MEGUMI初の美容本が異例の売れ行きで発売翌日に10万部! 「美容で自己肯定感が上がる」MEGUMIが叶えた、しなやかで健全な生き方とは《インタビュー》

健康・美容

更新日:2023/5/5

MEGUMIさん
撮影:217..NINA

 キレイになりたいのに、どうしたらキレイになれるかわからない——。そんな女性が多い中、1000以上の美容法から本当に効いたものだけを教えてくれるMEGUMIさん初の美容本『キレイはこれでつくれます』(ダイヤモンド社)が大きな話題になっている。

 30代から40代にかけて、仕事もお肌もうまくいかない時期があったというMEGUMIさん。美容を通してキレイになることで、お肌だけでなく、自己肯定感まで爆上がりしたとか。外見も内面もしなやかにまっすぐに生きる、MEGUMIさんのキレイの秘密を聞きました。

(取材・文=吉田あき)

advertisement

美容にはすごい力があることを伝えたい

キレイはこれでつくれます
キレイはこれでつくれます』(MEGUMI/ダイヤモンド社)

——「疲れた時のお風呂はめんどうだから香りで気分を上げている」など本音たっぷりの美容本で、だからこそ信頼できると感じました。制作にあたってこだわったことはなんでしょう?

MEGUMIさん(以下、MEGUMI:みんなが読みたいものを作りたかったので、私の生きざまよりも、実際におうちでできて変われるものを片っ端から紹介する辞典のような1冊になればと。もうひとつは、私自身、10年以上本当にいろいろやってきて、見た目も変わったけど、いちばん変わったのは自分のマインドだったんですね。心が変わると行動が変わり、人生まで変わっていく。それくらい美容にはすごい力があるんだよってことを伝えたいと思いました。

——美容で人生まで変わるなんて、驚きでした。

MEGUMI:芸能界というなかなかハードな世界で20年やっていて、母親業も、経営もしていると、自分自身が女性だから、女性の大変さが理解できるんですよね。でもそれを嘆いていても仕方なくって。大人になればなるほど、自分をかまってくれる人は少なくなるから、自分のことは自分でケアしていかないと。そのための美容法をこの本で紹介しています。

——実際に美容に救われた経験が書かれていますが、どんな時に「人生が変わった」と感じますか?

MEGUMI:20代後半のめちゃくちゃな生活をしていた時に、ほうれい線やたるみができてしまって。自信がなくなって人に会うのが嫌になったし、顔が劣化するだけで性格まで変わるんだってくらい落ち込みがひどかったんです。出産もしていたから、このままだと社会復帰できずに、子どもと自分だけの世界になってしまうかも…っていう危機感もありました。それで、気合入れて美容をやろうって腹をくくったのが27歳か28歳の頃。

 8年くらい続けてもまだ「MEGUMIさん劣化してる」って言われ続けていたけど、自分にしかわからないようなちょっとした変化で自信がついてきて。10年続けたら、ほうれい線が消えたんです。うれしい! って気持ちと同時に自分を認められたし、新しいチャレンジがしたいという行動力が芽生えてきました。

——美容が好きだと発信するようになったのは最近のことですね。

MEGUMI:役者だから役のイメージもあるし、パーソナルなことを発信するのはどうかと思っていたんですけど、コロナ禍で世の中が変わったから「もうかっこつけなくてもいっか。本当に好きなものを伝えていこう」という気持ちになって。Instagramで美容を発信するようになり、この本のお話をいただいたという経緯があります。

トライ&エラーの結果、美容のレシピが完成

MEGUMIさん
シートマスクの「結論」は「ルルルンプレシャス」だそう!
撮影:217..NINA

——20代のグラビア時代に太陽の下で肌を酷使したことが見た目に影響し、世間からの容赦ないコメントが…。それが美容を始めるきっかけになったそうですが、今では「日焼けをなかったことにするレスキューケア」を身につけているとか。

