今も昔も子育ては大変! 余計な行動の最たる例「寝た子を起こす」/ことわざびっくり事典③
公開日:2024/6/15

「船頭」は「船長」のこと。
一艘の船に何人も船長がいたら、進行方向もまとまらず、本来、川や海を進むのが当たり前の船が山へ上っちゃう、というようす。
そのことわざの意味は、船長がたくさんいると、怪奇現象が起きますよねってこと……ではなくて、指示する人が多いと、意見がひとつにまとまらなかったり、ものごとがとんでもない方へ進んだりしてしまうということだよ。
たとえば、「学芸会の出し物を決めるのに、みんなが意見を主張するから決まらない。船頭多くして船山に上るだ」とか、「ぼくの班は、船頭多くして船山に上ることがないよう、班長をひとりに決めました」などのように使うよ。

このような、意見を言う人が多くてバラバラでまとまらないことを表すことばには、こんなものもある。
「家を道ばたに作れば三年ならず」は、家を建てるとき、たくさんの人が行き交うようなところだと、その人たちに口出しされまくって三年は家が建たないという意味。
「下手の大連れ」は、人数が多すぎて、そのせいでものごとがうまくいかないこと。もしくは、無能な人が集まっても役に立たないことだ。