相手を感動させる聞き方とは? どんな相手にも「敬意」や「好奇心」を持つことが大切/人は聞き方が9割
公開日:2022/3/1
長引くコロナ禍で大きく変化したコミュニケーション様式。ネットを介したコミュニケーションが増える中で「会話がなかなか続かない」「人の話を聞く力を身につけたい」などの思いを持つ方も多いかもしれません。
ふだん話すときに「不安」や「戸惑い」を持つ人におすすめしたいのが、“好かれるコミュニケーションの極意”が詰まった『人は聞き方が9割』。2021年に話題になった『人は話し方が9割』の著書・永松茂久さんによる最新刊です。
ちょっとした「聞き方のコツ」を押さえるだけで、あなたも「聞き上手」に! さまざまな場面で大いに役立つ1冊です。
人の話を聞くうえで、相手に「敬意」や「好奇心」を持つことはとても大事。相手の立場に立って話を聞くことが、その人を知ることにつながります。
※本作品は永松茂久著の書籍『人は聞き方が9割』から一部抜粋・編集しました

聞き方は「スキル」より「メンタル」
話を聞けない原因は、スキルではなく心の在り方
「人の話を聞くのって難しいよね。スキルを磨かないとね」
こうした言葉をよく聞きます。
しかし、実は人の話を聞くということは、全般で言うとスキルはそれほど重要ではありません。大切なのはメンタル、つまり聞く時の心の在り方です。
人は実力がある人、つき合うと得になるポジションについている人、もっと大きく言えば、自分にとってメリットのある人の話はよく聞きます。
しかし大切なことは、そうした利害関係のある人より、直接的にはメリットが見えない人に対してどう話を聞くことができるかなのです。
もっと深く言えば、人にメリットを渡せる立場の人は、日常的に人がチヤホヤしてきます。
ですから話を聞かれ慣れているのです。
話を聞いてくれる人が1人2人増えてもそれほど感動はありません。
しかし、そうではなく一見メリットのない立場の人のほうが、「自分の話をこんなにしっかり聞いてくれた」という感動指数は大きくなります。
どんな立場の相手にも「敬意」を持って聞く
人はみな、感情を持って生きています。
いろんなことを感じながら、いろんなことに向き合いながら生きているのです。
それはお年寄りであれ、子どもであれ同じことです。
こうした人に対して、「自分には関係ないから」と面白くない顔をして聞くのか、逆にそういう人に対して親身になって話を聞くのかで、相手の印象もさることながら、あなたの人間力は大きく変わります。
社会的なポジションや老若男女問わず、感情があるという面に関しては、人はみな、等しく同じです。
そう考えた時、同じ人間として、相手に対して敬意を持って話を聞くということは、とても大切なことです。
しっかりと向き合って話を聞くことで、どんな話からも自分自身の学びになることはいくらでもあります。
「好奇心」を持って聞く
私たちは大人になるにつれ、大切なあるものを忘れがちになってしまいます。
それは好奇心です。
まだ何も持っていない頃、子どもの頃は、出会うこと、知ることすべてが新しい発見と感動に満ちあふれていました。
しかし、いろんなことを経験し、いろんなことが見えるようになるにつれ、「どうせこんなもんだろ」という先入観や決めつけを持つようになってしまいます。
これはとてももったいないことです。
まだまだ私たちが知らないことは世の中にごまんとあふれています。
どんな立場の人でも、自分が知らない分野のことを1つや2つは必ず持っています。
相手の話を聞かないということは、自分の見聞や見識を狭めてしまうことになってしまうのです。
今、私たちの周りにあるものはほとんどと言っていいほど、私たちが知らない人が作ったモノです。
よくよく目を凝らせば、その商品1つ1つにたくさんの思いが詰まっていることが見えてきます。
そうした身近な小さな発見の連続で人生はさらに面白くなっていきます。
一見小さなことでも、好奇心を持てば大きなリアクションが生まれてくるのです。
「この人は今、何を伝えようとしているのだろう?」
「この人はどんな気持ち、どんな感情で話しているのだろう?」
相手の立場に立って話を聞くことができる人は、出会う人の数だけいろんなことを知ることにつながるのです。
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