【ダ・ヴィンチ2016年8月号】中村文則大特集番外編

特集番外編1

更新日:2016/7/6

【ダ・ヴィンチ2016年8月号】中村文則大特集番外編

中村文則大特集は、昨年7月号の又吉直樹特集と
「対」の構成で作ってみました。

編集I

 中村文則大特集、かなりいろいろな企画を盛り込みました! 新聞連載等々で超多忙にされているにもかかわらず、こちらが出した企画すべてに瞬時で快諾くださった中村さんには、心からお礼を申し上げたいです。本当にありがとうございました。 

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 昨年、7月号で又吉直樹さんの特集を組みましたが、今回の中村文則特集は、ざっくり、それと「対」の構成にしています。又吉さん特集のときには、中村文則さんと西加奈子さんに、又吉さんについて対談していただきましたが、今回は、中村文則さんについて、又吉さんにはインタビューで、西加奈子さん、村田沙耶香さんに対談で語っていただいています。(笑えて泣けるエピソード満載!) 
 
 また、中村さんも太宰から純文学に足を踏み入れた方なので、昨年「又吉直樹/編」だった太宰治短編集を、「中村文則/編」で編んでいただきました。又吉さんとはまた別の独自の太宰治論が展開されていますので、ご注目ください。 

 ディープに“中村文学”にハマっている俳優やミュージシャンの方々にもインタビュー。
(家入レオさん、山崎樹範さん、吉沢亮さん、加藤諒さん。中村作品「火」を監督、主演した桃井かおりさんからも寄稿を!) 精神的にハードな中村作品をどんなふうに読まれているのか。みなさん、すばらしい表現力で中村作品の魅力を語ってくださっています。
 
そして、そして……特集の目玉は、テーマ別3対談。 
■伊坂幸太郎×中村文則  「融合するミステリーと純文学」 
中村 「もし僕が『サブマリン』を書くとするじゃないですか。真ん中ぐらいから主人公の独白が始まり、最後まで重々しく終わると思います(苦笑)」  

■松尾豊×中村文則    「人工知能と文学」
中村 「そもそも人間に意志というものがあるのかという問題もあって。その人固有の意識というものが本当にあるんでしょうか?(中略)この話を始めると、怖くなるんですよね(笑)。めちゃくちゃ面白いんですけど」 

■高山一実×中村文則   「小説の書き方」 
中村 「小説を長く書き続けていると、脳が“小説脳”になってきて、無意識の力がどんどん出てくるんです。才能の有無は関係なくて、長くやっていると脳がそうなってくる」

 それぞれにテイストの違う対談となりましたが、いずれもユニークな中村さんの一面が引出された楽しい内容となりました。ぜひ、お目通しください!