単身赴任中、不倫相手と「カップル配信」!? クズ過ぎる夫に妻が反撃開始! SNS時代ならではの痛快復讐譚【書評】

マンガ

公開日:2026/2/3

夫が浮気相手とカップル配信してました クズすぎる夫に最大の制裁を』(希虹:原作、一科ハチカ:作画/KADOKAWA)の衝撃は、“本来隠れて会うべき”不倫相手の女性と夫が、楽しげに「カップル系配信者」として活動しているところにある。動画サイトの定番であるカップル系配信者が、単身赴任中の夫と浮気相手という組み合わせは前代未聞だ。

 物語は、主人公・莉子が優しくて料理上手な翔太と結婚したところから展開していく。莉子はほどなく妊娠し、もっと幸せな日々になるはずが、同時に夫の単身赴任が決定。身重のままひとりで暮らすことに不安でいっぱいになる。そして単身赴任中の夫と浮気相手との動画を偶然見つけてしまうのだった――。

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 そもそも、夫の身勝手ぶりは新婚の頃からとどまるところを知らない。突然家を購入したと告げ、莉子に順調だった仕事を辞めさせ、その家がある自分の地元へ引っ越し。そしてそこで待ち受けていた近所の住民による陰湿な移住者いじめと姑の嫁いびりを見事にスルーし、不倫相手と寄り添い、笑い合い、甘い言葉を交わしながら、その姿を不特定多数の視聴者に晒していたのだ。裏切りだけならまだしも、あまりにもなめ腐ったその態度を見ると、「この男には制裁が下ってほしい」と怒りながらグイグイ引き込まれていくはずだ。

 こんな三重苦ともいえる絶望的な状況で莉子が反撃に向け動き出すと、さらに心を掴まれてしまうだろう。理不尽な現実を直視し、自分を追い詰めてきたクズ夫とその周囲の人間たちを「しかるべき形」で地獄へ叩き落とすことを決意するのだ。この逆転劇は痛快そのもので、強烈なカタルシスを覚えるはずなので、ぜひ手にとって味わってほしい。

 見せるためのフィクションが重なる「配信」という舞台設定と、承認欲求と背徳的な快楽とが同居する「SNS時代のサレ妻復讐譚」という斬新なテーマに、最大級の「いいね」を送りたい。

文=ヒルダ・フランクリン

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