「UFOは宇宙戦争を警告している」元自衛隊空将が語るUFOの真の目的とは? 佐藤守氏インタビュー

社会

更新日:2017/7/10



 航空自衛隊のパイロットはたびたびUFOに遭遇している! そんな興味深い事実を報告した2014年刊のノンフィクション『実録・自衛隊パイロットたちが目撃したUFO 地球外生命体は原発を見張っている』(講談社)。同書は元自衛隊空将という著者・佐藤守氏の経歴もあって、大きな話題を呼んだ。

 このほど新たに書き下ろした『宇宙戦争を告げるUFO 知的生命体が地球人に発した警告』(講談社)は、UFOと宇宙人の謎にさらに大胆に挑んだ一冊である。地球にUFOが現れる理由、著者自身のUFOコンタクト体験、迫りくる〈宇宙戦争〉への警鐘など、幅広い話題を含んだ新刊について佐藤氏にインタビューした。

――『実録・自衛隊パイロットたちが目撃したUFO』は興味深々のノンフィクションでした。自衛隊パイロットがこんなにUFOを見ているとは!

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佐藤 現役時代、わたしの隊はオープンな雰囲気だったから「隊長、今日へんなものを見ました」「あれは絶対UFOですよ」という雑談をしていました。だからそういう話があることは知っていた。本を書くために取材してみて「やっぱり」と思うのと同時に、目撃例の多さに驚きました。パイロットといえば空に関してはプロ中のプロ。彼らが見たというんですから、星でも航空機でもない、未確認の何かだったんだろうと思います。

――体験者のほとんどは実名掲載で、顔写真を掲載されている方までいますね。

佐藤 みんな快く提供してくれましたよ。ただし現役時代だったら難しかったと思う。職場の目というものがありますから。

――そこは気になる話題ですね。やはり自衛隊内部でUFOはタブーなのでしょうか?

佐藤 誤解のないように言っておくと、禁止されているわけではないんです。でもUFOを見たなんていう話をすると、上官にいい顔はされない。自衛隊機は公務で飛んでいるわけですから、報告書を作成する必要もある。面倒になるくらいなら、変なものを見ても黙っていようと“忖度”する姿勢はあるでしょうね。

――なるほど。佐藤さんご自身のUFO遭遇体験は?

佐藤 3800時間も飛んでいて、現役時代は一回もないんです。ただ、空飛ぶ円盤ではないですが、飛行中に光のカプセルに包まれた不思議な体験はあります。1975年10月、九州の築城基地から入間に向けて飛んだんですが、朝からものすごいどしゃ降りだった。全国で飛行しているのはわたしのT-33一機だけという、タービュランスとアイシングという悪天候の中でした。なんとか入間基地上空にまでたどり着いて、着陸降下中に横田基地上空で、明るいカプセルのようなものに包まれて地上が見え、おかげで無事着陸することができました。わたしはご先祖様のご加護かなと思っているんですけどね。

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    現役時代の佐藤氏

――もともと防衛問題がご専門の佐藤さんが、UFOの本を書いたきっかけは?

佐藤 これは笑い話なんですけど、わたしが飛んでいた戦闘機がUFOに間違えられたことがあるんです(笑)。上空で酸素系統が故障して、高度4万5000フィートから築城基地までジグザグで降下したら、「あの動きはUFOじゃないか」と地元で大騒ぎになった。当時の『西日本新聞』で記事にもなっています。その一件以来「UFOのことなら佐藤」と冗談混じりに言われるようになったんです。連絡してきた編集者もその噂を聞きつけたようですね。

――元空将の書いたUFO本。かなり反響があったのでは?

