食欲の秋の相棒! いま、読んでほしいグルメマンガ5選

マンガ

公開日:2015/10/27

 涼しくなってきましたね。いよいよ秋の到来です。「食欲の秋」とはよく言いますが、いくらご飯が美味しくても食べればそれだけ肥えてしまうのが人の常。でも、ご安心あれ。マンガなら、いくら読んだって、いくら食べた(気になった)ってカロリーはゼロ! そんな食欲の秋の頼もしい相棒たちをご紹介しましょう!

オトコを忘れるために食べ続ける! 新感覚おひとり様グルメ

忘却のサチコ』(阿部 潤/小学館)

 “超”が付くほど真面目なサチコ(29)は結婚式の最中に婚約者に逃げられてしまう!「結婚は経済的合理性の為のため」と割り切って、仕事命で生きてきたはずが、ショックのあまり仕事も手につかなくなってしまいます。そんなある日、美味しいサバの味噌煮定食に夢中になっている瞬間に、自分が婚約者の事を忘れていることに気付きます。そう、これがサチコとグルメの運命的な出会いだった! 以降、サチコは「至高の忘却」を貪欲に追い求め始める美食ハンターとなっていくのです。食べ物のおいしそうな描写だけでなく、食事を全身全霊で満喫しようとするサチコの姿も微笑ましい!

空と山と川に囲まれて、四季を自給自足する

リトル・フォレスト』(五十嵐大介/講談社)

 2014年8月と2015年2月に、橋本 愛さん主演で映画化もされたこちらの作品。ある出来事をきっかけに、いち子は都会の喧騒を離れ、地元の田舎で自給自足の生活を送ります。野菜や米を自分で育てるのは当たり前、夏には川で岩魚を獲り、秋には拾った栗で渋皮煮を、冬には自作の甘酒で温まる。時に厳しく雄大な自然に向き合いながら、いち子は少しずつ自分自身の問題を見つめていきます。上手くいかなかった元恋人、突然失踪した母親、自分の人生と村のこれからこと。温かなタッチで描かれる、ゆっくりとした時の流れに、心もお腹も満たされます。

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駄菓子×ボーイミーツガール×ギャグ

だがしかし』(コトヤマ/小学館)

 うまい棒、こざくら餅、五円チョコ……。誰もが食べたことのある駄菓子たちがまさかこんな形で再び脚光を浴びるなんて! 小さな駄菓子屋「シカダ駄菓子店」の一人息子ココノツの前に現れたのは、大手製菓メーカーの社長令嬢・ほたる。超駄菓子マニアのほたるは、店を継がずに漫画家になろうとするココノツを引き留めるためにあの手この手で駄菓子の良さを伝えようとします。ハイテンションでテンポのいいギャグに一話12Pで完結する読みやすさで、まさに駄菓子感覚でサクサクと読めてしまいます。100円玉を握りしめて、どういう組み合わせでお菓子を買おうか真剣に悩んでいたあの頃を思い出す期待作!

究極の自炊は狩猟採集から!

山賊ダイアリー』(岡本健太郎/講談社)

 自炊に目覚めた男性が食材や調味料に無駄に凝りだす、というのはよく聞く話ですが、これはそんな「あるある」を超越し、食材の「狩猟採集」にいきついてしまった究極の自炊マンガです。カモやシカは序の口、カラスやヘビにヌートリア(ビーバーのようなネズミの仲間)なども登場し、流石にそれは……と思って読み進めるのですが、読んでいるうち徐々に自分もやってみたくなってしまうのが不思議。単なるジビエマンガではなく、狩猟入門、サバイバルの要素がとにかく充実しているので、いつの日かハンターとなった自分を妄想しながら読むのも楽しいです。

「おふくろの味」を追い求める父と娘と女子高生の食卓

甘々と稲妻』(雨隠ギド/講談社)

 妻と死別した高校教師・犬塚は男手ひとつで娘のつむぎを育てるも、忙しさと料理下手でご飯はいつもコンビニ弁当ばかり、一方で彼の教え子小鳥は人気料理人の母を持つも、忙しい母とは一緒にご飯を食べることが出来ず、「お母さんの料理」を夢見て1人さびしく食事をしていました。そんな「お母さんの手料理」を食べたい(作りたい)三人が出会い、料理に挑戦して食卓を囲むほっこりグルメマンガ。天真爛漫すぎる幼稚園児つむぎと、教師と教え子である犬塚と小鳥の微妙な距離感に癒されまくります。

 いかがでしたでしょうか。グルメマンガで、食欲の秋の誘惑に打ち勝てそうですか? 無理ですか? ですよね。私も無理でした。圧倒的に逆効果した。でもご安心あれ、今度はこのマンガたちがあなたの素晴らしい秋のグルメガイドとなること間違いなし! どうぞ、充実の食欲ライフをお送りくださいませ!