11月の新刊絵本&児童書(2024年11月 新刊&おすすめ絵本)

文芸・カルチャー

更新日:2024/11/23

11月は、一年の中でもちょっと落ち着いた月のように感じます。運動会や遠足、ハロウィンといった行事もひと段落し、ゆっくりクリスマスや年末に向けた準備を始める。冬へと進むにつれ秋の色がまっていく木々や草花。季節の移ろいのグラデーションにのって、私たちの心や体もゆっくりと冬支度に向かっていく感覚があります。

今月の新刊は、読みながらじんわりと本の世界に溶け込んでいくような、心地よい作品が顔を揃えました。
『ミーコ』は、長谷川義史さんが子ども時代に出会った小さな猫との短くも心に刻まれた体験を描いた自伝的絵本。「はーっ」と吐く白い息、踏みしめると足元から広がる音。おーなり由子さん×はたこうしろうさんによる『ゆきの こえ』は、雪が降った後の銀世界が今から楽しみになる一冊です。
きょうだいや父、母との関係。家族という小世界に生きる10歳の心の機微が丁寧に、時にユーモラスに描かれた『ぼくたちは宇宙のなかで』『ぼくのはじまったばかりの人生の たぶんわすれない日々』は、大人の私たちにもさまざまな感情を呼び起こしてくれます。

読書の秋も深まっていくような心に沁み入る作品たち、気になる一冊を手に取ってみてださい。 

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ある日、冒険家ピックに届いたのはドラゴン島にすむドラゴンからの手紙。盗賊団に盗まれた大切な8つのたまごを取り戻せ!『ピックのぼうけん ドラゴンのたまごをさがせ』

ピックのぼうけん ドラゴンのたまごをさがせ!

絵・作:ごず

出版社からの内容紹介

めずらしいお宝がだいすきな冒険家・ピックのもとに、ある日巨大な手紙がとどきました。
【せかいてきに ゆうめいな ぼうけんかの あなたに、おねがいが あります。いのちよりも たいせつな 8つの たまごが とうぞくだんに ぬすまれてしまいました。どうか たまごを とりかえしてください!】
それは、ドラゴン島にすむドラゴンからの手紙でした。

ピックは盗賊団をさがしだし飛行機でおいかけますが、いねむりドラゴンにぶつかって、8つのたまごも、持ち物も、ぜんぶ落ちてしまいました。
8つのたまごが落ちた先は、ドラゴンが住んでいる島だったのです。

さあ、ふしぎなドラゴンの島をぼうけんしながら、ピックと一緒に8つのたまごをさがそう!

こびとの三姉妹の仕立て屋さんが作るのは森の動物や虫たちの服。ある日人間のお姫さまの誕生日パーティーのドレスを頼まれ……『もりのちいさなしたてやさん』

もりのちいさなしたてやさん

絵・作:こみね ゆら

出版社からの内容紹介

もりのしたてやさんは、こびとの三姉妹。人間のおひめさまのおたんじょうびパーティーの服を頼まれますが、人間の服は初めて。森の動物たちといっしょに、おひめさまが喜ぶ服を一生懸命考えます。ついにできあがった服は…。

ぼくのうちで初めて飼うことになった猫、名前は『ミーコ』。長谷川義史さんが小さな猫との出会いから別れまでを描いた自伝的絵本

ミーコ

作:長谷川 義史

出版社からの内容紹介

ぼくのうちで、猫を飼うことになった。名前は「ミーコ」。かわいらしい猫だけど、ほかの猫みたいに元気に遊ばない。祭りを見せにつれていったら腰抜かす。ぶさいくなミーコ、あほのミーコ。でも、そのうちミーコは歩けなくなっていた。
ちいさな生きものとの出会い、そして別れを描いた、著者の実体験から生まれた一冊。
好評の『てんごくのおとうちゃん』『おかあちゃんがつくったる』『おおにしせんせい』につづく、著者の自伝的絵本シリーズです。

めぐる四季と、がまくんとかえるくんのユーモラスな日常が描かれた名作5篇を英語で楽しむ『Frog and Toad All Year ふたりはいつも 英日CD付英語絵本』

Frog and Toad All Year ふたりはいつも 英日CD付き英語絵本

絵・著:アーノルド・ローベル訳:三木 卓

出版社からの内容紹介

アーノルド・ローベルの”Frog and Toad”シリーズの1冊。この絵本には、「そりすべり」「そこのかどまで」「アイスクリーム」「おちば」そして「クリスマスイブ」5つのお話がはいっています。がまくんとかえるくんの季節ごとのふたりで過ごす日常のなにげない出来事がつづられています。
英語と日本語で語られたCD付英語絵本です。日本語対訳ガイドもあります。

>「がまくんとかえるくん」の世界が、さまざまなグッズになって登場

関連書籍

英日CD付 英語絵本 ふたりはともだち Frog and Toad Are Friends

作:アーノルド・ローベル訳:三木 卓語り:宮本充 吉田直子音楽:谷川賢作

ふたりは いっしょ Frog and Toad Together 英日CD付き英語絵本

著・絵:アーノルド・ローベル訳:三木 卓

誕生日のお祝いに家族で回転寿司にやってきたのりちゃん。落とした箸を拾おうと潜り込んだテーブルの下で見つけたのは……?!『ひみつのおすしやさん」

ひみつのおすしやさん

作:黒岩 まゆ

出版社からの内容紹介

■令和の恵比寿天 「すしざんまい」社長 木村 清さんもオススメ!
のりちゃん、素晴らしい海の世界のお寿司屋さんを教えてくれて、ありがとう! 次は私が、『マグロ大王』の国をご案内しましょう!
(令和の恵比寿天 「すしざんまい」社長 木村 清)

