心臓が止まっても、5分は意識がある可能性が! 自分の死亡を告げる声を聞こえた人も…/『もっと!! ざんねん? はんぱない! からだのなかのびっくり事典』⑥

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公開日:2020/5/17

『ざんねん? はんぱない! からだのなかのびっくり事典』に待望の続編が登場! 「早起きは体にも心にも悪い」「スナック菓子を食べすぎると骨が弱くなる」「爪を見れば健康がわかる」など、驚きの雑学を厳選してご紹介します。

『もっと!! ざんねん? はんぱない! からだのなかのびっくり事典』(奈良信雄:監修、加納徳博:絵、こざきゆう:文/ポプラ社)

心臓が止まっても、5分は意識がある可能性がある!

びっくり度 ★★★★★


 心臓が止まると、脳に血液が流れず、酸素も運ばれなくなる。酸素は脳の活動に必要なエネルギーをつくっているので、酸素がなければ脳の活動が止まる。だから、心臓が止まったときが人間の死とされている。

 ところが、心臓停止後も、5分くらいは脳は活動している!そんなおどろきの研究が、ドイツのシャリテ・ベルリン医科大学から発表された。

 研究では、脳が大きく傷ついた9人を調べた。すると、心臓が止まってからも脳細胞や神経細胞が3~5分間、活動していることがわかったんだ。

 なぜ、脳に血液が流れなくなっているのに、活動できるのか。それは、脳に蓄えられたエネルギーがのこっているからだという。

 また、アメリカのニューヨーク大学では、発作で心臓が止まり、死亡と判断されたあと、心臓が動き、息をふきかえした人への調査がおこなわれた。死亡と判断された人のなかには、自分の死亡を告げる声や、まわりにいた家族の会話を聞いていた人もいたという。

 ふたつの調査から、心臓が動いていなくても、脳が活動している5分ほどの間は、意識がある可能性が十分にあるのだ。

人の死は3つの状態で診断される

日本では人の死を診断するとき、次のことを確認する。目の中心の黒い部分、瞳孔がひらいているか。呼吸が止まっているか。心臓が止まっているか。この3つがすべて見られたとき、その人は亡くなったと判定される。

<第7回に続く>