【派遣会社を利用するメリット・デメリットランキング】経験者222人アンケート調査

株式会社ビズヒッツ

公開日:2025/3/31

派遣会社を利用するメリット・デメリットに関する意識調査

株式会社ビズヒッツ(本社:三重県鈴鹿市、代表取締役:伊藤 陽介)は、派遣会社を利用したことがある222人を対象に「派遣会社を利用するメリット・デメリットに関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化しました。

働き方の一つとして、派遣社員になることを視野に入れている人もいるのではないでしょうか。

ただ派遣社員になるにあたっては、どんなメリットやデメリットがあるかも事前に知っておきたいですよね。

そこで今回、株式会社ビズヒッツ( https://bizhits.co.jp/ )が運営する「Biz Hits Career blog( https://bizhits.sixcore.jp/ )」は、派遣会社を利用したことがある222人に「派遣会社を利用するメリット・デメリット」や「派遣会社を選ぶ際のポイント」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。



【調査概要】

・調査対象:派遣会社を利用したことがある人
・調査期間:2024年10月13日~27日
・調査機関:自社調査
・調査方法:インターネットによる任意回答
・有効回答数:222人(女性149人/男性73人)
・回答者の年代:10代 1.4%/20代 41.3%/30代 27.5%/40代 19.4%/50代以上 10.4%


【調査結果サマリー】

・派遣会社を利用するメリット1位は「転職活動が楽になる」
・派遣会社を利用するデメリット1位は「雇用が不安定」
・派遣会社を選ぶ際に大切なポイントは「やりたい仕事がある」


派遣会社を利用するメリット1位は「転職活動が楽になる」

派遣会社を利用したことがある222人に聞いた「派遣会社を利用するメリット」のランキング1位は「転職活動が楽になる(55.9%)」でした。

以下、かなり差が開いて2位「自分の都合で働ける(12.2%)」、3位「就業中のサポートがある(10.8%)」、4位「さまざまな仕事を経験できる(9.0%)」、5位「仕事を辞めやすい(7.7%)」の結果でした。

派遣会社を利用することで、転職活動や退職が楽になり、仕事を変えやすいと考えている人が多くなりました。

仕事を変えやすいからこそ、さまざまな職場で違う職種を経験することが可能になります。



<1位 転職活動が楽になる>

・仕事が決まりやすい。がっつり面接対策しなくてよい(20代 女性)
・経験が不足していても、仕事のチャンスを得やすい(30代 男性)
・自分の条件に近い求人を紹介してもらえることです。条件が合わなければ別の求人を紹介してもらえるため、自分で転職活動する手間を省けます(40代 女性)

派遣会社経由で就業する場合には、派遣先企業による採用面接はありません。未経験OKの求人や大手企業の求人も多いため、未経験から大手企業で働くことも可能です。

また仕事探し自体も、派遣会社からの提案を待てばいいので、自分で探す必要はありません。そのため就業開始までのハードルが下がり、転職活動が楽になります。



<2位 自分の都合で働ける>

・メリットは自分の好きなときにできることだと思う。私は学生なので、試験期間はバイトがなかなかできなくて、長期のバイトだと雇ってもらえないことがある。そのため派遣で働くことは気に入っている(10代 女性)
・その時々に合わせた働き方ができる就職先を紹介してもらえるから(20代 女性)
・自分の生活に合わせて、仕事を自由に選択できる(40代 男性)

派遣会社経由の仕事では、単発や短期の仕事も多くあります。そのため学生であれば「長期休暇中だけ働く」といったことが可能ですし、「社会人の副業」や「次の仕事が見つかるまでのつなぎ」にもできます。

さらに「時短勤務」「残業ほとんどなし」といった案件もあるため、プライベートを優先しながら働くことも可能です。例えば「子どもが小さいうちは時短の派遣で働き、子どもが大きくなったらフルタイム勤務や正社員雇用を目指す」など、ライフステージに合わせた働き方ができます。



