12月期はいよいよ最終回! エレンに交渉をもちかける「車力の巨人」ピークは裏切り者? それとも……/アニメ「『進撃の巨人』The Final Season」第16話
公開日:2021/3/30

今回の16話で、「The Final Season」は一度幕を閉じる。6月9日には原作漫画の最終巻となる第34巻が発売され、アニメの続編は今年冬に放送が決定している。
最終話は雷鳴のような轟きから始まる。
前話のラスト、ジークを載せた荷台と馬車、そして彼を連れていたリヴァイが燃え上がった。その音である。死にそうなジークを拾ったのは、知性を持たない巨人。前回、ジークの脊髄液によって巨人化したリヴァイの部下の生き残りだろう。その巨人は自らの腹を裂き、中にジークを入れる。
オープニングテーマが終わると、場所はパラディ島壁内に変わる。駐屯兵団司令官ピクシスとマーレから来た義勇兵イェレナの緊迫した会話だ。イェレナが、憲兵の集うレストランに持ってきたワイン。そこに脊髄液が入っていたことによって、兵団幹部と義勇兵は完全に決裂した。
ジークを崇めるイェレナは、狂信者のような表情をずっと浮かべており、「義勇兵」という言葉のイメージからはほど遠い。
一方、アルミン、ミカサ、ジャン、コニー、そしてマーレから来たコックのニコロは、牢に閉じ込められていた。アルミンは超大型巨人になれるが、変身すれば周囲のすべてを吹き飛ばしてしまうのでできない。
そこに義勇兵が訪れる。ニコロを罵る仲間グリーズをあっさり撃ち殺したイェレナは、ジークの安楽死計画について話す。ミカサたちは困惑し、アルミンはイェレナの極端な考え方に思わず笑い出し、感動して泣いたふりをする。
同じ塔の中ではエレンが「ファルコを助けたかったら協力しろ」とガビに近づいていた。そこに現われたのが銃を持ったピークだ。彼女は既にマーレからパラディ島壁内に侵入していた。
ピークたちマーレの戦士は「始祖の巨人」を持つエレンを殺すことを許可されていない。始祖奪還を目的とする彼ら戦士はエレンを殺せないということを、エレンに見抜かれてしまう。そしてピークは、マーレだけではなく世界から支配されているエルディア人を解放し、収容区から家族を出すのが目的だと言い、マーレを叩き潰すためならなんだってすると言う。
ガビはピークもジークと同じように裏切り者だったのかと驚愕するが、ピークは巨人になれる人種エルディア人こと「ユミルの民」は、善良であることを証明し続けても解放される日は来ないと諭す。
しかし、ピークはマーレ側勢力きってのブレーンである。嘘をついてエレンの味方のふりをしている可能性もある。
もちろんエレンもピークを信じていない。塔の屋上に行けば仲間のいる位置を教えられると話すピークを、見張りをつけた状態で連れて行く。途中の階段で、ガビはファルコが自分をかばったせいで獣の巨人の脊髄液を口にしたことを知る。
屋上にたどり着いたエレンは静かに問う。
「示せ。敵はどこにいる」
「そこ」とピークが指さしたのは、マーレの戦士たちの居場所ではなくエレンだった。
やはり彼女は嘘をついていた。即座に彼女はガビを抱きしめ屋上から飛び降り、直後に「顎の巨人」ポルコが姿を現して二人を救う。エレンはすぐに巨人化して臨戦態勢に入る。空にはマーレから来た飛行船が飛んでいる。中にはライナーがいた。
ガビは、戦闘能力は高いがまだ子どもだ。マーレの戦士たちの策略までは把握できなかった。そんなガビに、ピークは言う。
「私はマーレを信じてない。私は一緒に戦ってきた仲間を信じている」
これが彼女の本音だ。
まもなくライナーも鎧の巨人となり、巨人化したエレンと再び戦うだろう。
「来いよ、ライナー」
巨人になったエレンは、好戦的に飛行船をにらむ。エレンとライナーの対決。これは決定的な場面にいつもあるものだ。
エンディングテーマの後、今年の冬、続編がテレビアニメで放送されることが明らかにされた。
エレンとマーレの戦士たちの戦いの行方、ジークとリヴァイの生死、知らずに脊髄液を飲んだせいでジークが叫ぶと巨人化してしまう憲兵たちとファルコ、「獣の巨人」の継承者に内定していたファルコの兄コルト、そしてパラディ島壁内の地下室で眠ったままの「女型の巨人」アニ。
彼らの運命は、冬から始まる続編で明らかになるだろう。
文=若林理央