住まいの長寿命化を脅かす“夏型結露”とは?
株式会社さくら事務所
公開日:2025/7/9
猛暑×高断熱化で増加中!見えないダメージに専門家が警鐘
猛暑が続く近年、エアコンを長時間稼働させる家庭の増加に伴い「夏型結露」による住宅被害が増加しています。一見、雨漏りと見間違うような症状の裏で、壁の中のカビ繁殖や木材の腐食が進行しているケースもあり、住まいの長寿命化に深刻な影響を与えると住まいの専門家は指摘しています。 詳しくは下記をご覧いただき、本件に関する取材やご質問がございましたらお気軽にお問い合わせください。
夏の結露が内部結露が発生する理由・住宅の高気密化により、壁内に侵入した湿気が動きにくい。
・室内がエアコンで冷やされると、壁内の室内側が冷えて温度差が生じ、壁内で結露(水滴)が発生。
■こんな症状は要注意
・壁紙の浮き・変色・コンセント周りのカビ臭
・天井ライト付近のシミ・水滴
■内部結露が起こるとどうなる?
⚠カビの繁殖、断熱材の性能低下、木材の腐朽、建物寿命の短縮
表面結露と違って視覚的に確認することが難しく、気が付かないまま長期に及ぶことがあります。
住まいを守るための3つの対策1. 室内温度を下げすぎない:冷房は環境省推奨の「28℃」を目安に設定。
2. 壁に冷風を直接当てない:エアコンの風向きを調整。
3. 異変を感じたら専門家に相談: 見えない場所の被害はプロの調査で早期発見が重要。
住まいの専門家・ホームインスペクター 友田雄俊コメント
夏型結露は、冷房で室内の壁や天井・床等が冷やされることで、壁の中や屋根裏・床下に入り込んだ夏の高温多湿な空気が結露する現象です。普段目にしない壁の中などで発生するため発見が遅れやすく、カビ・断熱材劣化・木材腐朽などが起きる可能性があります。夏型結露によってカビによる健康被害が起きたり、住宅の寿命を短くする可能性があります。
特に、高断熱で壁の中が外気温の影響を受けにくい住宅や、高気密で壁の中の湿気を逃がしにくい住宅で生じやすいです。近年の猛暑や温暖化に加え、住宅の高断熱高気密化に伴い夏型結露は増加傾向にあります。2025年度から住宅の省エネ性能が義務化され、一層高断熱高気密化が重要になってきていますが、夏型結露対策ができている住宅は多くありません。そのため、夏型結露は今後も増加する可能性があると考えられます。
対策として、生活面では冷房の設定温度を低くし過ぎないこと、室内の換気を適切に行うことなどに注意し、新築やリフォームの設計時には結露計算を行ったうえ、可変透湿気密シートの使用や通気層確保などの壁の中の換気計画などが有効です。
詳細はコラムでご紹介:結露は冬だけじゃない?夏の結露は要注意
さらに具体的なお話が聞きたい方はお気軽にお問合せください。専門家が事例と共に取材にてお話させていただきます。
さくら事務所について
株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/社⻑:大⻄倫加)は「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業です。1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。第三者性を堅持した立場から、利害にとらわれない住宅診断(ホームインスペクション)やマンション管理組合向けコンサルティング、不動産購入に関する様々なアドバイスを行う「不動産の達人サービス」を提供、72,000組を超える実績を持っています。
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