すぐに仕事に取りかかれるコツは整理整頓しないこと!? 毎朝の面倒を減らす仕組み/面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本②
公開日:2021/2/9
「面倒くさい」ことに取り組むとき、どのように取り組んでいますか? 面倒くさいと思わないようさまざまな工夫をしてみても、ふと気づくと後回しにしてしまっていたなんてことも…。本書では、面倒なことを減らす仕組みと、ラクに取り組むためのコツをご紹介します。

いちいち整理整頓しない
何かの楽器を学ぼうと思ったら、練習が終わるたびに楽器をケースなどにしまってはいけません。なぜかというと、次に練習するとき、またわざわざケースから取り出してくるのはおっくうですし、面倒くさいから。
バイオリンやギターなどは、部屋の隅にでも、そのままむき出しで置いておくのが正解。むき出しで置いておけば、「ちょっと練習しようかな」と思ったときにすぐ練習できます。
ケースにきちんとしまって、しかも押入れやタンスにしまっておいたりすると、いちいち練習のたびに取り出してこなければならない、という手間がかかります。
そして、手間が増えれば増えるほど、人間は面倒くさいと感じるのですよ。
練習それ自体が面倒くさくなってしまって、よほど強い意志力がなければ、練習する気になりません。
仕事も同じです。
やりかけの仕事などをきちんと片づけようとする人がいます。もちろん、整理整頓するということは大切ですが、翌日になって、それをもう一度取り出してくるのは、面倒くさいのではないでしょうか。
私は一つの仕事をするときには、その仕事が終わるまで整理整頓はしません。使った本や資料をいちいち棚に戻して、ということもしません。
なぜなら、どうせすぐに使うことがわかっているので、片づけるのが面倒ですし、また取り出してくるのはもっと面倒くさいからです。
たしかに机の上は乱雑になりますが、私の場合には、だいたい1週間から2週間ほどで1つの仕事が完了するので、それまではちょっと整理整頓は我慢するのです。
翌日、朝起きて、机に座ればすぐに仕事に取り掛かれるのであれば、そんなに面倒くさいとも感じません。
その点、いちいち資料を引っ張り出さなければならなかったりすると、「今日は、なんだか仕事したくないな」と仕事それ自体が面倒くさくなってしまいます。
面倒くさいと感じるのがイヤなら、「作業の手間を減らす」ことを考えましょう。
1つでも、2つでも、ほんのちょっとしたことでも、手間がかかるものは、手間がかからないようにしてみましょう。それだけで、精神的な面倒くささが軽減されるものです。

やらなければならない作業が増えると、私たちは苦痛を感じます。
心理学では、これを「認知的負荷」と呼びます。
1つのことだけをやるのなら面倒くさいと感じませんが、2つ、3つとやるべき作業が増えてくると、それだけ心に負荷がかかることになり、面倒くさいと感じるようになってしまうのです。
洋服は10着だけ持っていれば十分
読者のみなさんは、毎朝、「今日は、どの服を着ていこうかな?」と悩むことはないでしょうか。洋服の組み合わせなども考えなければならず、朝から面倒くさいと感じたりしているのではないでしょうか。
私には、そういう悩みがまったくありません。なぜかというと、私は洋服を10着くらいしか持っていないからです。
月曜日から金曜日まで、どの服を着るのかは、もう自動的に決まっています。
洋服ダンスの一番右に吊るされているものを着て、クリーニングから戻ってきたものを一番左にかけると、だいたい2週間のサイクルで一巡します。ですから、洋服選びに悩む、ということがまったくないのです。
私は、自分が気に入っている洋服を10着しか持っていません。
自分のお気に入りだけで、ダサイと思うような洋服は1着もないので、「ダサく見えないかな?」という心配もありません。
ジェニファー・L・スコットの『フランス人は10着しか服を持たない』(大和書房)という本があるのですが、私がやっている方法は、まさにこれです。

毎朝、洋服選びが面倒くさいと感じている人は、洋服をたくさん持ちすぎているからそう感じるのです。
選択肢が増えれば、当然ながら、選ぶ手間がかかるわけですよ。選ぶ手間がかかるから、面倒くさいのであって、選択肢を絞りに絞り込めば、面倒くさい気持ちなどなくなります。
ノースウェスタン大学のアレクサンダー・シャーネフは、4種類のチョコレートの詰め合わせから好きなものを選んでもらう条件と、16種類のチョコレートの詰め合わせから好きなものを選んでもらう条件で実験をしたことがあるのですが、4種類から選ばせたときのほうが、選ぶのも簡単ですし、選んだ後の満足度も高くなることもわかりました。
選択肢が増えると、選ぶ手間がかかるわりに、実際に何かを選んだとしても「もしかすると、他のほうがよかったかも?」と考えてしまったりして、不満に感じてしまうのです。
いらない洋服は、もう片っぱしから捨ててください。
タンスの肥やしになっているような洋服は、思い切って全部捨てましょう。
自分が本当に気に入っている洋服だけを残せば、毎日の洋服選びもラクになりますし、なにしろ自分のお気に入りなわけですから、毎日を気分よく過ごせます。
季節に合わせて、春物が10着、夏物が10着というように、できるだけ減らすのがポイントです。
もちろん、新しい洋服を買いたいと思うのなら、買ってもいいのですよ。ですが、いらない洋服もどんどん処分して、できるだけ減らしておくことが大切ということは覚えておきましょう。