「いつまでも新入社員でいられると思ってたらあかんで!」頼りない夫と向き合う白目ママの日常【書評】
公開日:2026/2/4

結局のところ、子育ては孤独な闘いなのか――。『子育てしたら白目になりました』(白目みさえ)は、孤軍奮闘する子育て中のママを描いた共感必至の物語だ。
同作は、臨床心理士および公認心理師の資格を持つ作者・白目みさえさんが手がけるコミックエッセイ。日中は精神科で心理カウンセラーとして働き、家に帰れば年子の母として奮闘する。時間や家事に追われる慌ただしい毎日の中で、彼女が直面する子育てのリアルが描かれていく。
物語は、夫のひろくんを巡るエピソードから始まる。トイレに行くため、幼い長女のことを「見ててくれる?」と頼んだみさえさん。しかし用を足して戻ってみると、ひろくんはスマートフォンを眺めたまま、長女を放ったらかしにしていた。
どうやら「見てて」という言葉を文字通り受け取り、妻の真意がまったく伝わっていなかったようだ。その瞬間、彼女の脳裏には「夫は新入社員と思うべし」という格言が浮かび上がる。
ただでさえ忙しい毎日を送っているママにとって、本来パパは貴重な戦力であってほしい存在。しかし意識の違いなのか、ママの期待に応えられるパパは決して多くない。育児における夫は、いわば新入社員同然。ママは上司として手取り足取り教えなければならない、というのだ。
とはいえ、彼女自身もまたママ歴0年で育児をスタートしている身であり、その点ではパパと立場は変わらない。そうした矛盾やモヤモヤも包み隠さず描かれているからこそ、みさえさんの主張には共感せずにいられないのだろう。
文=ハララ書房
