2025年10月に話題になった本は?「変な」シリーズ新作登場 物価高には家計簿を味方につけて【なんでもランキング】

ダ・ヴィンチ 今月号のコンテンツから

公開日:2025/12/21

※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026年1月号からの転載です。

 前まで夏、それもむちゃくちゃ暑い夏だったのに、10月の総合ランキングにはもう家計簿が。光陰矢のごとし! ベスト20のうち4点が家計簿・家計ノート。諸物価の値上がりが激しい今、きっちり家計管理しなくてはと考える人も多いだろう。

 雨穴『変な地図』が9位で登場。「変な」シリーズの最新作だ。発売日は10月31日。発売と同時にベストセラーに。「変な」パワー、恐るべし。

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 10位は彬子女王のエッセイ集『飼い犬に腹を噛まれる』。絵はほしよりこ。プリンセスの波瀾万丈の日々。それにしても、飼い犬に手を噛まれることはよくあっても、まさかお腹とは! 11位の夏川草介『エピクロスの処方箋』は『スピノザの診察室』の続編。京都を舞台に、医療と幸福を考える哲学的エンターテインメント小説だ。伊坂幸太郎『さよならジャバウォック』が15位に。デビュー25周年の書き下ろし長編ミステリー。夫殺しから始まる伊坂ワールド。ジャバウォックといえば『鏡の国のアリス』だが……。

 コミックのランキングは『SPY×FAMILY』(16)、『キングダム』(77)、『3月のライオン』(18)とベストセラーリスト常連が上位を占める。注目は7位の『ベル・プペーのスパダリ婚約』(2)。外見はベル・プペーすなわち美しい人形のようだが、じつはとんでもなく豪胆なお姫様の恋と冒険の物語。

 文庫は吉田修一『国宝』の1・2位独占が続く。3位登場の髙田郁『志記』(一)は江戸時代後期を舞台にした時代小説。医学と刀鍛冶の道を選んだふたりの女性を描く。

文:永江 朗

読者が選ぶ 今月読んで面白かったおすすめ本

一般

★1位『探偵小石は恋しない

『探偵小石は恋しない』
『探偵小石は恋しない』(森バジル/小学館)1870円(税込)

○重い話になりそうなテーマが多い中、主要人物たちの軽やかな会話のおかげで、難なく読める。(35・女)
○キャラクターもストーリーも魅力的なのでとても薦めたくなります。(46・男)
○伏線回収に次ぐ伏線回収にすっかりやられました。ミステリー小説のタイトルが何冊も出てくるのも楽しかったです。(38・女)

★2位『災疫の季節

★3位『あやかしたち

文庫

★1位『木挽町のあだ討ち

『木挽町のあだ討ち』
『木挽町のあだ討ち』(永井紗耶子/新潮文庫)781円(税込)

○ミステリー仕立ての時代小説で、一人一人のバックグラウンドがとても良く、一緒に憤りを覚えたり、微笑んだり、いつの時代も人情味が感じられる小説は好きだなと思った。(47・女)
○話し言葉がテンポよく、時代小説に慣れていなくても面白かった。(38・女)

★2位『イクサガミ 神

★3位『ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは噓をつく

コミック

★1位『3月のライオン』(18)

『3月のライオン』(18)
『3月のライオン』(18)(羽海野チカ/白泉社ヤングアニマルC)759円(税込)

○島田さんがかっこいい! もう18巻なのにいまだに将棋ルールはわからないままだけど、対局中のモノローグがすごくよい。生き方の参考になります。(40・女)
○緻密に描かれた将棋と人間味の魅力を満喫。(50・男)

★2位『家守綺譚』(

★3位『SPY×FAMILY』(16)

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