「野菜を食べたらマシュマロ食べていい?」3歳の交渉術。日ごろのご褒美作戦の影響が出てる!?【著者インタビュー】

マンガ

公開日:2025/8/26

3歳になる息子・よいたんとの日々を綴った子育てエッセイ漫画『よいたん3歳、ときどき先輩。』(まぼ/KADOKAWA)。本作は、ヒーローアニメが大好きという3歳児らしい一面もあれば、突然「菩薩か?」と思うほど悟りを開いた一言を繰り出すよいたんとの、何気ない日々を描いた一冊です。パパに対してオタクマウントを取ったかと思えば、謎のこだわりを発動して周囲を翻弄……。そんな自然体なよいたんと家族の姿に、くすっと笑ってしまったり共感したりすること間違いなし! よいたんの母であり、著者であるまぼさんの温かくも的確なツッコミも秀逸です。本作誕生の経緯から、最近のよいたんについてまで、さまざまなテーマでお話を伺いました。

――よいたんが「野菜をここまで食べたらマシュマロを食べていい?」とまぼさんに聞くシーンがありますね。3歳で既に交渉をしているのがすごいなと感じました。

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まぼさん(以下まぼ):「頑張ったらご褒美をあげる」という戦略を取ってきたので、きっとそういう発想が出てきたんだと思いますね。良くない言い方で言えば“物で釣る”ということにもなってしまいますが……。

――私も「○○したら~をあげる」というのは子どもによく言います。でも時々「ご褒美がないと頑張れない子どもになったら…」と不安になることもあって。

まぼ:そうなんですよね。ご褒美がある時とない時の違いを明確にしないといけないというか。例えばすごく簡単なお手伝いだったり、自分の分をやっただけなのに「お皿並べたら○○してくれる?」みたいに言われた時は「私の中ではそれは家族としての営みを回していくためのものであって、頑張りとは違うと思う。自分が成長する中での頑張りだったら評価するよ」みたいに、お互いの認識が同じになるように説明するようにはしています。

――なるほど。ご褒美で釣ってばかりかも……と思っている人に声を掛けるとしたら何とかけますか?

まぼ:その瞬間すぐに解決しないといけないことって、子どもが小さいと結構発生しますよね。例えば子どもが道路に寝そべってしまって、通行の邪魔だし車も来るかもしれないから一刻も早くどうにかしないといけないとか。そういう時に「物で釣るな」なんて言うのは「現場の声じゃないな」と思う(笑)。安全を守るためだったり、あとは余計なストレスを溜めずにこちらの精神を保つためだったり。必要な時はご褒美作戦を使っていいと思います。大人だって、自分自身のことを物で釣ったりしますよね。

取材・文=原智香

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