<3位 就業中のサポートがある>

・こまめに仕事場を訪問してくれるから安心(20代 男性)
・派遣先に直接言いにくい話があるとき、間に入ってくれるので助かる。仕事について何でも相談できていい(30代 女性)
・何かあったときに守ってもらえる。派遣先について不満があれば、代弁してもらえる(50代以上 女性)

派遣会社に所属していると、派遣先で困ったことがあったときに、派遣会社の担当者に相談できます。例えば「契約にない仕事をやるよう言われた」「人間関係に困っている」といった相談が可能です。

派遣社員という立場だと、「派遣先の正社員に直接意見するのはハードルが高い」と遠慮してしまう人もいるので、派遣会社によるサポートはかなり心強いとわかりました。



<4位 さまざまな仕事を経験できる>

・未経験の職種や業界を体験し、視野を広げられる(20代 男性)
・いろんな仕事を紹介してもらえるので、視野が広がる(30代 女性)
・知らなかった企業の仕事を紹介していただけて、引き出しが増える(30代 男性)

派遣会社経由の就職だと、就業開始のハードルが低いため、未経験職種・業界を含めてさまざまな仕事を経験可能です。働く本人からしても、「正社員で未経験職種に挑戦するのは怖いけど、派遣社員なら期限も決まっているし、ちょっと挑戦してみようかな」と思いやすいと考えられます。

さまざまな職種や会社で仕事することによって、視野が広がったりスキルが身についたりすると期待できます。



<5位 仕事を辞めやすい>

・自分に合わなければ職場を変えられる(20代 女性)
・期間が決まってるので、気に入らなければ自分で「更新しない」という選択ができる(30代 男性)
・もし合わないと思ったら短期で契約終了でき、次の就業先へ行ける。そのため自分に合っているか確認できる(30代 女性)

派遣社員の場合は、「1ヶ月ごと」「半年ごと」などで契約更新がやってくるので、自分に合わない職場・仕事だと思えば、契約を更新せずに辞められます。契約更新をしないだけで辞められるので、「嫌な職場を辞めやすいのはメリット」と考える人も多くなりました。

辞めたあとに派遣会社から別の仕事を紹介してもらうこともできるので、「すぐに次がある」と思うことでも、退職のハードルは下がります。



派遣会社を利用するデメリット1位は「雇用が不安定」

「派遣会社を利用するデメリット」のランキング1位は「雇用が不安定(23.4%)」でした。2位「合わない仕事を紹介される(19.4%)」と答えた人も多くなりました。

以下、同率3位「連絡が多く面倒(7.7%)」「福利厚生が手薄(7.7%)」、5位「ボーナスがない(6.3%)」の結果です。

雇用の不安定さは、派遣社員として働くことそのものに関するデメリットです。一方「求人のミスマッチ」「連絡の多さ」「待遇の悪さ」など、派遣会社を上手に選ぶことで軽減できるデメリットも多く挙がりました。



<1位 雇用が不安定>

・派遣期間が限られている。契約が切られることを意識しておく必要がある(30代 男性)
・期間が最長3年までと決まっていると、継続して働きたくても無理(40代 女性)
・仕事の案件が来ないときは収入が減ってしまうので、定職に就いて働くことに比べたら、コンスタントに稼げないことです(50代以上 女性)

派遣社員が同じ職場で働けるのは、原則として最長3年までです。そのため気に入った仕事であっても、3年経つと別の仕事に変わる必要があり、仕事が安定しません。

また自分は継続して働きたくても、派遣元の都合で3年を待たずに契約を打ち切られることもあります。契約が終わったあと、すぐ別の仕事を派遣会社から紹介してもらえればいいですが、時期によっては派遣会社から仕事を紹介してもらえないことも。そのため雇用が安定しないことへの不安を抱えている人も多くなりました。

「辞めやすい」というメリットの裏には、雇用の不安定さというデメリットもあります。



<2位 合わない仕事を紹介される>

・必ずしも働きたい企業で働けるわけではない。派遣先が見つからないと、別の職種を提案されることがある(20代 男性)
・希望・要望を聞いてくれない担当者にあたることがあります。事務を希望してもコールセンター系ばかり紹介されるなど(30代 女性)
・自分の条件に合う求人ではなく、派遣会社がプッシュする求人を紹介されることがあります(40代 女性)

