『きょうもかぜはいろづいて』生きてこの世にあることの不思議さを見つめる絵本 (岩波書店)

文芸・カルチャー

更新日:2024/2/23

内容紹介

きょうもかぜはいろづいて

作:阿部 海太

出版社からの内容紹介

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風が起こり、吹き渡り、そしてやむ。ふたたび吹き始める。生きとし生けるものが、ざわめく風のなかでたわむれる。体に風を感じる時、命は自然の悠久の営みに触れている??。風が吹きわたる1日の情景を、光の変化と共にあざやかな色彩で描き、生きてこの世にあることの不思議さ、愛しさを見つめる、阿部海太の創作絵本。

●27.0×22.5cm、上製、32ページ
●3,4歳から

かぜ きいろいかぜ

なに みてきたの

担当編集者からのメッセージ

瞬間、瞬間をていねいに味わってみれば、ただ生きているということが、どれほど豊かな経験なのか。阿部さんの絵本はそんなことを思い起こさせてくれます。

風が吹くという地球規模で繰り返される、ただし一回きりの現象に、その時、その瞬間に触れているという奇跡。私たちの日常もまた、そういう奇跡の連続のなかにあるのかもしれません。

生まれてきた新しい命が、驚きをもって世界を感じているような喜びが、この作品にはあります。

 

静かな絵本です。でも画面の奥にはまぎれもない風のエネルギーが満ちています。

ぜひ本書を手に取って開いてもらえたらと願っています。

かぜ みずいろのかぜ

だれと あそんだの

作者略歴

画家・絵本作家。1986年生まれ。埼玉県出身。東京藝術大学デザイン科卒業後、ドイツ、メキシコに渡る。2011年に帰国後、神話や根源的なイメージをモチーフに絵本や絵画作品を発表。
作品に『みち』(リトルモア)、『みずのこどもたち』(佼成出版社)、『めざめる』(あかね書房)、共著に『ほっきょくでうしをうつ』(岩崎書店)、『えほん遠野物語 しびと』(汐文社)、『わたしはきめた 日本の憲法 最初の話』(ほるぷ出版)などがある。
『ぼくがふえをふいたら』(岩波書店)で第26回日本絵本賞を受賞。