■あらすじ
今日はのりちゃんの誕生日。家族でおすしやさんにやってきました。このお店には、ときどき特別なおすしがまわってくるというウワサがあります。
「あっ!」。食事中にお箸を落としてしまったのりちゃん。お箸を拾おうとテーブルの下にもぐり込むと、もうひとつのレーンを見つけます。
「よおし、いってみよう!」好奇心旺盛なのりちゃんは、大きなお皿にのって進みます。
たどり着いたのは海の神様たちがいる世界。実は、何者かがのりちゃんのあとをつけていて…!?

めでたく結婚が決まったどらやき親分とケーキ婦人、なのに結婚式のやり方でケンカが勃発!みんなを巻き込み騒ぎはどんどん拡大し……『おかしの まちの おかしな けっこんしき』

おかしの まちの おかしな けっこんしき

作:いわさき さとこ

出版社からの内容紹介

『おかしのまちの おかしなはなし』待望の続編です。
和菓子たちと洋菓子たちが和解したおかしの町。どらやき親分とケーキ婦人がめでたく結婚することに! しかし、結婚式のやり方でまたケンカが勃発! それぞれの長老に助言を求めるもお互いに譲らず、さらに騒ぎは拡大してしまいます。困った「たまお」は、ほかの町のみんなにも相談を持ちかけました。さまざまなアイデアを出し合って協力するみんな。さて結婚式はいったいどうなるのでしょう…!?

関連書籍

おかしの まちの おかしな はなし

作・絵:いわさき さとこ

雪が降った翌朝の銀世界。はーっと白い息、踏みしめると足元から広がる音。おーなり由子さん×はたこうしろうさんが描く雪を体感できる絵本『ゆきの こえ』

ゆきの こえ

作:おーなり 由子 はた こうしろう

出版社からの内容紹介

雪が降った翌朝、あたり一面まっしろな中、はーっと白いいき。
雪の朝はしずか。

一歩ずつ雪をふみしめると「くすすすす」」と、足もとから音が広がります。
聞こえたのはゆきのこえ?

おーなり由子とはたこうしろうが描く、ふゆの朝。
かがやく雪の世界を体ぜんぶを使って感じる雪の絵本。

小さな街の郵便局で働くガイトーは、手紙をもらったことのない灯台守のおじいさんに手紙を書いてみることに。詩人・斉藤倫さんによる「しじん」の物語『しじんのゆうびんやさん』

しじんのゆうびんやさん

著:斉藤 倫絵:牡丹 靖佳

出版社からの内容紹介

ちいさな街のちいさな郵便局ではたらくふたり、ガイトーとトリノス。
ある日、ガイトーは、一度も手紙をもらったことがないという
灯台守のじいさんに、「手紙」を書いてみることにした。

「みょうなてがみもあったもんだ」
配達したトリノスがつぶやくと、灯台守はこういった。
「あんた、しらないのか。これは、詩、って、もんだよ」

詩って、なんだろう?
その輪郭をやわらかに描き出す、詩人が書く「しじん」の物語。

5歳のマックスは気いらないことがあると大暴れしてママを独占する。そんな弟を、兄のフランクは時に憎く思わずにいられないーー『ぼくたちは宇宙のなかで』

ぼくたちは宇宙のなかで

著:カチャ・ベーレン訳:こだま ともこ

出版社からの内容紹介

フランクは10歳。弟のマックスは5歳。マックスは気に入らないことがあると、暴れて叫んで溶けてしまう。ママはそんなときも「わたしの宇宙で、銀河で、世界のすべて」と二人を抱きしめてくれる。でも、ママの時間を独占しているマックスを、フランクはときどき憎いと思わずにいられない。……一番そばにある”家族という宇宙”のなかで、ぶつかりあい、傷つけあいながら生きる兄弟を描く感動の物語。『わたしの名前はオクトーバー』でカーネギー賞を受賞した作家のデビュー作。

楽しさも退屈も喜びもある、そこそこ幸せな日常を送ってきたペニーに両親の離婚や父の病気ときついことが次々とふりかかり……『ぼくのはじまったばかりの人生の たぶんわすれない日々』

ぼくのはじまったばかりの人生の たぶんわすれない日々

絵・著:イーサン・ロング訳:代田 亜香子

出版社からの内容紹介

親友とすごす楽しい時間もあり、とんでもなく退屈な時間もあり、純粋な喜びもある、10歳の男子ベニーのありのままの日常がつづられます。作者イーサン・ロングの体験にもとづいた物語です。
そこそこ幸せに生きていた主人公ベニーに、キツいできごとがふりかかってきます。両親の離婚、父さんの病気、アンガーマネージメントのためのカウンセリング……。軽くはないテーマが扱われますが、ほぼ全ページに添えられた作者自身が描くユーモラスなイラストの助けにより、ベニーに共感しながら読み進めることができます。物語を通して、「ひとりじゃないよ。助けを求めることがだいじだよ」という作者からのあたたかいメッセージがダイレクトに伝わります。

動画公開中

文/竹原雅子
編集/木村春子