自分の足に合った靴をはいている人はほとんどいない!? サイズに頼らない本当の靴の選び方

ビジネス

2016/11/19


『その靴、痛くないですか? ――あなたにぴったりな靴の見つけ方』(西村泰紀/飛鳥新社)

 せっかく買っても、痛くて履けないパンプスを靴箱に眠らせている人は多いのではないだろうか。あるいは、多少痛くても、がまんしてハイヒールを履いている人も少なくないだろう。その原因は間違った靴選びにあると、本書『その靴、痛くないですか? ――あなたにぴったりな靴の見つけ方』(西村泰紀/飛鳥新社)の著者は指摘する。

 著者の西村泰紀氏は“靴は売らない靴屋”「シューフィット・神戸屋」の店主である。西村氏は大手メーカーに勤務後、47歳で神戸元町の老舗靴店「コウベヤ」の経営を引き継ぎ、靴の幅(ワイズ)をバリエーション豊富に展開した品揃えを模索するが、“靴を売る靴屋”に限界を感じて、114年続いた老舗を閉店。「痛くないパンプスをすべての女性に届けたい」の一心で靴を売ることをやめ、“靴は売らない靴屋”として、オーダーメイドの靴の中敷き専門店として、再出発したという。

 その西村氏が6年間で3500名以上の足を計測し、アドバイスをするなかで得た、靴に関する情報を余すところなく紹介しているのが本書だ。西村氏によると、「街を見ていると足に合った靴を履いている人はほとんどいない」というから驚きだ。

 では、どうしたら足に合った靴が手に入るのか? 靴を試着する際、「履いてみて自分の足に合っていると感じるかどうかが大切」で、「メーカーのサイズ表示は、あくまで目安でしかない」と西村氏はいう。本当の履き心地は「ちょっときつめ」の「足にぴったり合う、靴が足に吸いつくような履き心地」だというのだ。

 さらに、3つのチェックで合わない靴がわかると、画期的な方法を伝授する。

(1)靴は裏からチェックしよう。
(2)足の甲に隙間がないかチェックしよう。
(3)つま先立ちをしてみよう。

「靴の裏側はその靴の素顔だ」という西村氏は、(1)の方法について図解と写真を多用し、本書で詳しく解説している。また、(2)について、足の甲の隙間は「指がまったく入らない、もしくは指の先が少しひっかかるくらいの空き」がちょうどいいと明かしている。(3)の「つま先立ちをしたときに横にパカッと広がった り、変なシワができたりしていないか」を確認する必要があるというのも目からウロコの情報だ。

 本書には他にも、自分の足の長さ(足長・サイズ)と足の幅(足囲・足幅・ワイズ)を測る方法や、合う靴が見つからなかった場合の市販のインソールの活用法なども図解と写真入りで、詳しく載っている。さらに、幅が広い靴が招く開帳足や外反母趾、内反小趾などの足のトラブルに関する記述も詳しい。

「足に合ったパンプスを履けば、いくら歩いても痛くなりません。ハイヒールやパンプスが悪いわけではなく、足にあった靴をちゃんと選べていないだけ」と西村氏は力説する。パンプスやハイヒールを履いても、もう痛い思いをしなくて済むことで、救われる女性は多いだろう。「足に合う靴は女性の活躍を支える重要な道具」という西村氏の言葉がうれしい。

文=松本敦子