MEGUMI:高級な化粧品を使ってみたけどやっぱり焼けてるなとか、飲む日焼け止めを始めたけど、これ効いてるのかなとか、そういうトライ&エラーを繰り返すうちに、自分のレシピができてきました。「鎮静してから栄養を与えると良さそう」「泥で熱を取ってから、シートパックで奥に水分を入れてクールダウンさせて…」って、料理をする人が「これとこれを合わせたらもっと美味しくなる」ってわかるような感じです。本当にいろんなことをして辿り着いたレスキューケアですね。

——自分に合う美容法を知る方法はただひとつ、「自分で試すこと」と本書でも語られています。

MEGUMI:いろいろやってきてわかったのは、みんなそれぞれ違うっていう真実。これはすべてのことに言えますけど、やっぱり実際に行動してみないと、自分に合うものなのかどうかはわかりません。ここでは私のベストを伝えていますけど、あとはみなさんに行動してもらうしかない。答えは必ず出てくるので、ぜひトライ&エラーを繰り返しながら美容の旅を続けてほしいですね。まあ、だいたい、この本に書いたことがみんなに合うという自信はありますけど。

——厳選されてますから。

MEGUMI:そうです。淘汰されてますから。

——あとは試すだけだと。美容法は「サウナ」から「美容医療」までバリエーションが多くて、これを日常の中で全部しているっていうのがまた驚きで。

MEGUMI:もう病気なんでね(笑)。

——(笑)。基本のスキンケアはシンプルだと感じましたけど、その他のケアはどのようにルーティン化していますか?

MEGUMI:くすんできたら泥パックしようとか日々のルーティンはありますけど、あとは肌の状態を見ながら。自分に目を向けることなんですよね。それをしないと、疲れていることにさえ気づかなくて、いつのまにか疲れが溜まって倒れたり、顔にシワができたりする。「やばーい」って気づくことはすごく大事。自分を内観するためにも美容は手っ取り早い、というメッセージもあります。

——キレイのためには自分を見つめることが大事なんですね。

MEGUMI:そうなんです。いつもは好きなアロマの香りが今日はヤダとか、今日は呼吸が浅いなとか。私たちが毎日生きている中で、自分の状態は変化しているんだけど、気づいてない人はけっこう多くて、それが危ない。周りはみんな自分のことに必死で、誰も見てくれませんから。私の場合は瞑想の時間が大きいですね。なんかザワザワしてるな~とか、内観することで今の自分の状態がわかります。

やりたいことを、あきらめきれない

——キレイでいるためにストレスは大敵。カフェの経営やドラマのプロデュースもされるMEGUMIさんは、ご自分の意志をつらぬく中で、悩みを抱えることもあるのでは?

MEGUMI:仕事やお金のことは自分ががんばればいいだけで、いちばん悩むのが人間関係。ただ自分が必ず正しいわけじゃないので、カッとなってもその場では絶対言いません。みんな育ってきた環境が違うし、いろいろ事情もあると思うから。いい意味で心の距離を取り、みんなが意見を言いやすい場を保つように心がけています。

 昔は自分のことをわかってほしいと思ってたし、「どうしてですか?」って文句を言うこともあったけど、よく考えたら、自分のことなんて他の人にわかるわけないんですよね。ちょっと冷たい言い方だけど、よく考えたらそう。感情的に自分の考えを押し付けても何にもならないことがよくわかったので、今はとにかく黙って考える。で、本当にやばいなと思ったら、日を改めて、ポジティブな目標に向かって話をしようねって感じで。

——全体の空気を大切にされているのですね。そういった学びはどこで得ていますか?

MEGUMI:経営をしているので経営者の方から教えていただいたくこともあるし、瞑想をやっていると、ヨギーの方たちの教えはだいたい通ずるものがあって。経営だって、周りの人は自分がやりたいことを手伝ってくれているんだよねって。意見を求められる立場だと、感情は一回捨てないと周りの人に迷惑だし、そのほうがいい答えにつながりやすい。今はこの方法がベストだと思ってます。

——そんなふうに人間関係をあたためて、周りを巻き込んで、やりたいことを実現されていると。やりたいことを夢見るだけでなく、ちゃんと実現されているのが素晴らしいなと感じます。

MEGUMI:やりたいことはパッと出てくるので、「プロデュースやりたい」とか「お店でイベントやりたい」ってみんなに共有しています。カタチにならないこともあるけど、やっぱりあきらめきれないから、何がなんでも実現したい。だから事業計画書や企画書を作って、どんどん具現化への道順を自分で作っていきます。自分が動かないと周りもついてきませんし。

——MEGUMIさんが一緒に仕事をしたいと思う人とは?

