「サイテーだけど、放っておけない」漫画にみる“ダメ男”キャラクターベスト5

なんでもランキング

更新日:2013/8/2

「恋は人を盲目にする」とはよく言うけれど、どう考えてもダメな男になぜか魅力を感じてしまうことも、よくあること。今回は、漫画作品の中から、なぜか惹かれてしまう“ダメ男”を、ピックアップ。非モテ・婚活研究家の古田ラジオさんに、彼らのどんなところが魅力的に見えるのかを分析してもらいました。みんなの身近にもこんな人たちはいないラコ?

1位
自意識をこじらせているダメさ
モテキ (1) (イブニングKC)
モテキ (1) (イブニングKC)
  • 著者名:久保ミツロウ
  • 発売元 : 講談社
  • 価格:648円

テレビドラマ化され、流行語大賞にもノミネートされた、『モテキ』の主人公、藤本幸世。三十路間近のモテない派遣社員の彼に、俗にいう「モテキ」が訪れたのだけれど、女の子とはいつもトラブルばかり。
「藤本のどこがダメ人間かって、その自意識です。周囲を見下しながら仕事もろくにしないで四六時中“本当の彼女とヤリたい”と考えているなんてありえません。ですが、田舎から彼女を追いかけてフジロックまで行ってしまうという無謀な行動力が魅力的です」

2位
流されやすいダメさ
賭博黙示録カイジ(1) (ヤングマガジンコミックス)
賭博黙示録カイジ(1) (ヤングマガジンコミックス)
  • 著者名:福本伸行
  • 発売元 : 講談社
  • 価格:576円

藤原竜也主演で映画化もされた福本伸行の代表作の一つ『カイジ』の主人公、伊藤開司。多額の借金を抱えてしまい、危険なギャンブルによる一発逆転を目指して、数々の危ない橋を渡っていく。
「コンビニのバイトでさえろくにできない正真正銘のダメ人間です。でも、カイジはモテます。なぜモテるのかというとその流されやすい性格ゆえ、寄せられた好意を断らないからです。それがたとえ、坂崎孝太郎というおっちゃんの顔にそっくりな娘、美心からの好意だったとしてもです」

3位
不細工、ハゲ進行気味・・・外見のダメさ
ルサンチマン 新装版 上 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)
ルサンチマン 新装版 上 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)
  • 著者名:花沢健吾
  • 発売元 : 小学館
  • 価格:940円

2005年第五回センス・オブ・ジェンダー賞を受賞した花沢健吾の作品の主人公、坂本拓郎。不細工、ハゲ進行気味、デブのタクローはふとしたきっかけでギャルゲーにハマっていくことになるのだが…
「初対面の女性(AIだけど)に『付き合ってください』と告白、即撃沈と恋愛スキルはゼロに等しいダメ人間がタクローです。だが、仕事では失敗らしい失敗もなく、職場の同僚に関しても(男に限っては)人間関係は良好です。女性と急接近できたのも、仕事上のトラブルが原因でした。イザというとき頼りになる仕事ができることが彼の魅力なのです」

4位
イケメン、天才だけど非常識なダメさ
となりの怪物くん(1) (KC デザート)
となりの怪物くん(1) (KC デザート)
  • 著者名:ろびこ
  • 発売元 : 講談社
  • 価格:453円

2012年にアニメ化された、ろびこによる『となりの怪物くん』の主人公、吉田 春。イケメンで天才だが、暴力沙汰ばかり起こす彼の前に、水谷雫というクラスの女の子が現れたことで変化が起こる。
「非常識、かつ変人。しかもやたらとケンカっぱやい。“ただしイケメンに限る”を地でいくハルですが、過酷な過去がありながら人との繋がりを純粋に求め、周囲の人々を繋げ、変えていく力をもっています」

5位
脱力系なダメさ
トーチソング・エコロジー (1) (バーズコミックス スピカコレクション)
トーチソング・エコロジー (1) (バーズコミックス スピカコレクション)
  • 著者名:いくえみ綾
  • 発売元 : 幻冬舎
  • 価格:669円

Webスピカで連載された、いくえみ綾『トーチソング・エコロジー』の主人公、清武 迪(きよたけすすむ)。役者を目指して現在フリーターの彼のアパートの隣に高校時代同級生だった女の子が引っ越してくるのだが…
「塩顔にもっさりとした髪型にメガネ、脱力系ファッションという典型的な“いくえみ男子”な風貌ながら、役者志望のフリーターというなかなかの“ダメ男”ぶりです。しかも、女性からのメールにも鈍感。そんな彼の魅力は、親友・峻が言うとおり“一緒にいると楽”ということなのでしょうか」

なぜ、ダメ男に惹かれるのかを古田ラジオさんはこう語ってくれたラコ。
「ダメ男が魅力的な最大の理由、それは、ダメな人間は自分が“ダメ”なことを自覚している事です。自分がダメだと自覚しているからこそ、それにあらがったり、逃げたり、受け入れたりと様々なドラマが生まれます。そのドラマ性こそがなによりも我々の心を揺り動かすのではないのでしょうか。」
ふむふむ、勉強になるラコ。古田ラジオさん、どうもありがとう!他にもこんなテーマでランキングの知りたい!というのがあったら@bookrakoまでよろしく!

●プロフィール:古田ラジオ
1980年生まれ。ブロガー、非モテ・婚活評論家。非モテのためのミニコミ「奇刊クリルタイ」を制作し、佐々木俊尚や雨宮まみなど、幅広い文化人にインタビューを続けている。
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