美容にかけるお金は半分に節約できる!? 間違った化粧品常識を解明するコスメマニュアル
公開日:2017/10/27

なんでも日本は世界でも有数の化粧品消費大国。欧米に比べると多額の化粧品代を費やしているのだそう。ところが『オトナ女子のための美肌図鑑』(かずのすけ/ワニブックス)によれば化粧品は肌に浸透しないという。この本には美容化学者かずのすけ氏によって、化粧品神話を崩す真実が次々と暴かれている。そのいくつかを見ていこう。
■化粧品は肌に浸透しない!?
まず化粧品は肌に浸透しない。浸透を願ってパッティングしまくってもまったく意味がないのだとか。化粧品が肌の奥に浸透するなんてそれはウソ。ほとんどの化粧品はせいぜい肌表面の角質層までにしか到達しないという。しかもパッティングは肌が黒ずむもとになるというから怖い。洗顔後、化粧水をたたいてその上から乾燥を防ぐために乳液を付けるのも、油分の与えすぎは肌トラブルのもとになってしまうという。肌にはセラミド入りの化粧水かオールインワンだけで十分。たくさんの化粧品は不要なのだそう。

■無添加化粧品は肌にいい!?
最近オーガニックコスメをうたっていた有名外国化粧品の成分表示が間違っており、実はまったくオーガニックではなかったというニュースが大きく報道された。
実は無添加化粧品だからといって肌にいいとは限らないのだとか。なぜなら無添加化粧品に明記されている「無添加」の定義が日本では決まっていないから。この本では、むしろ天然よりもピュアなのは合成のほうと言い切っている。オーガニックコスメに含まれている天然の香料はアレルギーリスクがあり、かえって肌トラブルを引き起こす可能性もあると指摘している。

■毛穴パックでイチゴ鼻はキレイになる!?
一時、大流行した毛穴パック。ところがこれが毛穴の黒ずみをもっと悪くさせてしまう。毛穴の角栓は必死にケアするほど増えていくという。しかも角栓ケアはニキビの原因になるというから泣きっ面にハチだ。強力パックを使うとますます角栓を増やすことに。角栓ケアをしすぎると皮脂が角質と混じって大きな角栓を作り、角栓に含まれた皮脂やメラニン色素が酸化すると黒ずむという悪循環を起こしてしまう。角栓ができる原因は肌の刺激。強めのスキンケアや角栓パックをやめて油脂クレンジングだけで改善するというから驚きだ。

今まで常識と思っていたスキンケアの思い込みを覆す画期的な内容。各ページに描かれているイラストに添えられた辛口のコメントに爆笑しながら、正しい知識を得られて一挙両得だ。ムダな化粧品を減らして浪費と時間を節約できる! かしこい女子には非常に役立つ本といえるだろう。
文=中島ホタテ
レビューカテゴリーの最新記事
今月のダ・ヴィンチ
ダ・ヴィンチ 2025年7月号 解体! 都市伝説/文字が映す表現者たち
特集1 有名エピソードから今話題の“あの噂”まで 解体! 都市伝説/特集2 文章だから見える、もう一つの顔 文字が映す表現者たち 他...
2025年6月6日発売 価格 880円
人気記事
人気記事をもっとみる
新着記事
今日のオススメ
-
レビュー
「ジャンプ+」が王者「週刊少年ジャンプ」に挑んだ10年。漫画ファンだけでなく、仕事に悩む社会人も読むべき“仕事論”【書評】
PR -
レビュー
米澤穂信『本と鍵の季節』続編が長編として刊行。トリカブトで作られた栞を巡った、直木賞作家のミステリ小説【書評】
PR -
インタビュー・対談
「きさらぎ駅」から出られない少女たちのサバイバルホラー! 原案・逢縁奇演「世界に怪の根が植えられ、いずれ禍いに至ることを願って」【『カタリカ』インタビュー】
PR -
レビュー
化け物になった町人に私しか気づかない!? 逃げ場のない田舎町で少女が怪異と対峙するホラーサスペンスコミック『トナリノジイサン2』
PR -
レビュー
小川洋子6年ぶり長篇小説! 声なき人や動物のために歌う少女の人生の物語『サイレントシンガー』【書評】
PR
電子書店コミック売上ランキング
-
Amazonコミック売上トップ3
更新:2025/6/24 08:30-
1
悪役令嬢の中の人~断罪された転生者のため嘘つきヒロインに復讐いたします~: 6【イラスト特典付】 (comic LAKE)
-
2
メダリスト(13) (アフタヌーンコミックス)
-
3
俺だけレベルアップな件 21 (piccomics)
-
-
楽天Koboコミック売上トップ3
更新:2025/6/24 08:00 楽天ランキングの続きはこちら