こわい? かわいい? おばけ&妖怪絵本(2024年7月 新刊&おすすめ絵本)
更新日:2024/7/22

ドキッ、ゾワゾワッ、スススーッ……背筋に走る感覚。こう暑いと、涼を求めて「こわいもの」が気になっちゃいます。肝だめしやおばけ屋敷、怪談、ホラー映画といろいろありますが、子どもといっしょに体感するならやっぱり絵本!
ところが主役のおばけや妖怪たち、こわーい!ようで、とってもチャーミング。
うきうきと海で遊んだり、バスや電車に乗ってあっちこっちと出かけたり、足のお悩みに合わせたくつを作ってもらったりしてうれしそうなおばけたち。かくれんぼしたり、不思議なお店を営んたり、商店街に集ったりにぎやかな妖怪たち。 怖いもの見たさでのぞいてみたのに、なんだかかわいくて、ホンモノにも会ってみたくなっちゃうのです。
……絵本を読んで涼やかに、とはいかなそうですが、愛嬌あるおばけや妖怪たちと過ごすひとときには夏らしさを感じられそう。凉しいお部屋で、たーっぷりとお楽しみください!
夜の海、うきうき遊んでいるのはおばけたち!帰るときはひとりずつ体の色が……?!『うきうきおばけ』せなけいこさんのシリーズ第3弾
うきうきおばけ
作:くろだかおる絵:せな けいこ
出版社からの内容紹介
おばけたちが、夜の海でうきうきと遊びます。ひとしきり遊んだおばけたちは、ひとりずつ体の色を変えながら帰っていきますが…? 「せなけいこのえほん」第3弾!初出「ころころえほん」2007年8月号(『なつやすみおばけ』を改題)。
こわいじょ こわいじょ『おばけだじょ』その正体は……影絵をつかった画風が楽しいtupera tuperaさんのおばけ絵本
おばけだじょ
作:tupera tupera
みどころ
「こわいじょ こわいじょ おばけだじょ」
大人気ユニットtuperatuperaさんの最新作はおばけ絵本。
意外なことに、おばけは初めて!
さてさて、どんなへんてこなおばけが登場するでしょうね。
不思議な模様の見返しにドキドキしながらめくると・・・でた。
「おばけだじょ」
まっくろな姿に目がふたつ。
「たべちゃうじょ」
口を開ければ、するどい歯が光ります。
「ばあっ!」
あ、今度は手がでてきた。
「つかまえちゃうじょ」
あれ?なんかへん?
「ぐわぁぁぁ」
やっぱりこわい!!・・・ような、こわくないような?
一体何が起きているのかは、読んでからのお楽しみ。
おばけのキュートさはもちろん、とにかく色味が美しいtuperatuperaさんの作品。
特に今回は、ぼんやり光っているような不思議な演出の背景。
これって、実は影絵を撮影しているんですって!!
