生理じゃない時の下腹部痛は見逃してはいけない大事なサイン? 気になる要因とは

健康・美容

2019/2/7

 女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。

生理じゃない時の下腹部痛

 生理の時期に下腹部が痛くなるのは「生理痛」ですが、生理時期以外にも下腹部痛が出ることがあります。人によっては「子宮が痛い」と訴えて受診なさることがありますが、実際に「子宮の痛み」かどうかは自覚しにくく、子宮以外にも膀胱や腸からの痛みが出ているという場合もあります。

 生理の時期以外に下腹部が痛くなる要因としては次のようなものが考えられます。

*内膜症による癒着:子宮内膜症によって子宮や卵巣周囲に癒着(ひきつれ)が起きると、腸の動きと連動して痛みが出たり排便痛や性交痛が出る場合があります。

*卵巣嚢腫の捻転:卵巣に腫れがある場合、大きさや中身によっては卵巣を支えている靱帯がねじれてしまうことがあります。完全に捻転すると激痛になることが多く、救急受診が必要になります。捻じれかかって自然に元に戻る、といった状態を繰り返している場合は、不定期に腹痛が出て自然に治まることがあります。

*クラミジアや淋菌による骨盤腹膜炎:クラミジアや淋菌は子宮頸部(膣につながっている部分)に感染し、炎症が徐々に子宮内から卵管を経て骨盤内全体に広がっていきます。子宮頸部だけの炎症であれば、ほとんど症状が出ないか、性行為の時に痛みが出るだけにとどまりますが、お腹の中全体に炎症が広がると常に腹痛が出る場合があります。

*排卵痛:排卵の時期に2~3日左右どちらかの下腹部が痛くなり、お腹が張った感じになることがあります。人によっては排卵日が排卵痛によって把握できるというケースもあります。

*膀胱炎:通常は腹痛を伴うことはまれで排尿時の痛みや残尿感・頻尿などの症状が中心ですが、炎症がひどくなると膀胱全体が痛くなることがあります。子宮のすぐ前に膀胱が隣り合わせに存在するため、膀胱からの痛みを「子宮が痛い」と勘違いすることがあります。

*蠕動痛や腸管からの痛み:子宮の周囲には腸があり、腸の動きが活発になりすぎたり、ガスや便がたまりがちになると、不定期に腹痛が出る場合があります。特に左下腹部の痛みは、腸からの痛みであることがよくあり、整腸剤や漢方で症状が軽減できるケースがあります。

 一口に「下腹部の痛み」「子宮の痛み」といっても、原因は子宮以外のことも多く、これらは超音波検査や感染症の検査をしなければ判別できません。気になる症状がある場合は、いつどのような痛みが出ているのかをチェックして、早めに婦人科を受診しましょう。