クリスマスに贈りたい大人向け絵本・読み物(2024年12月 新刊&おすすめ絵本)

文芸・カルチャー

更新日:2024/12/12

全国のパパ、ママ、じいじ、ばあばサンタの皆さん! お子さん、お孫さんへのクリスマスプレゼントは決まりましたか? 毎年、新しいオモチャは何が出ているか、今、我が子がハマっているものは何かリサーチをして、ネットやチラシのおすすめプレゼントを調べて、ようやく迎えるクリスマス当日。本当にお疲れ様です。

せっかくなら、今年は子ども・孫だけでなく自分へのちょっとしたご褒美に本を選んでみませんか?

あわただしい師走のちょっとした空き時間に本棚からそっと取り出すような、表紙をこちらに向けて飾っておいて、部屋を移動するときにちょっと目に留まるような。そんな素敵な表紙でおはなしもほっこりする自分だけのご褒美になるような絵本をご用意しました。

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クリスマスが終わるとやってくるちょっと長めの年末年始に、ゆっくり読むのにもおすすめです。

『スノーマン』のおはなしが大好きだったあなたへ。イギリスの児童文学作家マイケル・モーパーゴが贈る大人にも懐かしい『スノーマン クリスマスのお話』

スノーマン クリスマスのお話

作:マイケル・モーパーゴ絵:ロビン・ショー原作:レイモンド・ブリッグズ訳:佐藤 見果夢

みどころ

ジェームズは、お父さん、お母さん、牧羊犬のバーディと一緒にいなかの農家で暮らす男の子。毎年クリスマスにはおばあちゃんがやってきて、大好きな『スノーマン』の絵本を読んでくれます。クリスマスイブが明日に迫った日、いつものように絵本を読んでもらったジェームズは、ベッドの中で『スノーマン』のお話のことを考え、雪が降って『スノーマン』のお話のようにならないかなあ、と考えます。でもいくら窓の外をながめても雪は見えません。

しかし眠っているうちにいつの間にか雪が降りはじめて、目が覚めた時には、外は真っ白。ほんとうの雪が降ったのです。ジェームズも犬のバーディも、こんなに積もった雪を見るのははじめてでした。雪でたくさん遊んだ後、ジェームズは庭の中で一番好きな「ナラノキ畑」にスノーマンを作りはじめます。はじめは小さかった雪の玉はだんだん大きくなって雪の体となり、頭部分ははしごを使わないと届かないほど大きなスノーマンに。耳にはリンゴ、鼻にはミカン‥‥‥。さらにうれしそうな笑顔になるようにあるものを加えるとスノーマンが完成しました。

「ぼくは、このうれしそうなスノーマンがなによりも大すき!」
そしてその晩ジェームズに起きたある奇跡とは!?

子どもにとっての願いや幸せがたくさん詰まっている、やさしくて温かな物語。うまくできたスノーマンを家族が見に来て褒めてくれる場面、『スノーマン』の絵本をいつも読んでくれるおばあちゃんと共有したある体験、クリスマスプレゼントに欲しいものが届くかどうかを心配する気持ち。欲しいものの理由に隠れたジェームズの一番の切なる願い‥‥‥。

1978年に発表されて以来、世界中で愛されているレイモンド・ブリッグズの絵本『スノーマン』が、絵本の雰囲気そのままに、『スノーマン』の世界に憧れる男の子の物語としても誕生しました。お話をつけたのは、イギリスを代表する児童文学作家マイケル・モーパーゴ。さらに、アニメ『スノーマン』を担当したロビン・ショーによるたくさんのイラストが満載の豪華な一冊です。なぜ、文字のない絵本に敢えて物語をつけたのか? について、マイケル・モーパーゴの思いがつづられたあとがきも必見です。さらに巻末には、「世界のクリスマス」を紹介するページや、「かんぺきなスノーマンをつくるには」というスノーマンの作り方が紹介されているとびきり嬉しいページも! このお話を読んだ後、もし雪が降ったら、スノーマンづくりに挑戦してみませんか。

子ども時代に『スノーマン』のお話と出会ったならば、想像の世界が心の中に作られて、大人になっても「スノーマン」と耳にするだけで、きっとその場所のことを思い出せるはず。そんな貴重な場所が作られることを願って、ぜひ小学生に届けたいお話です。

関連書籍

スノーマン とびだすアコーディオンブック

作:レイモンド・ブリッグズ

新装版 スノーマン

作・絵:レイモンド・ブリッグズ

そんなことするなんて本当に『あんたがサンタ?』 くすっと笑えるシュールなサンタが押し寄せる! 佐々木マキさんのナンセンスに酔いしれよう

あんたがサンタ?