派遣会社には、常にスタッフの希望に沿う求人が揃っているわけではなく、時期によっては求人が少ないこともあります。また人気のある求人は派遣会社内での競争率が高く、よりスキルや経験の豊富な人に割り当てられてしまいます。そのため時期や保有しているスキル・経験によっては、希望の仕事をなかなか紹介してもらえないこともあるとわかりました。

求人とのミスマッチが「担当者の対応の悪さ」に起因するものであれば、派遣会社を変えることで解消できる可能性もあります。



<3位 連絡が多く面倒>

・求人紹介の連絡が多すぎる(20代 女性)
・休むときは、派遣会社と派遣先の両方に連絡すること(20代 女性)
・他の会社に転職してからも、結構しつこく仕事紹介のメールや近況確認の電話がありました。「仕事を探していない」とはっきり意思表示をしないと、連日連絡がきます(40代 男性)

とくに「登録したら、求人紹介の連絡がとても多くて大変」「契約終了後、もう派遣で働く気がないのに求人提案の連絡が来る」という回答が多くなりました。連絡の頻度を変えたり、不要な連絡を止めてもらったりしたい場合には、派遣会社の担当者に希望を伝えればOKです。

なお就業中については「休みの連絡を派遣会社と派遣先にする必要があって面倒だった」という声が聞かれました。派遣会社に所属しながら派遣先企業で働いているので、2カ所に連絡が必要となります。



<同率3位 福利厚生が手薄>

・正社員ほどの福利厚生がない(20代 男性)
・福利厚生面など、就業先の正社員と同じ扱いは受けられない(30代 女性)
・派遣先の会社が独自の社員サービスを行っている場合、派遣社員だと利用できないこともあると思います(30代 女性)

福利厚生には法律で決められた法定福利と、会社が独自に実施している法定外福利があります。

「各種の社会保険」「有給休暇」「産休・育休」などの法定福利については、一定の条件を満たせば派遣社員でも受けられます。ただ派遣社員は派遣会社の福利厚生を受けるので、派遣先の社員とは受けられる福利厚生が異なるのも事実。

さらに法定外福利については派遣会社によって充実度が異なっているため、派遣先の正社員が受けている福利厚生と比べて物足りなさを感じる人も多いようです。

最近では法定外福利の充実度を売りにしている派遣会社も多いので、福利厚生を重視するなら、複数の派遣会社を比較してみましょう。



<5位 ボーナスがない>

・基本的にはボーナスがない(20代 女性)
・正社員ではないので昇給や賞与が期待できないところ(20代 男性)
・賞与がないこと(30代 女性)

派遣社員には、ボーナスは支給されないのが一般的です。「時給にボーナスを含む」という考え方で、一般的なアルバイトなどよりも時給が高めに設定されているからですね。

ただし一定の条件を満たしていればボーナスが出る派遣会社や派遣先もありますので、求人内容でよく確認してみましょう。例えば派遣会社の正社員になり派遣先企業で働く常用型派遣(無期雇用派遣)の場合は、比較的ボーナスありの求人が多くなっています。



派遣会社を選ぶ際に大切なポイントは「やりたい仕事がある」

「派遣会社を選ぶ際のポイントは何か?」という問いへのランキング1位は、「やりたい仕事がある(31.1%)」でした。次ぐ2位は「求人数が豊富(29.3%)」、3位は「担当者の対応がいい(25.7%)」となっています。

派遣会社の選び方によって軽減できるデメリットである「求人のミスマッチ」「待遇の悪さ」に対応した項目が上位にランクイン。

例えば求人が豊富でやりたい職種も多ければミスマッチは少なくなると期待できますし、時給が高ければ待遇の悪さをカバーできます。



<1位 やりたい仕事がある>

・自分が勤めたい分野の職に特化しているか調べる(20代 女性)
・自分が働きたい業界や職種に強い派遣会社を選ぶ(30代 男性)
・やりたい業種を取り扱っている(40代 女性)

