下ネタのヒドさでは、あの『幕張』を超えた!? 元芸人の漫画家が描く問題作『アメイジングハイスクール』

マンガ

公開日:2016/2/2


『アメイジングハイスクール』(平間要/白泉社)
『アメイジングハイスクール』(平良健次/白泉社)

 あまりに内容がヤバすぎて、具体的な言葉で説明するのも憚られる……という作品が時々ある。『アメイジングハイスクール』(平良健次/白泉社)はまさにそのタイプのマンガだ。

 このマンガの何がヤバいのかというと、それは下ネタ。何しろ、主要登場キャラの女性の名前が「パイパン」なのである(ドン引きした方には失礼!)。作者の平良氏は、小籔千豊をはじめ、COWCOW、2丁拳銃、土肥ポン太が同期というNSC大阪12期生の元芸人ということもあり、連載時から芸人仲間や著名人のコメントが寄せられていたが、「面白い! しかし!品がない! 女子には決して薦められない漫画です!!!!」(倉持由香)という言葉には深く納得してしまった。

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 マンガのあらすじは「アメフト部の部室で巻き起こるアメイジングな高校生の日常を描く」と説明されているが、実態はオール下ネタ。各回ごとに一つの下ネタについて、部員たちが議論を巡らす内容だ。その下ネタも、

・般若のタトゥーが入ったキンタマが、お風呂で温まって広がっていく様を顔で表現する

・最も美しいパンチラの時間は0.73秒で、3秒を超えるとその美しさは失われる

・「男子がおしっこをするとき、チンコをパンツのどこから出すか」について議論し、「左サイドアタック」「中央突破」「下までさげてわんぱく幼年期スタイル」などと名前を付ける

 といった、極めて妄想過多で中学~高校生レベルなものだ。ちなみに冒頭に名前を挙げた女性キャラは、アメフト部のマネージャーで、かなりカワイイ。そして彼女は下ネタの議論に巻き込まれつつ、ちょっぴりエッチな場面を毎回披露してくれるので、読者の男子たちは読んでいて思わず拍手を送りたくなるはずだ。

 また読んでいるうちに思い出したのは、『週刊少年ジャンプ』の歴史に残るヒドいギャグ漫画『幕張』の幕開けの頃。舞台が部室、下ネタ満載、女子マネージャーも登場……といった点が似ているが、下ネタの深さと密度では、本作が勝っている部分もありそうだ。

 ちなみに部室に集まる男子たちは、いちおうアメフトの防具は付けているが、今のところアメフトをする様子は一切ない。ぜひ部室を一歩も出ないまま、彼らには死ぬまで下ネタの議論を続けてほしい。

文=古澤誠一郎

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