頭痛や肩こり、体が重たい…それ“気圧”のせいかも? 「天気痛」の対処法とは?

暮らし

公開日:2017/6/27

『天気痛~つらい痛み・不安の原因と治療方法~』(光文社)

 「雨が降ると古傷が痛む」というのは、実は気のせいではないらしい。私たちの体は、どうやら思っていた以上に「天気」に影響を受けているのだという。愛知医科大学客員教授の佐藤純医師は、天気によって引き起こされる痛みを「天気痛」と名付け、2015年に出演したテレビ番組『ためしてガッテン』で初めて言及。大きな反響を得た。

 そんな佐藤医師が著した『天気痛~つらい痛み・不安の原因と治療方法~』(光文社)では、その治療法が続くので、天気痛のメカニズムについて、様々な実験結果や症例などを交えながら、その治療法まで紹介している。

 そもそも「天気痛」とは、天気の影響によって、もともと抱えていた慢性的な痛みや不調が急性化する病態のことを指す。生まれつき片頭痛をもっている人が、雨の日は特に症状が酷くなりやすい、といったような状態のことだ。

 天気には、気温や降水量、風向きなど様々な要素があるが、その中でも特に痛みにつながりやすいのが「気圧の上がり下がり」だという。たとえば、「気圧が低いと体が重たい」もしくは「雨が降りそうなときは頭痛になりやすい」などといった経験がある人は多いのではないだろうか。佐藤医師曰く、こういった気圧の変化に影響を受けやすい人には、耳の奥にある気圧の変化を感じ取るセンサーが敏感な人が多いそう。

 ちなみに、自分が天気痛になる可能性があるかどうかは、慢性痛があることに加えて、以下の項目を参考にしてみるといいそうだ。

・なんとなく、雨が降りそうだとわかる。
・季節の変わり目は具合が悪い。
・寒さが苦手。冷え性だ。
・乗り物酔いしやすい。飛行機や新幹線が苦手。高いところが苦手。
・耳鳴りしやすい。耳抜きが苦手。
・過去に首を痛めたことがある。事故やスポーツでケガをしたことがある。
・ストレスが多い。

 生きている限り、天気の変化と無縁の生活を送るというのは無理な話である。本書では、天気痛の原因を踏まえた上で、対処法についても紹介している。

 そのうちのひとつが「痛み日記」である。天気が崩れる前に痛む人もいれば、天気が上り坂になるときに痛む人もいる。自分の身体は天気とどう関連しているのか「見える化」することで、薬を飲むタイミングも把握でき、コントロールしやすくなる。

 それに合わせて、抗めまい薬や漢方、生活習慣の改善、自分でできる天気痛改善ストレッチ、天気痛に効くツボなど、様々な側面から天気痛に対する対処法が紹介されており、すぐにでもできる対策もあるのが嬉しいところだ。

 天気による身体への影響は、何も頭痛や肩こりや倦怠感、といった代表的なものだけではない。心臓病や脳卒中、うつを始めとする精神疾患、喘息や歯周病、虫垂炎など、実は想像しているよりも多くの症状が影響を受けているという。

 特にこの時期は季節の変わり目で、体調を崩している人も多いのではないだろうか。「なんとなく調子が悪い……」という漠然とした不安を抱えている人は、一読の価値ありである。原因さえわかってしまえば、もう怖くない。

文=園田菜々

この記事で紹介した書籍ほか

天気痛 つらい痛み・不安の原因と治療方法 (光文社新書)

著:
出版社:
光文社
発売日:
ISBN:
9784334039905