派遣会社にはそれぞれ強みがあります。「事務系に強い」「技術職に強い」「軽作業や単発ワークに強い」「大手企業に強い」などですね。

事務系職種に就きたいのに軽作業ワークに強い派遣会社に登録すると、希望に合う求人を紹介してもらえる可能性は低くなります。そのためやりたい職種や業界を扱っている派遣会社なのかを重視して選ぶ人が多くなりました。



<2位 求人数が豊富>

・特定の職種を希望する場合以外は、求人数の多い大手に登録するのがよい(20代 女性)
・多くの求人をもっているところ。複数の派遣会社に登録をしたくないので、大手1社のみ登録のほうが、ストレスが少ないように思います(30代 女性)
・仕事の豊富さ(40代 男性)

求人数が豊富であれば、希望に合う求人を探しやすくなります。また求人数が多いと、契約期間が終わったとき、スムーズに次の仕事を提案してもらえる可能性も高くなります。

「求人数が豊富なので大手派遣会社を選ぶ」という人も多くなりました。



<3位 担当者の対応がいい>

・親身になってくれる営業担当者がいる派遣会社を選びます。「いいことしか言わない」「フォローが少ない」だと大事な相談をしづらいですし、交渉を依頼するときも私の立場をわかってくださる人になら信頼して任せられるからです(20代 女性)
・仕事を紹介してくださるスタッフさんや営業さんが、自分と合うかどうかです(30代 女性)
・複数の派遣会社に登録し、担当者の相性を見極めるといいと思います。正直求人は複数の派遣会社で重なっていることも多いので、求人の質に大差はないような気がします(40代 男性)

派遣会社の担当者とは、仕事探しのときだけではなく、就業開始後も関わることになります。そのため「担当者が信頼できるか」「相談しやすい担当者か」を重視する人も多くなりました。

就業後のサポートや安心感を見据えた場合に、重視しておきたい項目だと言えます。



<4位 時給が高い>

・時給や福利厚生重視(20代 女性)
・時給の高いところを選ぶ(30代 女性)
・時給が高く、できれば交通費まで支給される(50代以上 男性)

毎日働いて得られる時給が十分に高ければ、「ボーナスがない」「退職金がない」といったデメリットをある程度カバーできます。また「交通費支給あり」というコメントも。

福利厚生が充実している求人・派遣会社を選べば、支出が減ったり節税になったりします。例えば工場系の派遣では寮がついていることもあり、住宅費の節約につながります。

派遣社員の求人を選ぶ際には、「収入が多くなるか」と「支出が少なくなるか」をチェックするといいですね。



<5位 評判がいい>

・レビューを見るようにしている(20代 女性)
・派遣会社を利用している友人の話や口コミを見て、事前にいい点や悪い点を理解したうえで利用するべき(20代 女性)
・評判のよさと口コミのよさがポイントです(30代 男性)

派遣会社に登録する前には、ネットの口コミなどをチェックしている人も多くなりました。ただしネットの口コミは意見が偏っていたり、古かったりする可能性があります。

担当者の対応なども、対応してくれる担当者によってかなり異なるので、ひとりの口コミがすべてのケースに当てはまるわけではありません。口コミを鵜呑みにしないためには、自分で登録会などに行ってみて、担当者や派遣会社の雰囲気を感じることが重要です。



※全ての集計結果データは以下から閲覧可能です。
URL:https://bizhits-work.com/career/archives/6403#merit



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■会社概要
社名   : 株式会社ビズヒッツ
所在地  : 〒510-0208 三重県鈴鹿市鈴鹿ハイツ22-21
代表者  : 代表取締役 伊藤 陽介
設立   : 2009年1月19日
資本金  : 300万円
事業内容 : 求人情報サイト・WEBメディアの運営・コンサルティング
URL   : https://bizhits.co.jp/company/