作:佐々木 マキ

出版社からの内容紹介

待望の佐々木マキのクリスマス絵本!サンタにもいろんなサンタがいる…?

のりものよいをする、
ソリからおちる、
金星人にさらわれる、
日にちをまちがえる、
酒場にたちよる、
トナカイにこきつかわれる、
おなじ家になんども行ってしまう、
北極へ帰れない…。
そんなサンタたちをたくさんご紹介する絵本。
まさしく「こまったサンタの実例集!」

よみおわったときに言いたくなるひとことは、え~っ!「あんたがサンタ?」
さあ、今年のクリスマスはユーモアいっぱいで過ごしましょう。

サンタクロースを心待ちにするすべての人の元へ『急行「北極号」』は今年もやってくることでしょう

急行「北極号」

作・絵:クリス・ヴァン・オールズバーグ訳:村上 春樹

みどころ

鬼才オールズバーグのクリスマス絵本。サンタクロースを信じる少年の奇跡が北極点の町に繰り広げられます。パステルで描かれた幻想的な光景は、抑えた色調であるにもかかわらず美しく輝いていて息をのむほどです。北極号のライト、狼の森、月夜の山肌、北極点の町灯りなど、イラストの神秘的な陰影の存在は、作品の静けさをさらに深めています。 
 小人たちで湧く北極点の町は、子どもたちの夢の結晶かもしれません。凍てつく空気の中に見えるぼうっとした灯りは心に染み入り、そりの上から見下ろす町の風景はクリスマス気分を掻き立てます。
 少年がサンタクロースからもらった小さな鈴は、何を象徴するのでしょう。この鈴の音がいつまでも聞こえるようでありたい……とは誰もが願わずにはいられないことですね。作者のメッセージは、最終ページの銀の鈴にひっそりと寄り添っています。1986年米国コルデコット賞受賞作品。
――(ブラウンあすか)

宮沢賢治の描く恐ろしくも美しい冬の世界を、黒井健さんの透明感あふれる絵で味わう珠玉の絵本『宮沢賢治の絵本 水仙月の四日』

宮沢賢治の絵本 水仙月の四日

作:宮沢 賢治絵:黒井 健

みどころ

里から山につながる雪野原を、赤い毛布をまとった男の子が、山の家を目指して登って行くところから物語は始まります。
それを、小高い山から眺めているのは、雪狼をつれた雪童子。雪婆んごが遠くへ出かけている間に、季節の移り変わりを告げにやって来た雪童子は、男の子にヤドリギの枝を投げてやりました。
雪童子の姿は目には見えないので、びっくりしてその枝を拾う男の子。ヤドリギがその後、自分の命を救ってくれるお守りになるとつゆも知らずに。

そこへ突然、冷酷な雪婆んこが戻って来て、一帯を吹雪で荒らすよう雪童子たちに命令するのでした。あの雪童子だけは、男の子の泣き声に心を痛め、「毛布をかぶって倒れておいで」と懸命に教えますが、男の子には吹雪の音しか聞こえません。雪に埋もれていく男の子の運命は…。

黒井健さんのイラストは、雪の怖さと美しさを同時に伝え、物語をより格調高いものにしています。雪狼や雪童子、吹雪の描写は、透き通るような青と白を基調にし、その中でけなげに生きる人間の命や春への希望が、毛布の赤、ヤドリギの萌え木色によって象徴されているようで心に沁みます。

水仙月とは、春近い頃をさす、賢治の創作の月だそうです。冬の厳しさを、雪婆んこや雪童子といった架空の存在に例えて、雪深い地方のドラマチックな季節の移り変わりを、美しく幻想的に描き出した作品です。

