSのメッセージとかで「やめちゃったんですか? マイペースでいいので続けてほしいです」と連絡をくれる方がいて。その声が嬉しかったし、私も描くことで自分自身を取り戻している感覚があったので、細々とでも続けようと思って。子どもが寝た後に描いたりしましたね。私、人に驚かれるくらい描くスピードが速いんですよ、下書きとかもしないので。ただ、それでもやっぱり時間を捻出するのは大変でしたね。

――よいたんが魅力あふれるのは間違いないですが、本作の魅力はまぼさんの視点にもあると思います。漫画家には昔から憧れていたのでしょうか?

まぼ:それがそうではなくて。美術系の大学には進学しましたが、建築のコースに進んだのでイラストよりも室内のスケッチなどを勉強していました。ただ漫画を読むのは大好きでしたね。今まで読んできたものが作品としてアウトプットされているんだと思います。

取材・文=原智香

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