木造帆船「やまゆり」が 日本船舶海洋工学会「第 9 回 ふね遺産」に認定されました。
NPO法人帆船やまゆり保存会
公開日:2025/6/20
木造帆 船「やまゆり」 (保管場所:江の島ヨットハーバー) が日本船舶海洋工学会「第 9 回 ふね遺産」 に認定されたことをお知らせいたします。
【ふね遺産認定事業】
日本船舶海洋工学会(https://www.jasnaoe.or.jp/)の「ふね遺産認定事業」とは、歴史的で学術的・技術的に価値のある船舟類およびその関連設備を「ふね遺産」(Ship Heritage)として認定し、社会に周知し、文化的遺産として次世代に伝えるとともに、「ふね遺産」を通じて、国民の「ふね」についての関心・誇り・憧憬を醸成し、歴史的・文化的価値のあるものを大切に保存しようとする気運を高め、我が国における今後の船舶海洋技術の幅広い裾野を形成することを目的としています。 (日本船舶海洋工学会 HP より)
【認定理由】
ふね遺産第 54 号(現存船第 24 号):2 本マストの木造帆船「やまゆり」は、1962 年神奈川県警の警備艇として建造された。1964年の東京オリンピックのセーリング競技において、警備艇の任務と共に、海外・国内の来賓用観覧艇としても活躍した。
1993 年に設立された「やまゆり倶楽部」が保存活動を推し進め、2013 年に「NPO 法人 帆船やまゆり保存会」を結成し、動態保存と共に海とヨットの素晴らしさを広めてきた。国内では 43ft.の大型木造セーリング・クルーザーで現役の船は非常に珍しく、日本のヨット史における貴重な「ふね遺産」と考えられる。
(日本船舶海洋工学会「ふね遺産認定実行委員会」2025 年 6 月 16 日発表)
【NPO 法人帆船やまゆり保存会理事長・岡田昌巳 コメント】
これまでに「ふね遺産」には、「日本丸」「氷川丸」「海王丸」「第五福龍丸」「MERMAID(マーメイド)」「有人潜水調査船『しんかい 2000』」「南極観測船『宗谷』」「青函連絡船『八甲田丸』『摩周丸』」「海連(世界一周ヨット)」「捕鯨船『第十六利丸』」など、錚々たる船舟類が認定されてきました。今回の帆船「やまゆり」はヨットとしては、堀江謙一さんの太平洋横断の快挙を支えた「MERMAID (マーメイド)」、今給黎教子さんの日本人女性初の単独世界一周を成し得た「海連」に並んで3艇目の栄誉となります。
このたびの「ふね遺産」認定に至るまで、地道に資料の探索や整理を担っていただいた会員の皆様、ご協力やご助言、そして物心両面からご支援いただきました関係者の皆様に厚く御礼を申し上げます。また、名誉ある「ふね遺産」にご認定いただいた 「日本船舶海洋工学会」様に心から感謝申し上げます。
私たち NPO 法人帆船やまゆり保存会は、 この「ふね遺産」認定の名に恥じないように今までにも増して「直す・磨く・走らせる」の原点に立って動態保存活動を行い、帆船「やまゆり」を次の世代に繋げて参りたいと存じます。
今後ともよろしくご支援、ご協力、そしてご参加をお願いいたします。
【帆船「やまゆり」に関するお問い合わせ先】
NPO 法人帆船やまゆり保存会
〒251-0036 神奈川県藤沢市江の島 1-12-2 江ノ島ヨットハーバー内
Email: info@yamayuri-club.jp
TEL 0466-90-3824/FAX 0466-90-3825/携帯 080-9642-6245
*取材・見学や体験乗船など、お気軽にお問い合わせください。