考えもつかないアイデアとセンスにいつも脱帽してしまいます。
さあさあ、頭の中がおばけのことでいっぱいになっちゃっているチビっ子たち。
ちょっぴりコワイものを求めているあなた方。
まっくろなおばけちゃんが、今か今かとみんなが来るのを待ちかまえていますよ。
妖怪たちが並んでいる『まよなかのバスてい』やってきたのはたこ入道バスや一反もめんバス?!穴あきしかけの窓から顔をのぞかせているのは……
まよなかのバスてい
作:古内 ヨシ
みどころ
真夜中のバス停に、妖怪たちが並んでいます。そこに、たこにゅうどうのバスがやってきました。「にょろにょろにょろにょろ ごじょうしゃください」あれあれあれ?!窓の部分に穴が開いています。ページをめくると、バス停に並んでいた一つ目小僧がバスに乗り込んで見えるというしかけになっているのです。これは楽しい!思わずパタパタとめくり返したくなります。
次にやってきたのはちょうちんおばけのタクシー。タクシーの窓も穴が開いています。ということは、また別の妖怪がそこから顔をのぞくはず。次から次にやってくる不思議な乗り物から、次はどの妖怪がどんなふうに顔を出すか予想しながら読み進んでいきます。
この楽しいしかけ絵本の作者は、イラストレーターとして活躍後、40歳から絵本作家となった古内ヨシさん。『きつねうどんたぬきうどん』(大日本図書)や『ウシくんにのって』(絵本塾出版)など、ユーモラスなお話をたくさん描いている作家さんです。古内さんの描く妖怪たちは、愛嬌たっぷりで全く怖くありません。むしろかわいいくらいです。そんな愉快な妖怪たちと、夜のドライブに出かけてみてくださいね。
♪えきからえきへ、でんしゃがはしる。ほのかちゃんを探すげんくんの前に現れたのはおばけ電車!『ほのかちゃんえき』目指し出発したけれど……
ほのかちゃんえき
作:うどんあこ絵:岡田 よしたか
みどころ
道に落ちていたのは、ほのかちゃんがママにあんでもらったばかりの新しいてぶくろ。げんくんは、あわてて追いかけます。公園に着いたけれど、ほのかちゃんは見当たりません。げんくんは、鉄棒を見ると、いつものくせで得意のさかあがり。
「えい!」
景色がくるんとまわると、どこからか声が聞こえてきます。♪えきからえきへ、でんしゃがはしる。か~さ、かさかさ、かさっさ~♪ やってきたのは、かさおばけとろくろっくび! ここは「げんくんえき」だと言うのです。
「じゃあ、ほのかちゃんえきにもいきますか?」
さあ、げんくんを乗せて、おばけでんしゃは出発です。ひのたまやがいこつも乗せて、どんどん走るおばけでんしゃ。本当に「ほのかちゃんえき」に着くのでしょうか?
ほのかちゃんのためにひた走る、げんくんの健気な姿が愛らしいこのお話。けれど、その横にいるのは、必死になって走るおばけたち。骨がくずれ、ひのたまがしおれるほどの超特急。なんておかしな光景でしょう。笑ってしまうけれど、本人たちはいたって真剣。だって、大事なてぶくろですものね。岡田よしたかさんの描くおばけたちは、やっぱり魅力的なのです。
さびれた商店街のくつ屋さんに、次々と訪ねてくるのはおばけたち!お悩みに合わせたくつを作ってあげると……『くつやさんとおばけ』
くつやさんとおばけ
作:いわさき さとこ
みどころ
すっかりさびれてしまった商店街。くつやさんも、そろそろ店をたたんだ方がいいのかもしれないと考えていた、その時。
「ごめんください」
立っていたのは、ちょうちんこぞう。驚いて思わず逃げだすくつやさんでしたが、どうしても話を聞いてほしいという言葉に、仕方なく立ちどまります。なんでも最近は、どこもかしこもアルファルトの道ばかりで、足が痛いのだと言うのです。そこでくつやさんは、靴底がやわらかい運動ぐつをはかせます。すると次の日、今度はてんぐがやってきます。さらにその次の夜には大勢のおばけたちがくつやに訪れ……。
くつやさんの前に次々に現れる、迫力満点のおばけたち。毎晩さぞかし怖い思いをしているのでは? と思うと、そうでもないみたい。それどころか、くつやさんも商店街も元気を取り戻していくのです。
第36回日産童話と絵本のグランプリ絵本大賞となったこの作品。くつやさんとおばけたちの交流をユーモラスに描いた心あたたまる絵本。新しいくつをはいて喜ぶおばけたちの、なんと魅力的なこと! どこか懐かしい商店街の様子も含めて、画面すみずみまで楽しんでみてくださいね。
トイレに行きたくて目が覚めたけど、どうしよう、おばけの出る時間だ?! 妄想止まらないぼく、一人でトイレに行けるかな?『まよなかのおしっこ』
まよなかのおしっこ
作:さいとう しのぶ
みどころ
夜中にパチッと目が覚めて、トイレに行きたくなっちゃった。もしもおばけがいたらどうしよう……。怖いけど、勇気を出して行かなくちゃ……! 子どもなら誰でもよーくわかる、こんな気持ちを、『あっちゃんあがつく たべものあいうえお』(原案・みねよう、リーブル)で人気のさいとうしのぶさんが絵本に描きました。
「なんで ぼくは、『きょうから ひとりで ねます』なんて ゆうたんやろ。ひとりで トイレにいかな あかんやん」と嘆くぼく。だって、まず、子ども部屋の戸を開けるのが怖いんです。戸を開けたら「ダーン!!」っておばけが落ちてくるかもしれないし、電気のスイッチを押そうとしたら、壁から「ニューッ」と出てくるかも!
