丞神デナー、リアスの戦士イーガー…、今、ゆるくないご当地ヒーローが熱い!

エンタメ

2013/12/8

 くまモン、ふなっしー、バリィさん、ちっちゃいおっさん……各地でゆるキャラが大人気だが、実はそんなゆるキャラ以外にも密かに人気を集めているものがある。それが、ご当地ヒーローだ。秋田県の「超神ネイガー」は、もはや全国区と言っても過言ではないほどの活躍ぶりを見せているのだが、その他にも各都道府県に個性的なご当地ヒーローたちが存在している。そこで、11月26日に発売された『超ローカルヒーロー大図鑑』(ローカルヒーロー研究会/水曜社)から、変わったご当地ヒーローを紹介してみよう。

 まず、東北には震災復興に力を入れているヒーローがたくさんいる。なかでも、福島県の「丞神デナー」は震災から2年後の3月11日に誕生した。後頭部にも、かつての戦いで残された3本の傷(=被災三県の傷)があり「被災三県(岩手県・宮城県・福島県)の震災の傷跡を忘れない」を合言葉に、地域の子ども育成と観光や物産のPRを通して震災の風評被害を払拭するために活動している。宮城県の「リアスの戦士イーガー」は、震災で活動休止に追い込まれるも、津波で流された武器や防具を地元ファンが見つけ出し、運営メンバーも避難所生活を続けながら復活した。まさしく、子どもたちに元気と勇気を与えるヒーローにふさわしい存在なのだ。

 また、その見た目が強烈なインパクトを放っているのが、鳥取県のネギマン。上半身が緑で下半身は白、足が根っこのような茶色になっている彼は、正体不明。突如米子市周辺の白ネギ畑に現れた、体長40mの巨大怪人なのだ。ネギマン研究員のメンバーからは、「人類との意思疏通は難しいと考えられる」と言われ、何を考えているのかわからないから「歩くだけで大迷惑」とまで言われる始末。「ネギマンが現れた年は豊作になる」という言い伝えはあるが、もはやキャッチコピーすら「ヒーローなのかもわからない」と書いてあるのだが、人気のほどはどれくらいなのだろう……?

 ご当地ヒーローはさまざまな目的で活動しているのだが、なかには金融リテラシー向上を目的に作られた埼玉県の「家計お助け戦隊! FPレンジャー」なんてものも。「お父さんやお母さんが仕事で得たお金の大切さを子どもたちに啓発」したり、「お金がもたらす怖さ」も教えるという彼ら。お父さんやお母さんも参加できるFPセミナーも開催されているそうだが、ご当地ヒーローもTVの戦隊ものと同じように、子どもだけでなく大人も楽しめるものになっているのかも。

 さらに、山梨県にある富士急ハイランドのヒーローは、ひたすらなまけるポンコツヒーローだという「絶叫戦隊ハイランダー」。ベンチでだらだらしたり、ゴミ箱をあさったりと、およそやる気のないヒーローたち。敵である戦闘員ジュッカーの方が彼らに注意を促すくらいなので、むしろこっちがヒーローという意見もあるようだ。

 他にも、全部で153組ものご当地ヒーローが収録されているのだが、これからはゆるキャラではなく、超個性的なご当地ヒーローの時代がくるのかもしれない。

文=小里樹