紙コップが未使用であることを言葉を使わずに表現できますか?――創造力を磨く24のトレーニング

ビジネス

2018/1/22

『おとなのための創造力開発ドリル 「まだないもの」を思いつく24のトレーニング』(大岩直人・下浜臨太郎/インプレス)

「紙コップが未使用であることを言葉を使わずに表現してください。」という問題に対して、「そんなの無理!」「お手上げ」と思う人も多いのではないだろうか。この問題は、『おとなのための創造力開発ドリル 「まだないもの」を思いつく24のトレーニング』(大岩直人・下浜臨太郎/インプレス)に実際に収録されている問題のうちの一つだ。

■これからの時代を生き抜くのに必要な「創造力」

 現在、世界中の先進国の経済はおおむね停滞気味だと考えられている。それは、新たなイノベーション、すなわち「価値を生み出す新たなアイデアや技術の創造」が起こっていないからである。そうであれば、これからの経済成長を牽引するのは、「価値を生み出す新たなアイデアや技術の創造」ができる人、つまり「創造力」のある人ということになる。AI(人工知能)の発展により、今後職を失う人が出てくると危惧されている中で、職を失わずに生き残れるのは「創造力」のある人だろう。

■どのようにして「創造力」を鍛えるか―「視点」を変えてみる

 本書に掲載されているのは、これからの時代に必要とされる能力の一つ、「創造力」を鍛えるための問題24問だ。この24問のすべてで重要なポイントとなっているのが、「視点」を変えることだ。「視点」を変えると言われても、どのように視点を変えていいのかわからないという方は特に必見だ。

 本書は、「視点」の変え方を6種類に分け、それぞれのやり方を、思わず「は?」と口に出してしまいそうな特徴的な問題を通して、伝授している。上に示した問題「紙コップが未使用であることを言葉を使わずに表現してください。」は、意味をとらえ直すという方法で「視点」を変える能力を鍛えるためのものだ。

「創造力」がこれからの社会で必要とされるなら、本書を手に取って「創造力」を鍛え、新たな価値を生み出すことのできる人材になることが、その需要に応える一つの策となるだろう。この春から働き始める新社会人、会社でのルーティン作業に退屈している中堅社員、はたまたこれからどのような方向性で自社を引っ張っていくか悩んでいる管理職や経営陣にとって、役に立つ書籍といえるはずだ。

文=ムラカミ ハヤト