その日の気分でテーマを決めて…お金をかけずに楽しむ夫婦のペアルックはbonponに学べ!
公開日:2017/11/19

「ペアルック」には、どことなく昭和のレトロな響きがある。おそろいのトレーナー、色違いのスニーカー…憧れだけれど、ちょっと照れ臭い。でも、好きな人とおそろいのものを着たい、持ちたいという気持ちは、昔も今も変わらない。70年代80年代は、サイズ違いのトレーナーをペアで着る、というのが主流だったが、現在はもう少し進化している。「リンクコーデ」、それは、ふたりのファッションの一部を「リンク」させたコーディネートだ。
例えば、「ギンガムチェック」のアイテムなら、彼女はボトムスのスカートに、彼氏はトップスのシャツに取り入れる、という感じだ。これなら「いかにも」なおそろいにはならず、ふたりの一部が「リンク」していることで、ファッションにも気持ちにも一体感が生まれる。
今、とある夫婦の「リンクコーデ」が話題になっている。仙台市在住で、今年の春に定年退職を迎えたbonさんと、専業主婦のponさん夫妻だ。bonさんもponさんも60歳超えのシニア世代。昨年の終わりに娘さんの勧めでインスタグラムに写真を投稿し始めてから、日本のみならず世界中から注目を浴びるようになった。『bonとpon ふたりの暮らし』(bonpon/主婦の友社)は、そんなbonponふたりのシンプルかつおしゃれなリンクコーデの写真が満載だ。
■お手本にしたいふたり



シニアだからと侮るなかれ、ふたりの着こなしは若い人も学ぶことが多い。ファッションアイテム入手は主に妻のponさんの役目。ユニクロ、しまむら、古着屋、ヤフーオークション…「ひとつのアイテムに5000円以上かけない」とルールを決め、掘り出し物を見つけるようにしている。一方、夫のbonさんには、お出かけの行き先を調べるという役割がある。最近では、インスタの写真を撮るために出かけることもあり、フランス映画ならトリコロール、草間彌生展なら水玉…と、ロケーションにもファッションを「リンク」させるという。
■ふたりで一人前



今や、インスタのフォロワーが50万人を超え、世界の注目の的のbonponさん。ファッションだけでなく、シニアになってもラブラブ感たっぷりで自然体のふたりを「理想の夫婦」と憧れるフォロワーも多い。
「これからはずっとふたりでいたいそれが定年後の夢だったんです」というbonさん。「彼がいないと生きていけない。いなくなったら困るなって思う」というponさん。
「ふたりで一人前」というbonponさん。互いに欠くことのできない存在のようだ。結婚生活37年目にしてこのアツアツぶりはなんとも羨ましい。ふたりの写真を見て私たちが和めるのは、おしゃれなリンクコーデの背後ににじみ出る、お互いを思う気持ちのあらわれのせいなのかもしれない。
本書では、bonponさんのインスタデビューのきっかけを作った娘のMayさんも登場。父母娘のトリプルリンクコーデも披露している。これからもbonponさんふたりの素敵なコーディネートを期待しつつ、いつまでも仲良しでいてくださいね、と願わずにはいられない。
文=銀 璃子
レビューカテゴリーの最新記事
今月のダ・ヴィンチ
ダ・ヴィンチ 2025年5月号 BLとKISS/『薬屋のひとりごと』が秘めた謎
特集1言葉よりも雄弁に──多彩な表現に溺れる BLとKISS/特集2 TVアニメ第2期2クール目放送開始! 『薬屋のひとりごと』が秘めた謎 他...
2025年4月4日発売 価格 880円
人気記事
-
1
-
2
-
3
あの伝説的作品が2025年夏、野村萬斎の演出で舞台化決定!!今語ることのできるすべてを―― −能 狂言−『日出処の天子』舞台化記念対談 野村萬斎×山岸凉子
-
4
“アンパンマンのマーチ”には「死」のテーマが含まれている? 連続テレビ小説『あんぱん』で再注目、やなせ氏の生涯を梯久美子が語る【インタビュー】
-
5
人気記事をもっとみる
新着記事
-
連載
「すぐにCT撮影して!」順番待ちを抜かし緊急で診察。私、悪い病気なのかな?/中学生でがんになりました⑧
-
連載
「お前がお菓子食べてゴロゴロしている間、必死に働いたかいがあったなぁ〜」定年退職した夫。妻に放った失言が、幸せな状況を一変させる/自分ミュージアムへようこそ①
-
連載
「普通に生きる」ってすごく楽!性別違和のわたしが男子と交際した結果/性別に振り回されたわたしの話~1981年生まれのノンバイナリー~⑧
-
まとめ
みんなが普通にできていることが、私にはできない… 処女のままセックスレスになった妻の苦悩。夫婦関係を見直すきっかけになるコミックエッセイ【書評】
-
連載
ママが個室から大部屋へ。うれしいと思ったのも束の間、しんどいと思ったワケは?/ママが急に居なくなった話㉑
今日のオススメ
-
インタビュー・対談
直木賞作家・桜木紫乃が自身の父親をモデルに描いた1冊。「親の生き方を肯定するのは、子どものたいせつな仕事かなって」《インタビュー》
-
レビュー
『となり町戦争』の衝撃、再び! 情報に踊らされる私たち、真実の見えない「現在の戦争」を描いた、三崎亜記『みしらぬ国戦争』【書評】
-
レビュー
ミスを指摘する時に嫌われない言い方は? ビジネスの場で好感を持たれる振る舞いがサクッとわかる1冊【書評】
PR -
レビュー
何が違うかより、どう生きるか。第一線の研究者や現役教師が、発達障害を持つ子どもと親をあらゆる角度からサポート
-
レビュー
【堂場瞬一・新シリーズ】捜査対象は「上級国民」。セレブ刑事がセレブリティの嘘を追う!【書評】
PR
電子書店コミック売上ランキング
-
Amazonコミック売上トップ3
更新:2025/4/12 09:30-
1
片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~ 7 (ヤングチャンピオン・コミックス)
-
2
葬送のフリーレン(14) (少年サンデーコミックス)
-
3
ONE PIECE モノクロ版 111 (ジャンプコミックスDIGITAL)
-
-
楽天Koboコミック売上トップ3
更新:2025/4/12 10:00 楽天ランキングの続きはこちら