佐藤 おかげ様でメールやお手紙を全国からたくさんもらいました。航空自衛隊のOB会でも「取材してくれたらよかったのに」と言ってくれる元パイロットもいた。海外からの反響も大きかったです。空将といえばアメリカでは〈ジェネラレル〉と呼ばれて、社会的な地位が高い。そんな人間が書いた本ということで話題になったみたいです。

――5月17日に発売された『宇宙戦争を告げるUFO 知的生命体が地球人に発した警告』は、前作よりさらに踏み込んだ内容になっていますね。

佐藤 UFOがいるとかいないとか、そういう初歩的な議論をしている段階ではない。UFOの警告にきちんと耳を傾けなければ大変なことになるぞ、というのがこの本です。

――今回はUFOとのコンタクトにも挑戦されていますね。

佐藤 前作を出した後、グレゴリー・サリバンというアメリカ人がぜひ会いたいと連絡してきました。彼は日本在住で、地球外知的生命体とコンタクトする活動を続けている人物。会ってみると日本語がぺらぺらの好青年で、意気投合しました。そのサリバン氏がコンタクトに誘ってくれたのです。

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    意気投合したサリバン氏と

――コンタクトの模様は本書の大きな読みどころです。当日はどんな状況だったのでしょうか?

佐藤 実施されたのは一昨年の3月の深夜。サリバン氏に指定された宿を予約して、現地に向かいました。山梨県の山奥だから夜は寒くてね(笑)。1回目のコンタクトではUFOを撮影しようと思って、高性能なデジカメを用意したんですが、モニターは明るすぎるしズームは難しいし、その邪念がいけなかったみたいで、見ることができませんでした。深夜に行われた2回目のコンタクトでは撮影をやめて精神を集中して、亡くなった両親のことを考えていたんです。その日はちょうど両親の月違いの命日でしたから。すると光がさっーと横に移動して、蛍光灯みたいな棒状になったんです。一緒にいた次男も「あっ!動いた」と声をあげて驚いた。サリバン氏は間違いなくコンタクトしてきたのだと言っていましたね。

――写真は撮影されなかったのですか。

佐藤 その日、コンタクトに向かう途中でなじみの古民家喫茶店で休憩をしたんですよ。そこの娘さんがよくUFOを目撃するというので「今夜はUFOが乱舞しますよ」と伝えておいた。彼女がその日撮影した写真がこれです。位置関係も時間も一致していますが、特に2枚目の写真はわたしが見た光にそっくりです。

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    コンタクトと同時刻に撮影された棒状の光

――娘さん、ファインプレーでしたね! サリバン氏によれば何種類もの宇宙人がすでに地球に来ているのだとか。その主張についてはどう思われますか?

佐藤 おおむね正しいと思います。専門家じゃないので詳しくは言えませんが、テレビで見るようなふざけた話とは真剣味が違うと感じます。宇宙人が地球に来るためのテレポーテーションの原理にしても、佐野千遥博士という物理学者によってすでに解き明かされている。地球人が実用化できていないからといって、宇宙人がいないというのは傲慢じゃないのかな。

――UFOはなぜ地球にやって来るのでしょうか。

佐藤 頻繁にUFOが目撃されるようになったのは広島・長崎への原爆投下以降。チェルノブイリ原発事故でも、福島第一原発事故でも、直後にUFOが目撃されています。宇宙人は人類の核開発に懸念を抱いているのかもしれない。それと宇宙開発競争。このまま無軌道な宇宙開発が続くと、そのうち宇宙資源を巡って戦争が起きかねません。その危うさに気づいてくれ、と警告しているんだと思います。

――それにしても佐藤さんは若々しいですね。お話していると78歳とは思えません。全身好奇心のかたまりという感じがします。

佐藤 好奇心が強いのは昔から。戦闘機に乗っていた頃も「こんな重いものがどうして飛ぶんだろう」と不思議でならなかった。UFOや宇宙人のことを考えるのは、それよりもっと面白い。国防関連の講演会でもたまにUFOのことを話すんですが、みんな目を輝かせて聞いていますよ。今後もUFOはもちろん、いろんなことに興味を持って生きたいと思っています。

取材・文=朝宮運河