読書感想文は何にする?おすすめ絵本・児童書(2024年7月 新刊&おすすめ絵本)

文芸・カルチャー

更新日:2024/7/23

いよいよ待ちに待った夏休み!楽しみな予定やのんびり過ごせる毎日に子どもたちはワクワクと気持ちもはやることでしょう。一方で親としては、今年こそ、宿題の計画は早めに立てて、清々しく夏休みを締めくくってほしい……中でもヘビー級の読書感想文は、本を決めて読みはじめるだけで、ずいぶん心も負担も軽くなるはず。

読書感想文で最も肝となるのは本選びと言われています。今回は子どもたちが今の自分自身にあわせて手に取りたくなる絵本や児童書をピックアップしました。 興味や関心のあることがテーマになっている本、主人公やストーリーに共感できる本、ユーモアがギュッと凝縮された本、イラストや挿絵に惹き込まれてしまう本。 まだ本格的なひとり読みに慣れていないお子さんにも読みやすい絵本や短編集から本腰を入れてじっくり読みたい長編の児童書と、低学年から高学年まで幅広く楽しめるラインナップです。

自ら選んで手に取った本からはたくさんメッセージを受け取り、それに対する思いもふくらむことでしょう。宿題だからと気構えず、気の向くままにページを開いてみてください。今年の夏も、心に残る一冊に出会えますように! 

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2024年 読書感想文・課題図書

火の鳥が伝える生命の神秘、生きることの意味とはーー手塚治虫作品を鈴木まもるさんが壮大なスケールで描く『火の鳥 いのちの物語』

火の鳥 いのちの物語

作・絵:鈴木 まもる原作:手塚 治虫

出版社からの内容紹介

手塚治虫「火の鳥」初の絵本化!
鳥の巣研究家であり、子供時代から手塚作品に憧れてきた絵本作家・鈴木まもるが命の尊さを鮮やかに描く。

地球上には多くの生命が生きています。みな誰に教わることなく、それぞれの環境に暮らし新しい生命を生み出しています。生命はどこから来るのか? なぜ生きるのか? 火の鳥が今を生きる人たちへ生命の不思議、生きることの大切さを語ります。

キラーン、キラーン。南の島に落ちた流れ星を見つけるため、ヤマネコのヤマピカリャーが山を降りていくと……『ヤマピカリャー 西表島のヤマネコのおはなし』

ヤマピカリャー 西表島のヤマネコのおはなし

作:軽部武宏

出版社からの内容紹介

南の島に住むヤマネコ、ヤマピカリャー。ある晩、山の向こうへ落ちた流れ星を追いかけていくと……。西表島の自然に魅了され、何度も島を訪れている著者が、島の人から聞いた不思議な言い伝えをもとに描いた物語。

どうしてこの形になったのかな?原形となる絵文字を読み解きながら漢字のなりたちに楽しく迫る!全127字掲載『漢字なりたち絵本』

漢字なりたち絵本

著・絵:谷山彩子

出版社からの内容紹介

成り立ちを知れば、漢字がもっと身近になる! 

絵文字から始まった漢字は、長い時間をかけて現在の形になりました。もとになった絵文字を読みときながら漢字のなぞにせまる、親子で楽しく学べる漢字の絵本です。

おなじみの「ロンドン橋のうた」をピーター・スピアの繊細なイラストとリズミカルな英語&谷川俊太郎さんの新しい日本語訳で!『英日CD付 英語絵本 ロンドン橋が おっこちる! London Bridge Is Falling Dawn!』

英日CD付 英語絵本 ロンドン橋が おっこちる! London Bridge Is Falling Dawn!

