人事担当の仕事激減? AIが優秀な人材をスカウトしはじめてしまう

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公開日:2021/5/7

人事担当の仕事激減? AIが優秀な人材をスカウトしはじめてしまう

 近年AI(人工知能)は目覚ましい進化を遂げており、様々な分野で活用され始めています。例えば「就職活動」の現場でもAIが活躍。優秀な人材を見つけるために、AIを活用する企業も少なくないようです。

AIが人材発掘を担う時代に!?

 以前放送された「クローズアップ現代+」(NHK)では、AIによる個人データの分析を特集。転職したシステムエンジニア・室谷真里さんのケースを紹介していました。彼女が転職を決めたきっかけは、知らない企業から届いたヘッドハンティングのメール。そこには「はじめまして。IT技術の知見が特に豊富でカバー範囲が広い点に、とても感銘を受けました。もしよろしければ、一度弊社オフィスに遊びに来ませんか」などと書かれており、室谷さんのスキルや過去の経歴も把握されていたそうです。

 その後「自分の能力を高く評価してくれている」と感じた室谷さんは転職を決意。彼女は番組で「(転職して)ものすごくよかった。今まで持っていたスキルを使いながら、さらにスキルアップしつつ、仕事ができる」と語っていました。

 そんな室谷さんを発掘したのが、「LAPRAS」という会社の人工知能。SNSやブログの記事などを分析して、転職希望者の人物像を生成しています。室谷さんの場合はプログラミング技術について度々投稿しており、AIが投稿を分析してどのプログラミング言語をどの程度使えるのか10点満点で評価。またブログについた「いいね」の数なども判断材料になっているそうです。

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今は「面接」もAIが担当!?

 企業向けの風評被害対策サービスなどを提供している「ソルナ株式会社」の社長・三澤和則さんは、番組の取材に「90%ぐらいは、ネット上の情報で、その人の人物像が分かると思う。ネットの情報で、信用をはかっていくような時代になってきている」とコメント。AIによる「人材の点数化」に、視聴者からは「すごい時代になったな…」「こういうサービスが広まれば、人事部の仕事が大幅に減りそう」「確かにSNSとかの書き込みを見てたら、その人の人物像ってなんとなくわかるよね」といった声が寄せられていました。

 AIの有効活用といえば、近年は「AI面接官」にも注目が集まっている模様。例えば「株式会社タレントアンドアセスメント」は、「SHaiN」というAI面接サービスを提供しています。同サービスでは、人間の代わりにAIが面接のヒアリングを実施。実際に「株式会社吉野家」や「NTTラーニングシステムズ株式会社」といった企業が、「SHaiN」を面接に導入しているそうです。

 人材発掘から面接までAIが活用されるようになった現代。「人事」という仕事のあり方は、今後どのように変わっていくのでしょうか。

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