「不安まじりの希望」と「安心に包まれた退屈」を天秤にかけて…自分の心の声を封殺してない?/もう一度、チャレンジ
公開日:2022/11/11
ブロック3 〝自分ないがしろ〟妖怪
「やりたいジャンルは見つかったけど、親になんて言われるか……」
「新しいことにチャレンジしたら、パートナーに怒られるだろうな……」
先ほどの「壮大なチャレンジに縛られるあまり、計画性もないままに突っ走って周囲から反対を受けてしまう」のとは逆で、あまりに周りの目を気にするばかりに、最初から自主規制に入ってしまい、チャレンジできなくなってしまうことがあります。
これは、〝自分ないがしろ〟妖怪の仕業です。
ヤツらは、多くの場合、「そんなことして本当に大丈夫~?」「パートナーとの関係が破綻しちゃうんじゃないの~?」といったキラーフレーズを駆使してはチャレンジの芽を摘み取り、「何もしないほうが平和でいいよね」という気持ちに導きます。
「不安まじりの希望」と「安心に包まれた退屈」を天秤にかけさせた結果、自分の心の声を封殺させて、リスクの少ない後者を選ばせる。
その能力が抜群に高いのです。

また、この〝自分ないがしろ〟妖怪は、物事を天秤にかけるその能力を発展させ、社会におけるメリット・デメリットを強くあなたに意識させてきます。
たとえば、挑戦してみたいジャンルだけど、もう世の中的にはオワコンぽい、というときには「それ、やってもメリットなんかないよ」と断念させます。
反対に、「これから流行る気配はあるけど、自分はちっとも興味が持てない」「社会的意義は大きいけれど、あまりワクワクしなくて」というときには、「みすみすやらないなんてバカなの?」と無理にでもそちらに進ませるのです。
その結果、多くの人は、自分の気持ちを無視して損得や世間体でチャレンジするようになります。すると、お金が稼げたり、やっていること自体には喜びがないと気付くと、「何のためにこのチャレンジをしたんだっけ?」とモヤモヤしてしまうのです。
こうして、時間をかけながら最終的にあなたのチャレンジを破綻させていくのも、〝自分ないがしろ〟妖怪が持つ巧みなワザの1つです。
もし、現在あなたが損得勘定や世間体ばかりに捉われていたら、それは、あなたの肩にすでに乗っているこの妖怪がさせていることなのだと気づきましょう。
<第5回に続く>