年下男子がエロすぎ!『花嫁と祓魔の騎士』のヒーローは、甘エロツンデレな12歳の天才エクソシスト【ショタ好き必読】

マンガ

更新日:2016/3/8

 「こんな12歳いないだろ! を目指して楽しく描いてます」。そんな著者の言葉どおり、こんなエロくて甘くて頼りがいのあるツンデレ少年がこの世にいるか! いたらソッコー捕まえてこっちこそ略奪してるわ! と大の大人が鼻息荒くなってしまう『花嫁と祓魔の騎士』(石原ケイコ/白泉社)。ラブコメを愉しむときにリアリティなんて無粋なものはいりません。欲しいのはときめき。非日常へ連れ去ってくれる勢いのあるロマンス。悪魔に愛された17歳の花嫁・アンネと12歳の天才エクソシスト・ハルが織りなす本作は、1巻の出だしからそれをめいっぱい堪能させてくれる作品です。

 生まれ落ちたその時から大悪魔メフィストの寵愛を受け、17歳の誕生日には花嫁として地獄に連れ去られるはずだった美しき少女・アンネ。ただ存在しているだけで悪魔を呼び寄せ、周囲に災いを振りまき、結果として実家は没落、ひとりきりでただ運命の日を待つしかなかった彼女のもとに、現れたのがひとりの生意気少年。メフィストからアンネを略奪すると言って憚らないその少年・ハルは、守ってやる代わりに俺の嫁になれと強引にアンネを屋敷に連れ込むとんだマセガキ祓魔師(エクソシスト)だったのでした。

 と、こうしたラブコメのお約束としてハルにはアンネに心奪われる過去があり、孤独を抱え続けていたアンネの心は、彼女をおそれず全力で守り抜こうとしてくれるハルの純真さに心奪われていくわけですが、その物語、運びがまあ、見事。鞭を操りみずから悪魔を対峙する意地っ張りで誇り高いアンネを、ただ守るだけでなく実力行使で打ち崩していくハルの一々がまあ可愛いこと、かっこいいこと。12歳にできることなんてたかが知れてるだろう、と油断するなかれ。うっかりしているとアンネと一緒に不意を突かれて心をもっていかれます。寝込みを襲うハルも、強引に唇を奪うハルも、まさかのキスマークをつけるハルも、まあどこもかしこもエロい! それでいて時々子供らしい拗ねや照れを見せるのだから、ほだされるなというほうが無茶という話ですね。それはヒロインのアンネも同じで、頑なな彼女がふいに見せる笑顔のかわいらしさに、「あー、うん、まあそりゃ12歳といえどもたまらんでしょうねー」と思わず納得してしまう始末です。

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 リアリティは不要なんて書きましたが、今後、アンネを奪いにかかるメフィストの登場はもちろん、アンネの存在を認めない春の一族ともひと悶着ありそうですし、一筋縄ではいかなさそうなある意味ハルよりイケメンの女当主もあらわれましたし、純粋にエクソシストもののファンタジーが好きな人にも楽しめます。今後の展開が楽しみな要注目の作品なのでありました。

文=立花もも

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