妻の好物を観察し、妻がかわいく見える日は褒める――「妻に恋する」方法とは?

マンガ・アニメ

2017/8/5

『うちの妻ってどうでしょう?』(双葉社)

 長年連れ添った夫婦にお互いの印象について尋ねると「もう、嫁さんにドキドキするとかはないかな~」「一番身近な戦友って感じ?」といった返答をもらうことが多いです。筆者は独身女性なので、想像することしかできませんが、苦楽をともにした大切な存在ではあっても“恋をしていたあの頃”とは違う……そんな感じでしょうか。

 それでも、男性の中には心のどこかで「妻にもう一度恋したいけど、方法がわからない……」そんな想いを抱えている人もいるのかもしれない! 多分! そんなモヤモヤを抱えている方に、ぜひご一読いただきたいのが『妻に恋する66の方法』(講談社)です。

 作者は、エッセイ漫画『うちの妻ってどうでしょう?』(双葉社)を手がけ、 “妻かわいい漫画”という独自のジャンルを築いた漫画家・福満しげゆき先生。かわいい妻を描けば右に出る者はいない作者が、新たなテーマとして取り上げたのが“妻に恋する方法”なのです。そこで今回は、福満家の日常に隠された妻に恋する秘訣をご紹介しましょう。

●妻が謙遜したらすぐにくつがえしてあげよう(第1巻より)

『妻に恋する66の方法(1)』

 仕事柄、奥さんの絵をたくさん描く福満先生。その絵を見た奥さんが「じょうずかねー ママ(私)のはじける笑顔 もうそがん若くなかろ?」と謙遜すると「そんなことないよ! 妻はこれからだよ!」と、即答します。言葉をくつがえされた妻は「そぉー?」といって去っていく。これは、妻をなるべく褒めるべきという教訓なのかと思いきや、彼は本気で「妻はこれから」と思っており、心の中で「30代女性の人妻感の良さ… 若いもんにはわからないだろう……」と、ほくそ笑んでいるのです。ちなみに福満先生は、妻と取っ組み合いのケンカをしているときでも、彼女の人妻感に興奮してしまうそうです。

 自分の妻は、視点を変えれば“人妻”。人妻という響きに、並々ならぬ思い入れがある男性も少なくないのでは? 福満先生のように、目の前にいる女性は人妻……という視点を持つだけで、妻の魅力がアップするかもしれませんよ。

●出掛けた妻が帰ってきたら「ホッ」と胸を撫で下ろそう(第2巻より)

『妻に恋する66の方法(2)』

 毎年、夏休みになると、奥さんは2人のお子さんを連れて、九州にある彼女の実家に帰省します。その間、福満先生は自宅にたった一人。奥さんの帰省中に、毎日来ていた連絡が途絶えると、いつも「これ…帰ってこないパターン…あるの? 計画的な別居的な」という不安に襲われるとのこと。そして、家の中に子供のランドセルが置いてあることを確認し「転校とか… 手続き大変だろうし戻ってくるよな」と考え、正気を保ちながら家族の帰りを待つこと10日。実家から無事に帰ってきた奥さんと子供たちの顔を見て「いちいち『ホッ』と胸を撫で下ろ」すそうです。

 妻や子供が出掛けたとき、世の男性陣の中には「一人で羽を伸ばせてラッキー」と感じている人も多いと思います。しかし、それは“妻が帰ってきて当たり前”という安心感があってこそ感じることができる喜び……。ときには、出掛けた妻が帰ってきた事実に、ホッとしてみると、新鮮な気持ちになれるかも?

 この『妻に恋する66の方法』を読んでいると、福満先生がいかに奥さんに興味を持って接しているか、ということがよくわかります。妻を徹底的に観察することで、新たな“妻の魅力”を発見し続けているのかもしれません。何より、福満先生の視点で描かれる“妻”は、本当にかわいい……! 妻かわいい漫画家の真骨頂ともいえる作品、ぜひご一読あれ!

文=真島加代(清談社)