「格闘する女子」の極め付き! 142cmの女子高生が挑むのは総合格闘技

マンガ・アニメ

2015/3/6

 「すべての女性が輝く社会づくり」をスローガンに政策を進める現政権。女性の社会進出は今後も進んでいくだろう。サッカー、ゴルフ、テニスなどスポーツの世界でも女性の活躍が目覚ましい。格闘技も、そのひとつだ。

 『ハナカク The Last Girl Standing』(松井勝法/徳間書店 ゼノンコミックス)が人気だ。主人公は女子高生の安藤花夏。強くなるために汗と涙を流しながら努力する王道のスポ根コミックで、現在3巻まで発売されている。「格闘する女子」を取り上げた作品が増えてきているが、本作で取り扱っているのは、なんと女子総合格闘技。打撃、投げ技、関節技や絞め技などの固め技を繰り出して勝敗を競う。

 花夏の身長は142cm。中学までは園芸部員であり、親友がイジメを受けていても守ってあげられる力も勇気もない、格闘とは無縁の女子だ。そんな花夏は、ある日、怪しい男に襲われているところを、同級生の女子・吉野小春に助けられる。容姿端麗な小春は総合格闘技に打ち込んでいるのだが、世間で知られる“かわいすぎる女子格闘家”像そのもの。花夏は悩んだ末、弱かった自分と決別するために彼女と同じジムへ。身長が高いほうが有利な格闘の世界で、人より唯一優れている「小動物並みのよけ感」を武器に戦い続ける。そんな姿に、社会で日々戦う読者は自分自身を投影するはずだ。

 2月20日に発売された3巻では、花夏にとって初となる公式試合のゴングが鳴る。相手は、花夏の親友をイジメ抜いて不登校に追い込んだニナ。「キックプリンセス」の異名を持ち、立ち技を得意とするストライカータイプのニナに対して、経験差を埋めるべく、ニナが不慣れな寝技の攻防に持ち込む。同じジム生のアキが仕込んだ寝技が決まっていく過程が爽快だ。

 非力であっても論理的に組み立てればある程度の形になる寝技。本作では、タックルでテイクダウンを取ってからの腕十字の極め方が詳細に描写されている。初心者でも手順を追えば、できるような気がしてくる。

 女子格闘技には、矛盾したような表現だが「女らしさを殺した迫力」と「女らしさを活かした華やかさ」が同時にある。『月刊コミックゼノン』のサイトでは、第1話が無料で立ち読みできる。“強い女子”の魅力を見つけてほしい。

文=ルートつつみ

ハナカク The Last Girl Standing』(松井勝法/徳間書店 ゼノンコミックス)