そうそう、こういうときの妄想って止まらないんですよね……。もう怖くて、怖くて。ぎりぎりまでトイレをがまんしちゃう。でもぼくは勇気を出しますよ。戸を開けて、電気をつけて、階段を降りて。とうとうトイレのある1階に……と思ったら、おばけが「でたあ!」……!?
ぼくの頑張る姿、表情、そして妄想に出てくるおばけたちも何だかユーモラスで笑っちゃいます。さあ、ぼくはトイレまでちゃんとひとりで行けたのかな? さいとうさんの描くこんなおばけなら、かわいいばかりで、案外怖くないかもしれませんね。絵本の中には、さらにいろんなおばけちゃんがかくれていますよ。探してみてくださいね。
ある夜、トイレに行くときに通りかかるワニのような大きな影『かげわに』たちが動き出した?!ドキドキワクワク真夜中のおはなし
かげわに
作・絵:岩田 明子
出版社からの内容紹介
とらたが一番怖いもの、それは夜トイレへ行く時に通りかかる、ワニの様な形の大きな影。ある夜、その「かげわに」たちが動きだし、一緒に影の広場へ行くことになって……。とらたと影たちの、一夜の秘密の物語。
大人気の『ようかいのもり にょろりびようしつ』ろくろっ首の美容師さんが、砂かけばばあに化け猫、カミナリの子ども、みんなをステキに変身させちゃう!
ようかいのもり にょろりびようしつ
作:長谷川 あかり
出版社からの内容紹介
ようかいのもりにある「にょろりびようじつ」は今日もたくさんの妖怪たちで大繁盛!すなかけばばあは、すてきなボサボサヘアに、化け猫は不気味カラーにとそれぞれが素敵に大変身。たぬきせんせいも、いい香りのシャンプーでふわふわさっぱり!そこへかみなりのこどもがやってきて…?ようかいのもりシリーズ第3弾!
もう いいかい?まーだだよ。女の子が『かくれんぼ』しているのは商店街、隠れているのは妖怪たち!ノスタルジックで不思議な世界観の一冊
かくれんぼ
作:尾崎 玄一郎 尾崎 由紀奈
みどころ
かくれんぼしましょ、舞台は商店街! 古い駄菓子屋、ちいさな書店、おおきなえんとつのお風呂屋さん。どこかなつかしい建物たちに、隠れているのはあの妖怪!?
おさげの女の子といっしょに、並びたつ商店街の建物に目をこらしながら、妖怪たちを探して奥へ奥へと進んでいきます。しかしさすがは妖怪、隠れる場所も人とはちがって、一筋縄ではいきません。
女の子と妖怪が手をつないで店先をねり歩いていても、商店街の人たちはだれも気にしません。妖怪がそこにいることが、この商店街ではあたりまえなのでしょうか。
どのお店も人々の表情を見れば、笑顔と活気にあふれていて、とてもにぎやか! 一方で、どこか薄暗く描かれた商店街の風景は、そんな人々の様子とギャップがあって、独特の印象を生んでいます。まるで商店街を、うすい布一枚へだてて、遠くからながめているような?
不気味? かわいい? みんなで手をつないで、きょろきょろと仲間を探すそのしぐさや表情は、なんとも無邪気。元気いっぱいにはしゃぐ子どもたちを見ているようで、たのしい気持ちがあふれてきます。まあ、いささか目玉はぎょろりとしていますが……。
からかさおばけに、あずきあらい。カッパに大入道、ろくろ首。だれもが知ってる妖怪たちと、ふしぎでたのしいかくれんぼ! 人間の子どもと妖怪が手を取り合ってあそぶ、ほほえましい光景を描いた一冊……かと、思いきや? 最後に「あっ」と言わせるしかけは、自分で確かめてみてください。
そうそう、隠れているのは妖怪だけではありません。ヒントは作者。絵のすみずみまでじっくり見て、見つけてみましょう!