絵:ピーター・スピア訳:谷川 俊太郎

出版社からの内容紹介

つくってはながされ,なんどもかけ替えられたロンドン橋。だれもが聞いたことのある「ロンドン橋のうた」をピーター・スピアが描いた繊細な絵とともに楽しめます。
新しい日本語訳は谷川俊太郎さん,音楽は谷川賢作さんです。リズミカルな英語と日本語をお聞きください。英語の歌も収録。
英語絵本1冊に,CD1枚(英語日本語交互,英語のみ,歌1曲収録)と日本語対訳ガイド付属。

実在しない息子と空想の中で暮らす雑貨屋のおばあさん。ある日、目の前に孫娘が現れて――安房直子さんの心温まる名作短編集『安房直子 絵ぶんこ(4) 遠い野ばらの村』

安房直子 絵ぶんこ(4) 遠い野ばらの村

著:安房 直子絵:高橋 和枝

出版社からの内容紹介

谷間の小さな村で雑貨屋をひらいているおばあさんは、遠い村で働いているという息子の話をよくしていました。でも村の人たちはみんな知っていたのです。おばあさんに息子はいなくて、昔からのひとりぐらしだったことを。ところがある日、「孫娘の千枝ちゃん」がひょっこりやってきて…。心がぽっとあたたかくなる、安房直子絵ぶんこシリーズ第4弾。

こたろうが授業で使っているタブレットに突然、見たことのないアプリが。タッチすると案内役・タブーが出てきて?!『まほうのアブラカタブレット』

まほうのアブラカタブレット

作:如月 かずさ絵:イシヤマ アズサ

みどころ

タブレットに向かって、「アブラカタブレット!」と呪文を唱えたら!?

タブレットを使って写真を撮る授業の途中、友だちの面白い写真を撮って楽しんでいる、いたずらっ子のこたろう。タブレットをベンチにぶつけてしまった後、タブレットの隅に金色のランプの絵が描かれた不思議なアプリを見つけます。タッチしてみると、「アブラカタブレ~ット!」と言いながら、むらさき色のヘビみたいなのが飛び出してきました。アプリの案内役であり、タブレットの精だというタブーは、このアプリが「アブラカタブレット」というまほうのアプリであること、アプリを使って写真を加工すると、写真だけでなく、現実世界のものも同じように変えられるといいます。たとえば、白い花の写真を画面で青色に変えると、目の前の白い花の色も青色に変わったり、テントウムシの写真を画面で金色に変えると、目の前のテントウムシが金色になったり……。
これはいたずらっ子のこたろうが夢中にならないはずはありません。次々にいろいろなものやクラスメイトまでいたずら心全開であれこれ変えて遊んでいると、いつの間にか画面の中にあるゲージの色が変わっていて……。

アプリで操作したことが現実にも起きる? なんてワクワクすることなのでしょう。
次はどんなものがどんな風に変わるのかドキドキしながら、でもこんなにいろいろ使ってしまって大丈夫? なんてハラハラする場面も!

物語の中心となるタブレットは、今や小学校の授業や宿題でもよく使われており、今の小学生たちにはきっと身近な存在ですね。手にするだけでなんだかワクワクするアイテムでしょう。もしもタブレットに、「アブラカタブレット」のアプリが入っているのを見つけたら、どんなことをしてみたいですか?

子どもたちが喜びそうな要素がいっぱい詰まった楽しいお話を書かれたのは、如月かずささん。なんといっても「アブラカタブレット!」の呪文が楽しくて、声に出して唱えてみたくなってしまいます。挿絵を描かれたのは、イシヤマアズサさん。こたろうはじめクラスメイトたちの表情が豊かでかわいらしく、アプリの案内役のタブーもとっても魅力的に描かれています。何かたくらんでいるような顔をしていながら、でも憎めない愛嬌いっぱいのタブーに注目してみてくださいね。

現実世界でも、きっと子どもたちの興味を掻き立てているであろうタブレット。使い方や使いすぎに注意しながらも、この物語をきっかけに、どんなことができるかな? なんていろいろ夢を膨らませてみませんか。小学校低学年の子がひとり読みに挑戦するのにもぴったりの幼年童話です。

アイスクリームがだーいすきなジョーくん!アイスの味で言葉を覚え、食べた数で計算の練習。アイスの歴史まで気になって……『ぼくはアイスクリーム博士』

ぼくはアイスクリーム博士

作:ピーター・シス訳:たなか あきこ

出版社からの内容紹介

ジョーくんの頭の中はアイスクリームでいっぱい。
何をしていてもアイスに結び付けてしまいます。
おじいちゃんからどんな夏休みを過ごしているかと聞かれて、教えてあげたことは…!?

