大ヒットドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』でも話題の筑前煮。取り上げたきっかけは元カレの父親からの一言!【著者インタビュー】

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公開日:2025/12/11

 夏帆×竹内涼真のW主演のドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系火曜22時)。竹内涼真が演じる海老原勝男(えびはらかつお)は、イケメン御曹司で“ハイスペック”ながらも、「男なんだから」「女だったら」と男女の役割について固定観念を持つ男。夏帆が演じる料理上手で勝男に尽くしてくれる鮎美と同棲中で、そろそろ結婚、と夜景が見えるフレンチレストランで完璧なプロポーズをしたのだが…。原作は同名漫画『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(谷口菜津子/ぶんか社)。勝男、そして鮎美の成長と料理を通じて、誰もが自分の中で気づかないうちに築き上げてしまう「普通」を壊してくれる作品として注目を集めている。本作に込められた想いから裏話まで、著者である谷口菜津子さんに話を聞いた。

――本作は、物語のキーとなるご飯や飲み物が出てくる回が多いですよね。

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谷口菜津子さん(以下、谷口):私自身、人生の80%くらいを「おいしいものや栄養のあるものを食べたい」と思いながら暮らしているので。どうしても作品を描く中で食べ物が出てきてしまいます。

――第1話には筑前煮が登場します。勝男は筑前煮が好物で、合コンでも「筑前煮をおいしく作れるような女の子がタイプ」と話しています。筑前煮にした理由を教えてください。

谷口:筑前煮は面倒くさいというイメージがありますよね。それと私自身が、過去の交際相手のお母さんが作った筑前煮をおいしいと感動した時、お父さんから「君にもこの筑前煮の作り方を覚えてもらわないと」と言われた思い出があるんです。おそらく冗談で言っていたと思うのですが、その印象が強烈だったので筑前煮にしました。その時、お母さんとお祖母さんは「何を言っているんだ」とお父さんに怒っていましたね。

――筑前煮の面倒くささ、私も人生で2回しか作ったことがないのでとても共感します(笑)。その面倒さがわかるということは、谷口先生はお料理が苦手なのか、はたまた好きなのか……実際のところはどうでしょうか?

谷口:私はよく失敗するので料理上手ではないですね。ただ皮からの餃子作りなど、面倒な料理に挑戦することは好きなんです。出汁も鶏ガラや鰹節から取ることが楽しいと感じるタイプです。ただこれは好きでやっているから楽しいわけで「餃子は皮から作らないと」などと強いられたら相当腹が立つなとは思います。

取材・文=原智香

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