MEGUMI:おもしろがってくれる人が好きです。大人になると「前例がない」「もう誰かがやってる」って考える人が多くて。ネガティブになる気持ちはわかるけど、「どうしたら実現できるか考えてみよう」っていう人がたまにいて、感動するんです。こういう考えの人の方がマイノリティだから冷ややかな目で見られることもあると思いますけど、実際にはそういう人たちが物事を動かしているから、自分はそちらを目指したいって思います。

学園祭みたいな感じを死ぬまで続けたい

——MEGUMIさんが考えるキレイな女性、大人の女性とは?

MEGUMI:みんないろいろアイデンティティみたいなものがあると思うんですよね。たとえば、素朴な感じとか、ボーイッシュとか。私はグラビアもやってきたので、それがセクシーさかもしれないなと。コンプレックスだった時期もありますけど、モニカ・ベルッチっていうイタリアの女優さんの写真集をいただいた時に、「(自分の)ロールモデルがいた」ってすごくうれしかったのを覚えてます。露出はあるけど品があって、とにかく色気がある。あ、こういう大人になりたい! って。彼女も若手の監督と組んでチャレンジングな作品を作ったりして、前のめりに生きている人。そういう人に憧れます。

——これからの40代、50代をどんなふうに生きていきたいですか?

MEGUMI:子どもが大きくなって手がかからなくなったので、思いっきり仕事をしたいですね。20年芸能をやってきて、やっとやりたいことが形になっているんです。この本もそうだし、ドラマのプロデュースも縁があって楽しくやらせてもらって。とくに映像は、観た方の心にふれるっていうのがエモーショナル。若い人とコラボして、それを海外に届けて、学園祭みたいな感じで「最高だったね。じゃあ解散!」っていうのを死ぬまで続けたいです。

——若い人から刺激を受けることが多いようですね。

MEGUMI:若い人って、本当にできるかどうかわからなくても熱く語ったり考えたりする、健全なマインドを持っている人が多くて。しかも今の子ってサブスクで昔の映画とか音楽を知ってるから、意外と共通言語があったりして、おもしろいしラクなんですよね。

——息子さんからの刺激も?

MEGUMI:ありますあります。とくに、今のエンタメがすごいスピードで変化しているなっていう刺激は息子からもらっています。全然知らなかったボカロのライブ配信を、今は息子と一緒に泣きながら観ていますから。アニメに対する世間の評価がものすごく高いってことも息子を通じて知ったことだし、こんなに大人っぽいものを14歳が観ているのかと驚くこともあります。

——最近はYouTuberとか企画系の人の本が売れていて、若い人は企画をしている人に注目しているのかもと。

MEGUMI:企画ってエンタメがヒットする上で大切なポイントですよね。今の子たちは、ヒットするポイントを嗅ぎ分ける何かしらの嗅覚を持っているような気がします。息子なんかも、私が関わっている脚本に、「おもしろくない。こうやったほうがいい」って言うんです。向こうのほうが圧倒的に数を観てるから、あながち「はいはい」と邪険にもできないわけで。

——若い人たちとのコラボの楽しさが伝わってきます。今回は初の美容本となりましたが、MEGUMIさんにとって美容とは?

MEGUMI:キレイになると、シンプルにうれしいですよね。それはきっとおばあちゃんになっても変わらない。その乙女心を満たせるのは自分しかいないから、そのために美容をするのはいいなと思うし、たとえ髪を振り乱して仕事や家事をしていても、乙女心のある女性のほうがお肌も潤ってると思うんですよね。

 女性にはすべてのことを引き受けないといけない瞬間があって、その変化に対応できる心と体を作るのも大事だと思うんです。この本を読んだ方が、美容のチカラを使って、深呼吸して、「大丈夫、大丈夫」って言いながら、激動の人生をしなやかに楽しく生きていっていただけたらなと思います。

あわせて読みたい