ヒットチャートじゃわからない! 業界関係者1,000人が本気で選んだ今年の最良エンタメは?

エンタメ

公開日:2016/11/26

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 2016年11月19日(土)に発売された『エンタミクス』1月号では、ヒットチャートでは絶対にわからない最良エンタメを業界関係者1,000人の投票により選出した「掘り出しエンタRANKING 2016」を発表。

 2016年にリリースされた洋画、邦画、国内ドラマ、海外ドラマ、アニメ、ゲームの6部門からエンタメ業界人が本気で選んだ、今年ほんとうにチェックしてほしい傑作BEST10が決定した。今回は特別に、アンケート結果を各部門1位~5位まで発表しよう。

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    (C)2015 Cosmo Films Limited. All Rights Reserved

洋画
1位「シング・ストリート 未来へのうた」(監督:ジョン・カーニー/出演:フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、ルーシー・ボイントンほか)
2位「スポットライト 世紀のスクープ」(監督:トム・マッカーシー/出演:マーク・ラファロ、マイケル・キートンほか)
3位「ヴィジット」(監督:M・ナイト・シャマラン/出演:キャスリン・ハーンほか)
4位「クリード チャンプを継ぐ男」(監督:ライアン・クーグラー/出演:シルベスター・スタローンほか)
5位「エクス・マキナ」(監督:アレックス・ガーランド/出演:ドーナル・グリーソンほか)

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 「ONCEダブリンの街角で」「はじまりのうた」のジョン・カーニー監督最新作が、洋画部門堂々の1位を獲得した。1980年代のダブリンを舞台に、どん底の生活を送る高校生の主人公が一目惚れした“あの娘”のために即席バンドを結成。家庭の事情、校内いじめ、教師との確執をぶっ飛ばしながら、大人の階段をぐんぐん登っていく。監督の音楽愛に溢れた同作は、自分の青春時代を重ねて共感&憧れる人が続出し、本年度洋画部門でぶっちぎりの票数を獲得した。

<アンケートの声>
「ひたすらオーディションをして無名俳優ばかりを起用したのが功を奏して瑞々しい青春映画に」「二度観て、二度泣きました。サントラを聴くとまた観たくなる無限ループにはまってしまっています……」「実は僕もデュランデュランのPVにやられてバンド始めました」「歌詞とストーリーがリンクしたり、音楽が流れるタイミングが絶妙で、監督のセンスを感じた」

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    (C)此元和津也(別冊少年チャンピオン)2013(C)2016映画「セトウツミ」製作委員会

邦画
1位「セトウツミ」(監督:大森立嗣/出演:池松壮亮、菅田将暉ほか)
2位「ヒメアノール」(監督:吉田恵輔/出演:森田剛、濱田岳ほか)
3位「恋人たち」(監督:橋口亮輔/出演:篠原篤、成嶋瞳子ほか)
4位「オーバー・フェンス」(監督:山下敦弘/出演:オダギリジョー、蒼井優ほか)
5位「FAKE」(監督:森 達也/出演:佐村河内守)

 邦画部門の第1位に輝いたのは、映画「まほろば駅前」シリーズの大森立嗣が『別冊少年チャンピオン』の漫画を実写化した「セトウツミ」。大阪のとある河原を舞台に、高校2年のセトとウツミが、ウツミが塾へ行くまでの一時間半をダラダラと過ごす様子を全8話で描く、ただそれだけの会話劇。池松壮亮&菅田将暉コンビが、絶妙な掛け合いとテンションで河原で青春を消費していくユル系男子を好演。マドンナ役の中条あやみなど、2人を取り巻くキャラも感度良好。

<アンケートの声>
「2人のやりとりをいつまでも観ていたい」「上映中ずっと劇場がクスクス笑いに包まれていた。そんな体験久しぶりだった」「アフリカオオコノハズクのくだりには笑った」「ドラマみたいなのに、ちゃんと映画としての満足感があるから不思議」

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    (C)2016 NHK・AXON

国内ドラマ
1位「奇跡の人」(作:岡田惠和/出演:峯田和伸、麻生久美子ほか)
2位「重版出来!」(脚本:野木亜紀子/出演:黒木華、オダギリジョーほか)
3位「ゆとりですがなにか」(脚本:宮藤官九郎/出演:岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥ほか)
4位「トットてれび」(脚本:中園ミホ/出演:満島ひかりほか)
5位「サイレーン 刑事×彼女×完全悪女」(脚本:佐藤嗣麻子/出演:松坂桃李、木村文乃ほか)

 国内ドラマ部門1位は「奇跡の人」。山形出身のロック野郎が伝記『ヘレン・ケラー』をガイドに、目と耳と口の不自由な少女に“世界”を教えていくラブコメディ。「めぞん一刻」みたいなオンボロアパートの面々の絶妙アンサンブル。「ヘレン・ケラーみたいとか言うな!」「投げ出す瞬間を見たいんでしょ」など、嘘くさくない言葉の数々。「ど根性ガエル」、「泣くな、はらちゃん」の河野英裕プロデューサー&脚本家・岡田惠和の挑戦者コンビが放送局を移してまで世に出した渾身作は、投票者の殆どが満点評価の首位だった。

