苫小牧ワーケーション・苫小牧出張の勧め|コワーキングスペースTBASEが考えるワーク&バケーション
J-TRADE合同会社
公開日:2025/5/27
本記事のサムネイルにあるような「午前中はデスクワーク、午後はカヌーアクティビティ」といった、いわゆる“ワーケショナー”(ワーク&バケーションを組み合わせて過ごす人)は、実際にはごく限られた存在です。多くのドロップインご利用者様は、自身の滞在をあくまで「苫小牧出張」と認識されており、それが一般的な現状といえるでしょう。
TBASEでは、5年前から「ワーケーション」に取り組んでおり、その一環として展開している出張者向けサービス「ドロップイン」は、これまでに延べ500名ほどのビジネスパーソンにご利用いただいてきました。ご利用者の皆さまにヒアリングを重ねる中で、ひとつの興味深い気づきがありました。それは、「ワーケーションをしている方の多くが、自身がワーケーションをしているという自覚を持っていない」ということです。
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国家戦略マイクリツーリズム・移住定住・働き方改革現在、ワーケーションは単なる一時的な働き方のトレンドにとどまらず、国の政策にも位置づけられ、多角的に推進されています。たとえば、観光庁ではワーケーションをマイクロツーリズムの一形態として捉え、個人の創造性やライフスタイルに基づいた新しい観光のあり方として支援を進めています。一方、総務省はワーケーションを「移住・定住の促進」や「働き方改革」の観点から重視しています。地方での就業体験やテレワークを通じて、都市部から地方への人の流れを生み出し、地域活性化につなげる政策として活用されています。 さらに、地方自治体においてもワーケーションは重要な施策となっており、観光振興(近年ではMICE=Meeting, Incentive, Convention, Exhibition/Eventsといったビジネスイベント誘致)や移住定住施策の一環として積極的に訴求されています。地域の魅力を体感しながら働ける環境づくりを整備することで、単なる短期滞在ではなく、長期的な関係人口の創出や定住につながる可能性が期待されています。
弊社が見る苫小牧ワーケーションパターン 弊社がこれまでに出張者向けサービス「ドロップイン」を運営してきた中での観察やヒアリングを通じて、ワーケーションには主に以下のようなパターンが存在すると考えています。これらはあくまで弊社の実務経験に基づいた仮説的分類であり、厳密に分類されるものではなく、各パターンの間には明確な境界ではなく、連続性やグラデーションが見られることを前提としています。
前置きが長くなりましたが、ここからは弊社の出張者向けサービス「ドロップイン」のご利用者に関する傾向を整理してお伝えします。まず、「午前中はデスクワーク、午後はカヌーアクティビティ」といった、典型的なワーケーションのイメージに該当するケースはごく少数であることが分かりました。 また、ワーケーションを実施しているにもかかわらず、ご本人がそれを「ワーケーション」と自覚していない場合が多く、そもそも「ワーケーション」という言葉自体の認知度も高くないのが実情です。多くのご利用者様は、自身の活動を「苫小牧出張」と認識されており、観光や余暇と仕事の融合というよりは、純粋な業務出張の延長線上で当サービスをご利用いただいています。 これらの実態とご利用者様の声を踏まえ、私たちは以下のような考察に至りました。
こうした利用実態を総合的に捉えると、「苫小牧ワーケーション」の多くは、観光と仕事を意図的に組み合わせたものではなく、実際には「苫小牧出張」として認識され、実践されているケースが大半であることが明らかになりました。つまり、苫小牧におけるワーケーションとは、従来の業務出張の延長線上に自然と形成されているものであり、利用者自身が「ワーケーション」と明言しなくても、その本質的な要素はすでに取り込まれているのです。 弊社では、このような“意識しないワーケーション”こそが、地域に根ざした新しい働き方の現実的な姿だと捉えています。そして、それを正しく理解することが、地域側にとっても受け入れやすく、持続可能なワーケーションのあり方を考える出発点になると考えています。 ローカルビジネスの視点に立てば、「苫小牧のホテルに宿泊してほしい」「地元の飲食店を利用してほしい」「苫小牧でガソリンを満タンにして帰ってほしい」「少しでも苫小牧を楽しんでもらいたい」といった、日常的で素朴な願いが根底にあります。出張者が苫小牧のコンビニでランチ用のお弁当を買ってくれるだけでも、それは立派な“苫小牧ワーケーション”だと、弊社は考えています。 <<ドロップイン予約>>