元カリスマホストが語る、究極の感情の揺さぶりは「快」と「不快」。ホストの恋愛メゾットで多くの女性の婚活を救った『シークレット婚活塾』

文芸・カルチャー

公開日:2024/1/3

シークレット婚活塾
シークレット婚活塾 大好きなあの人にたった3ヶ月でプロポーズさせる禁断の恋愛マニュアル』(井上敬一/SBクリエイティブ)

 伝説のNo.1ホスト・井上敬一が婚活塾の塾長となり、多くの悩める女性たちを救った『シークレット婚活塾 大好きなあの人にたった3ヶ月でプロポーズさせる禁断の恋愛マニュアル』(井上敬一/SBクリエイティブ)。非モテ街道まっしぐらの筆者も密かに熟読したところ、人生で初めてモテを実感することができた。

 そんな『シークレット婚活塾』待望の第二弾が刊行された。『ムリめの彼、年下の彼、忘れられない彼…からアプローチされる! シークレット婚活塾〔リベンジ〕』(井上敬一/SBクリエイティブ)だ。

 コロナ禍を経て、恋愛事情も以前とは変わってきた。対面の機会は少なくなり、代わりに浮上してきたのが婚活アプリ。あるいは、身近なところでのパートナー探し。本書は、高スペックすぎて諦めていた人、気になる年下の彼、諦めきれない元カレ、アプリでの出会い、彼女がいるけれど気になる人など、最新の恋愛シーンを網羅した内容になっている。

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 数々の恋愛メソッドを紹介している本書の中でも、とくに興味深かったのが「振り子の法則」だ。恋愛のドキドキ、ワクワクは、だれかを好きになり、感情が揺さぶられることによって起こる。究極の揺さぶりとは、「快」と「不快」という振り幅で相手の感情を揺さぶることだと著者はいう。

 振り子の法則は、「快」と「不快」をバランスよく与えることで、相手の脳に中毒症状を起こさせる、恋愛における究極のテクニック。これをされると、人は「好き」を通り越して、相手の“信者”にまでなってしまうというから、まさに門外不出。著者がホスト時代に使いまくって絶大な効果があった実証済みの法則だ。

 ホストの最大の魅力は、「快」と「不快」の幅だという。まずは徹底的に「快」に振る。出会いは爽やか、イケメンでいい感じ。上級の気遣いもぬかりなく、「ホストなのになんだか人としても尊敬できるわね」という感じで、接客を通して徹底的に「快」に振る。

 そして、好感度もMAXに入ったとき、わざと断って席を離れ、他の女性客のところに着く。できればその人から見える席に座り、他の女性客と一緒に楽しんでいる様を見せつける。これがいわゆる嫉妬の「不快」だ。

 早く席に帰ってきてほしくても、なかなか帰らずに我慢できる限界まで引っ張り、ようやく席に帰る。最後は徹底的にフォローして、また「快」に振るという。そうすると「快」と「不快」の振り幅ができて、普通にずっとその席で接客するよりも女性はハマるのだという。高いお金を払って女性がホストクラブに通う理由は、店にいる数時間の間にこの「不快」と増幅された「快」が交互にやってくるからだと、著者は言う。

 この振り子の法則を恋愛や婚活にも活用すると、なにか問題が発覚したらあっさり離れていってしまう期間限定のファンではなく、あなたに夢中な“信者”を育てることができるという。

 それでは、女性にとっての最強の振り子の「幅」とは――? ぜひとも本書を読んで、具体的なメソッドを知ってほしい。実践することができたら、あなたは意中の彼に半永久的に愛される女性になれることだろう。

文=尾崎ムギ子