ひとつ目メガネ時計店、ざしきわらし不動産、おつかいに出た男の子が迷いこんじゃったのは『妖怪横丁』?!広瀬克也さん大人気シリーズ
妖怪横丁
作:広瀬 克也
みどころ
さぁさ、妖怪好きな子ども達はいらっしゃーい。
ろくろくびからこなきじじ、いったんもめんやくちさけおんな。
あの有名な妖怪達が総登場!あれ、でも何か雰囲気が楽しそうですよ。
「ロックロックビ楽器店」「ひとつ目メガネ時計店」「ざしきわらし不動産」。
そう、ここは妖怪横丁。妖怪たちが思いっきり生活を営んでいるのです。
まだまだありますよ、「やまんば産婦人科」「クラブゆきおんな」・・・なかなか勇気の必要な店構えも。
さて、そんなところに迷い込んだのは人間の子。無事に戻ってこれるのかな?
小さな子でも楽しめるとっても明るい(!)妖怪絵本。でもかなり見応えありますよ。表紙裏には名前もついています。
これをきっかけに興味を持ってしまいそうな、妖怪入門編としても活躍しそうですね。
もし妖怪が目の前に現れたらどうする?どうなる?!個性豊かな特徴や性格をよしながこうたくさんの迫力満点のイラストで『会えるかも!? 妖怪ずかん』
会えるかも!? 妖怪ずかん
著:よしなが こうたく ようかいガマとの
出版社からの内容紹介
今の世界に妖怪たちが姿をあらわしたら!? その原因に注目して妖怪を紹介する図鑑。案内役は、妖怪のとのさまの“ガマとの”だ。子どもと相撲をとりたがるかっぱや、汚い風呂にあらわれるあかなめなど、妖怪の特徴を文と絵でくわしく解説する。それぞれの妖怪にまつわる話や、出会ったときどうするかもわかる。妖怪にまちがえられた動物や、妖怪を退治した歴史上の人物も取り上げる。妖怪たちの声が今の時代に響いてくる一冊!
妖怪の血を引く犬を探しに妖怪の国へ!こわい&かわいい妖怪が続々登場『なぞなぞ 妖怪迷路』迷路、探し絵、なぞなぞをたっぷり楽しめる人気シリーズ
なぞなぞ 妖怪迷路
作・絵:大河原 一樹
出版社からの内容紹介
妖怪の血を引く犬の「ボクちゃん」を探しに、
ヨーヨとカイトが妖怪の国を大冒険!
迷路やなぞなぞ、絵探しなど、
難関をクリアしながら進んでいきます。
1.妖怪の国のあちらこちらに迷路が、 たっぷり20ルート!
遊園地や湖の中、学校や駅など、妖怪の国のいろんな場所で迷路に挑戦!
迷路は各見開きに2つずつ設定されているので、たっぷり楽しめます。
2.探しもの遊びもたくさん! たっぷり70個
迷路以外にも、見つけて楽しむ“探しもの”がたくさんあります。
本の最後のページまでじっくりご覧ください。
3.なぞなぞも たっぷり50問
今回も未就学児から小学生まで楽しめる、なぞなぞがたっぷり!
問題は全部で50問、迷路の中にヒントと答えの絵があります。
4.見やすい迷路ルート、扱いやすいサイズ!
迷路のルートがハッキリしていて見やすいので、小さなお子さまからご年配の方まで一緒に楽しめます。
サイズは大き過ぎず、小さ過ぎないA4サイズなので持ちやすく、本棚などにも収納しやすいです。
3歳から小学生ぐらいまで長く使えて、プレゼントにもおすすめです。
動画公開中!


文/竹原雅子 編集/木村春子