<アンケートの声>
「よくあるヒューマンスペシャル的なドラマと思ったら大違い」「電車の振動や風など、身体で世界を感じ、反応する海ちゃん。手話を理解したクライマックス、涙が止まらなかった」「花ちゃんが大家さんにもらった休暇の回で涙腺崩壊」「あの家族にまた会いたい」

海外ドラマ
1位「ナルコス」(エグゼクティブプロデューサー:ジョゼ・パジーリャほか/出演:ワグネル・モウラほか)
2位「MR.ROBOT/ミスター・ロボット」(製作総指揮:サム・イスマイル/出演:ラミ・マレックほか)
3位「ストレンジャー・シングス 未知の世界」(エグゼクティブ・プロデューサー:マット・ダファー、ロス・ダファーほか/出演:ウィノナ・ライダー)
4位「クワンティコ/FBIアカデミーの真実」(製作総指揮:マーク・ゴードン/出演:プリヤンカー・チョープラー)
5位「マーベル エージェント・カーター」(製作:クリストファー・マルクスほか/出演:ヘイリー・アトウェルほか)

アニメ
1位「昭和元禄落語心中」(原作:雲田はるこ、監督:畠山守/制作:スタジオディーン)
2位「機動戦士ガンダム サンダーボルト」(原作:矢立肇、富野由悠季、漫画原作・デザイン:太田垣康男、監督:松尾衡/制作:サンライズ)
3位「91Days」(監督:鏑木ひろ、シリーズ構成:岸本卓/制作:朱夏)
4位「僕だけがいない街」(原作:三部けい、監督:伊藤智彦/制作:A-1 Pictures)
5位「モブサイコ100」(原作:ONE、監督:立川譲/制作:ボンズ)

ゲーム
1位「ライフ イズ ストレンジ」(PS4、PS3/スクエア・エニックス)
2位「ショベルナイト」(Wii U、3DS/任天堂)
3位「LEGO(R)ジュラシック・ワールド」(Wii U、3DS、PS4、PS3/ワーナー ブラザース ジャパン合同会社)
4位「カルドセプト(R)リボルト」(3DS/任天堂)
5位「ダライアスバースト クロニクルセイバーズ」(PS4、PS Vita/角川ゲームス)

 実在した“コロンビアの麻薬王”パブロ・エスコバルの伝記ドラマをNetflixオリジナルで製作、毎回加速する壮絶展開が反響を呼んだ海外ドラマ部門1位「ナルコス」。アニメ部門第1位は、昭和の激動と共に移りゆく落語界を舞台にした、名人・有楽亭八雲、弟子・与太郎、そして伝説の落語家・助六が織りなす人情と業の物語を、あらゆる角度から妥協なく作りこまれた『昭和元禄落語心中』。「海外ドラマの世界に入れた」といった賞賛の票を多数獲得したフランス発のタイムアドベンチャー『ライフ イズ ストレンジ』がゲーム部門の1位に輝くなど、多くの人に知ってもらいたい秀作が並んだ今回のランキング。誰にとっても必ずハマれる1本が見つかるはず。

 他にも『エンタミクス』1月号では、“祝40周年 やっぱりLaLaが好き!”と題して、創刊40周年を迎えた少女漫画誌LaLaを、『エイリアン通り』の成田美名子先生スペシャルインタビューを始め、オールタイムLaLa作家総登場で振り返る保存版メモリアル。表紙を飾るのは、俳優デビューから21年、名実ともにトップアクターとなった岡田准一。最新作「海賊とよばれた男」にちなみ、今まで演じてきた数々の“男”キャラを振り返るスペシャルインタビューは必読だ。

 さらに、同日に発売された『DVD&ブルーレイでーた』12月号では、映画「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」を大特集。センター企画は「海ドラでーたvol.10 2016」で数々の海外ドラマをお届け。特別付録として、2016年秋冬の海外ドラマを計309分収録(第1話×6作/トレーラー×6作)したDVDが付いてくる。

■「掘り出しエンタRANKING 2016」調査概要
選考対象作品:2015年10月1日~2016年9月末までにリリースされた映画(洋画、邦画)、ドラマ(国内、海外)、アニメ、ゲームの6ジャンルのタイトル。
アンケート対象:各業界関係者1,000人
アンケート内容:各業界関係者があくまで個人的にもっと多くの人に知ってもらいたい良作をベスト3まで推薦。
集計方法:1位=5点、2位=4点、3位=3点、次点=1点として集計。
出典:『エンタミクス』2017年1月号

※掲載内容は変更になる場合があります。