43歳で前妻を亡くした後、16年の婚活を経て再婚! 多様化する「シニア婚活」の実態
公開日:2019/11/9

「婚活」といえば結婚適齢期である20代や30代が行うというイメージが強くないだろうか? それは単なる固定観念だと教えてくれるのが『ルポ シニア婚活』(篠藤ゆり/幻冬舎)だ。
厚生労働省が行った2017年の調査によると、65歳以上の単独生活者は2001年に比べると倍増。さらに「誰かと会話をするのは2週間に1回以下」という人も数多く存在するという結果に。シニア層の婚活が増えているのは、そのような社会的背景が原因でもあるのだ。
近頃はアプリを使って恋人や結婚相手を探す「マッチングアプリ」や「婚活サイト」がポピュラーになりつつある が、シニア婚活においても同じ。男性は50歳以上、女性は45歳以上と、年齢層をシニアに絞った婚活サイトもあるという。
婚活を行うシニア側にも、子どもがいたり、高齢の親を介護したりとあらゆる事情がある。また、映画や小説で話題となった「後妻業」や、恋心をダシに高額のお金をだまし取る「ロマンス詐欺」など、シニア層を狙う恐ろしい犯罪に巻き込まれてしまう……という例も。
本書には、さまざまなシニアたちによるリアルな婚活の経験談が紹介されている。そんな数々の経験談の中から紹介したいのが、滝川雄介・七海さんご夫妻のケース。
滝川雄介さんは71歳。43歳のときに前妻を亡くして以来、悲嘆に暮れていたが、ようやく立ち直ろうと婚活をスタート。しかし、元来の面倒見の良さもあり、会員ではなく結婚相談所のスタッフとして活動するようになっていく。それでも「そろそろ自分の幸せを掴みたい」と婚活を再開するも、なかなか上手く行かず、気付けば婚活開始から16年が経ってた。
そんな折に、20歳年下の七海さんと出会い、めでたくゴールイン。七海さん側も、元夫からDVを受けた末に離婚、さらにその元夫がストーカー化したという壮絶な過去を経験していた。
それぞれに結婚に関する辛い過去があるお二人だが、今では互いに支えあう幸せな結婚生活を送っているとか。16年間の婚活期間を経てベストパートナーに出会えるというのは、これから結婚を考え始める20代・30代にも希望が持てるエピソードではないだろうか。
もはや婚活に限った話ではなく「長く続く人生においてどのように生きていくべきか?」ということを考えさせられる。「もう婚活はしたくない」と婚活疲れしている方は、一度立ち止まって読んでみてほしい1冊だ。
文=つちだ四郎