グリム童話の名作「星の銀貨」をイギリスの名画家、バーナデット・ワッツの絵で味わう。いつまでも手元に残しておきたい一冊『星の子ども』

星の子ども

原作:グリム絵:バーナデット・ワッツ訳:おおつかのりこ

出版社からの内容紹介

主人公の少女マチルデにあるのは、身に着けている服とひときれのパンだけ。それなのに、お腹をすかせたおじいさんに会えばパンをさしだし、服のない女の子に会えば自分の服を脱いであたえ、とうとう文字通り身ひとつになってしまいます。すると空からいくつもの星が流れおちてきて……。グリム童話の「星の銀貨」は短くてとてもシンプルな話です。他人を思いやるやさしい心を幼い子どもにもわかりやすく描いていることに、長いあいだ読みつがれてきた名作童話の力を感じます。
 そんなグリムの名作をバーナデット・ワッツが絵本にしたのが本書です。ワッツはこれまでもグリム童話やアンデルセン童話の絵本を数多く手がけてきました。植物や動物を細やかに描いた色彩豊かな絵は日本でも大変人気があり、原画展も幾度となく開催されています。本作『星の子ども』も、山のふもとの小さな村の景色から、青が印象的な星のきらめく夜の森まで、ワッツらしいあたたかみのある美しい絵が堪能できる作品となっています。少女マチルデのやさしい心を映したかのようなやさしいタッチの絵と、名作童話にふさわしい美しい言葉でつづられた文とが合わさって、名作童話の新たな魅力をひきだした本書は、手元においてくりかえし読みたい絵本です。

アナタの星座の由来を知っていますか? 人気絵本ユニット・tupera tuperaの切り絵で浮かび上がる『12の星のものがたり』

12の星のものがたり

作:tupera tupera

出版社からの内容紹介

時をいくつもいくつもこえたはるかむかし、ギリシャの国のものがたり。神は天と地上を行き来して人とともにくらしていた。
わらったりないたりおこったり、ときには恋をしたりして…今も夜空にかがやいている12の星のものがたり。
ギリシャ神話を基にした12の星座のものがたりを人気絵本作家tupera tuperaが繊細な切り絵と簡潔な文章で描いた美しい絵本。

今日一日を振り返る、ベッドの中で手に取りたい大切な時間『キミとねむるまえによむえほん』

キミとねむるまえによむえほん

作・絵:さいとうみき

出版社からの内容紹介

一日の終わりにあなたがあなたを好きでいられるように
そっとよりそうやさしい時間を・・・
そんな想いを込めたえほんです

『ねむれないおうさま』を眠らせるために大臣たちが大奮闘! その結果は……? ラストの驚きは、ぜひあなたの胸にとどめておいて……

ねむれない おうさま

原作:ベンジャミン・エルキン絵:ザ・キャビンカンパニー訳:こみや ゆう

出版社からの内容紹介

昔、広い海と高い山をいくつも越えたところに、カール王という王様が住んでいました。 このところ、カール王はどうしたことか一晩中眠れません。なんとか王様を眠らせようと、知恵をしぼった大臣達のとんでもない行動で国中が大騒ぎ! 王様は眠れるでしょうか?

『せかいいちのおおどろぼう』に「貧乏を盗んでほしい」と依頼したミラ。さあ、貧乏は盗めるでしょうか? 

せかいいちのおおどろぼう

作:みき つきみ絵:菅野 由貴子

出版社からの内容紹介

ひまをもてあます世界一の大泥棒の前に、貧しい村の少女ミラがあらわれた。
「わたしのむらの びんぼうも ぬすめる?」
「あさめしまえの こんこんちきだ!」
世界一の大泥棒は、ミラの村から貧乏をぬすめるのかな。

大人が癒される絵本『Life ライフ』の続編であり、前日譚のおはなし『Love Letter ~私への手紙~』。大切な人へのギフトにもぴったり

Love Letter ~私への手紙~

作:くすのき しげのり絵:松本 春野

出版社からの内容紹介

絵本『Life ライフ』から遡ること数年前のお話です。
ライフから持ち帰ったルーペを使って、アルバムの想い出をたどるおじいさんとおばあさん。そこには、眩しいほど若い頃の、そして、今も変わらない二人の恋物語がありました。
人を好きになるのは、なんて素敵なことなのでしょう。

関連書籍

LIFE(ライフ)

作:くすのき しげのり絵:松本 春野

動画公開中