ドキュメンタリー「これは僕の物語 絵本作家・田島征彦」が放送されました (童心社)

文芸・カルチャー

更新日:2024/2/26

2月26日に「じごくのそうべえ」シリーズ最新作『花見じゃ そうべえ』刊行となった絵本作家の田島征彦さん。
最新作の制作を追い、これまでの生き方にせまったドキュメンタリー「これは僕の物語 絵本作家・田島征彦」が2月23日(金・祝)に放送されました。

 

●「これは僕の物語 絵本作家・田島征彦」
『じごくのそうべえ』で知られる絵本作家・田島征彦さん(84)。
去年秋、「じごくのそうべえ」シリーズの最新作を創作する現場にカメラが入った。
しかし取材は思わぬ方向へ。語られたのは20年来暮らす瀬戸内・淡路島を舞台にした作品の創作秘話。
明らかになる絵本作家としての流儀。多作を好まず、心から納得する作品のみを世に送り続けてきた執念と、同じ絵本作家として活躍してきた双子の弟への葛藤。
気骨の絵本作家の半生に迫る。
語り:井本千晶 (NHK松山放送局 キャスター)

【放送予定】
・2月23日(金) 総合(四国向け) 19:30~19:55
・(再)2月24日(土) 総合(四国向け) 11:15~11:40
※放送後NHKプラスで全国配信予定 3/8(金) 午後7:55 まで

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花見じゃ そうべえ

作:たじま ゆきひこ

出版社からの内容紹介

虫歯だけでなくよい歯まで抜いてしまった 歯ぬき師のしかい。
綱渡りの最中に綱から落っこちてしまった 軽業師のそうべえ。
そうべえが手遅れだと誤診してしまった 医者のちくあん。

「みんな!! しゅぎょうを するのじゃ!
お山の雪もとけて、春の花が さきはじめておる」

修行が足りないできそこないの3人を連れて、山伏のふっかいが向かった先は……。

「そうべえ」シリーズ7作目。

じごくのそうべえ

作:田島 征彦

みどころ

「とざい とうざい。かるわざしの そうべえ。
いっせいいちだいの かるわざでござあい。」
扇を手にもって軽業師そうべえが「そうれ。ぺペン ペンペン ペーン」と綱渡りを披露していたそのとき、「おっとっとっとっと。あーーーーっ。」落ちて死んでしまったからさあたいへん。
気がつくとどうやらそこは地獄への道。そうべえは衣をはぎとられ、さんずの川をわたり、鏡の前でえんま大王に地獄行きを命じられます。しかし途中で出会った山伏ふっかい、歯ぬき師しかい、医者ちくあんと、4人そろって地獄のなかを大暴れ。糞尿地獄も、熱湯釜ゆでも、針の山も、それぞれの特技をいかして平気のへっちゃらです。人呑鬼(じんどんき。人を食べてしまう鬼)の腹のなかで4人がいっせいにいたずらをする絵は最高!

関西弁と勢いのある絵にのせられ、子どもたちに熱弁ふるって読み聞かせると、息切れしそうなスケール感が味わえます。「もう一回読んで!」といわれると「ちょっと待って・・・」と息を整える間が必要なほど(笑)。
上方落語の「地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)」を題材にした落語絵本。元の落語が大作だというのもうなずけます。でも決して難しくはありません。一気に読めます。そして子どもも大人も抱腹絶倒。圧倒的存在感を誇るロングセラーです。

なきむし せいとく 沖縄戦にまきこまれた少年の物語

作・絵:たじま ゆきひこ

出版社からの内容紹介

《沖縄に40年以上通い続けてきた著者が描く「沖縄戦」》

ここは1945年の沖縄。ぼくの名前は「せいとく」です。
いつも泣いているので、みんなから「なちぶー」とよばれています。
父に続き、兄も兵隊となり、ぼくは母と妹の3人で、南へ逃げることになりました。

===

絵本作家・田島征彦は、40年以上取材を重ね、これまでにも「沖縄の絵本」を描いてきました。
(『とんとんみーときじむなー』[1987年]『てっぽうをもったキジムナー』[1996年]『やんばるの少年』[2019年、いずれも童心社・刊])

本作では、長年の取材の集大成として、真っ正面から「沖縄戦」を描きます。

===

「悲惨な戦争を子どもたちに見せて怖がらせる絵本を創るのではない。平和の大切さを願う心を伝えるために、沖縄戦を絵本にする取り組みを続けているのだ」
田島征彦(「母のひろば」685号より)

そうべえごくらくへゆく

作・絵:田島 征彦

そうべえまっくろけのけ

作・絵:田島 征彦

どろんこそうべえ

作・絵:田島 征彦

そうべえ ふしぎなりゅうぐうじょう

作・絵:田島 征彦

そうべえときじむなー

作:田島 征彦