いろんな味のアイスで新しい言葉をおぼえたり、
家族が食べたアイスの数で、計算の練習だってしてしまうジョーくんは、アイスの歴史にも興味津々。
いつごろ、どんなふうに作られたんだろう。
アイス好きの大統領がいるなんて、ぼくと気が合うなあ!
ジョーくんの好奇心はとどまるところを知りません。
もちろん「大好きなアイスでひと休み」も忘れませんけどね。
ココロもアタマも大満足の楽しいおはなしです。
*漢字に総ルビ

子どもたちに語り継ぎたい昔ばなし13話を日本語のリズムを生かして再話『むかし むかし あるところに たのしい日本のむかしばなし』読み聞かせにもひとり読みにも!

むかし むかし あるところに たのしい日本のむかしばなし

著:竹中 淑子 根岸 貴子絵:堀川 理万子

出版社からの内容紹介

日本のむかしばなしは、
日本人のくらしの中からうまれてきたおはなしです。
おかしい話、こわい話、いろいろありますが、
今の子どもたちにも楽しめる十三話を選び、
方言を使わずに再話しました。

日本語のリズムを生かした文章は、
読み聞かせにふさわしく、
低学年からはひとりでも読める、むかしばなし集です。

『はじめての古事記 日本の神話』で、
伝承文学の子ども向け再話に取り組んだ
「子どもの本研究所」の竹中、根岸両氏が、
今の、そしてこれからの子どもたちに向けて編んだ、
日本のむかしばなし集。
お話の語り手としての長年の経験をもとに、
13話を選び、日本語の語りのリズムを生かして
再話しました。

声に出して、ゆっくり読んで、
お話の世界を楽しんでください

【収録話】
ももたろう/こぶとりじい/鳥のみじい/
さるとかに/ねずみのすもう/食わず女房/
舌切すずめ/古屋のもり/カチカチ山/
さるじぞう/ききみみずきん/
山伏ときつね/花さかじい

挿絵は、絵本画家としても活躍する堀川理万子。

小さいのにイヌやネコ、トラやワニまで手玉にとっちゃう!知恵モノなのに憎めない『クモのアナンシ ジャマイカのむかしばなし』マーシャ・ブラウンの挿絵も魅力

クモのアナンシ ジャマイカのむかしばなし

著:マーシャ・ブラウン フィリップ・M.シャーロック訳:小宮 由

出版社からの内容紹介

アナンシは、ずるがしこいけど憎めない。小さなクモだけど、自分よりはるかに強いトラやワニを手玉にとったり、イヌやネコをだましたり。カリブの島々で長く親しまれているアナンシのお話を、ジャマイカの語りの名手が再話し、マーシャ・ブラウンがのびのびとイラストを描いた昔話集。ドキドキハラハラと笑いがとまりません!

毎日つらい自分の仕事より奥さんの方がラクそう!お百姓さん、仕事を取りかえてみたけれど……楽しい昔ばなし『くよくよしても しかたがない!』

くよくよしても しかたがない!

著・絵:ワンダ・ガアグ訳:小宮 由

出版社からの内容紹介

「これはね、私が子どもだったころ、私のおばあさんからきいた、ふるいふるいお話だよ」
毎日の仕事があんまりつらいもので、つい奥さんと仕事をとりかえたお百姓さんのお話。奥さんの仕事の方が楽そうに見えていたのに、やってみたらそれはもう大変。やることなすこと失敗だらけ。いったいどういうことになるのやら…。

桜の木に舞い降りたり、家に泊めてほしいと訪ねてきたり、イジワルなようで親切だったり『魔女がやってきた!』いろいろな魔女が登場する5つの短編集

魔女がやってきた!

