「身近な犯罪だけど知名度はまだ低い」グルーミングをテーマに漫画を描こうとした理由は危険性を伝えるため【著者インタビュー】
公開日:2026/1/31

性的接触を目的に未成年者をはじめとした児童に接近し、信頼関係を利用してコントロール下におく“チャイルドグルーミング”(以下、グルーミング)。信頼関係を築いた上で性加害を行うため、子どもの抵抗感を失わせ、それが性暴力であることすらわからないように加害を行うのが特徴だ。近年、聞かれるようになったこの言葉をテーマに描いた漫画が 『娘をグルーミングする先生』(のむ吉:著、斉藤章佳 西川口榎本クリニック副院長(精神保健福祉士・社会福祉士):監修/KADOKAWA)だ。
主人公の佐倉真美は女手ひとつで子どもを育てるワーキングマザー。高校1年生の娘・小春の成績が落ちていることに愕然とし、塾を探すことに。小春が通うことになった塾の塾長・森先生はとても真面目そうな人。森先生のおかげで小春の成績も次第に上がっていきすっかり安心していた真美だが、ある日小春から「ママに会わせたい人がいる」との言葉が。交際相手として連れてきたのはなんと森先生。森先生との交際を反対する真美だったが、小春は聞く耳を持たず……。
“チャイルドグルーミング”について入念に調べてから本作を描いたというのむ吉さんに、本作を描こうと思ったきっかけや込めた思いを聞いた。
――グルーミングについて調べるようになった出来事があえば教えてください。
のむ吉さん(以下、のむ吉):SNSで「子どもがグルーミング被害に遭っているかもしれない」という内容の投稿を見かけ、子を持つ親として決して他人事ではないと感じ、詳しく調べるようになりました。
――ではそのグルーミングをテーマに漫画を描こうと思ったきっかけはありますか?
のむ吉:グルーミングについて調べるうちに、とても身近な犯罪だと感じるようになったからです。しかもその凶悪性とは裏腹に、グルーミングの知名度はまだまだ低いと思います。より多くの人にグルーミング犯罪の危険性を知ってほしいと思い、漫画を描き始めました。
――執筆前に調べたり、どなたかにお話を聞いたりといった準備はされたのでしょうか?
のむ吉:今回監修をしてくださった、斉藤章佳(あきよし)先生の著書を参考にしました。『子どもへの性加害 性的グルーミングとは何か』(幻冬舎)はもちろんですが、『「小児性愛」という病―それは、愛ではない』(ブックマン社)や『盗撮をやめられない男たち』(扶桑社)などの著書、また過去のインタビューなどから、多くのことを学ばせていただきました。
取材・文=原智香