著:マーガレット・マーヒー絵:はた こうしろう訳:尾﨑 愛子

出版社からの内容紹介

男の子とおかあさんが
ケーキをやいていると、
魔女がまいおりてきて、
庭のサクラの木の枝に
すわりました…
(「サクラの木の上の魔女」)。

女の子が新しい家に
ひっこしてくると、
ほうき入れの戸だなの中から、
小さな声がしました。
じぶんは王さまで、わるい魔女に、
とじこめられている、というのです…
(「ほうき入れの王さま」)。

イジワルおばさんは、魔女。
魔女の集会があるので、
家にとめてほしい、といって、
トビーとクレアの家に
やってきました。
おばさんは、思いがけず、
親切な魔女で…?
(「イジワルおばさん」)

国際アンデルセン賞作家賞、
カーネギー賞を2回など、
数々の賞を受賞した
ファンタジー作家、
マーガレット・マーヒ―の、
魔女が登場する短編を
5つ集めたお話集。

小学校中学年の朝読・読書に
ぴったりの1冊。
さし絵は、人気画家
はたこうしろう。

シリーズ2作目『いばらの髪のノラ(2) 雨の都と月の竜 第2巻』住む世界が分かたれた人間と魔女。さまざまな立場や考え方と出会い生きるべき道を探し求める魔女ノラの旅

いばらの髪のノラ(2) 雨の都と月の竜 第2巻

著:日向 理恵子絵:吉田 尚令

出版社からの内容紹介

シリーズ2作目では、神炉を利用する人間のさまざまな立場と考え方が、ノラの前に提示されていきます。そして、昔、神炉に頼るこ
とを拒否し、月の竜と契約を交わすことで土地と人びとを守り、地上にとどまった老いた魔女と、魔女の血をつぐ人びとと出会いま
す。どういう生き方を選ぶのか、その選択は正しいのか、まちがっているのか…ノラの旅は、大きな問いへの答えを探す旅へとなって
ゆくのです。

元船乗りの孤独な老人が遺したのは、5体のパペット人形と一通の手紙――ニューヨークタイムズのベストセラー入りした話題作『スペルホーストのパペット人形』

スペルホーストのパペット人形

著:ケイト・ディカミロ ジュリー・モースタッド訳:横山 和江

出版社からの内容紹介

スペルホーストという元船乗りの孤独な老人が、おもちゃ屋で偶然みつけたパペット人形を買いました。王さまとオオカミ、少女と少年、フクロウの、5体でセットの人形です。老人は少女の人形の目をみつめながら「すまなかった」と涙を流し、1通の手紙を書き残すと、次の日亡くなりました。

人形たちは手紙といっしょに古ぼけたトランクの中に放りこまれ、語るべき物語がはじまるのを待ちました。人形たちにはそれぞれ語りたい夢がありました。偉大な王国を築く夢、森をかけぬけ野生に生きる夢、世界中の美しいものにふれる夢、冒険にのりだし栄光を手にする夢、大空へと羽ばたく夢。

やがて人形たちは、幼い姉妹がくらすお屋敷に引きとられました。姉のエマはさっそく家のパーティーでお客様に人形劇を披露しようと、台本を書きはじめます。「わたし、手紙を読んだの。すばらしい人形劇になるからね。」それは、愛する人を残して海に出た少年の物語でした……。

「完璧にみがかれた小石のような物語」「友情と冒険についての知恵がつまった本」。英米では発売以来つぎつぎと主要な新聞雑誌に書評が載り、ニューヨークタイムズのベストセラー入りした作品。

動画公開中!

文/竹原雅子
編集/木村春子