初対面の商談や勝負の婚活、第一印象でまた会いたいと思ってもらえる「すごい挨拶力」とは?

人間関係

2018/1/11

『やわらかい人間関係をつくる すごい挨拶力(新講社ワイド新書)』(岩下宣子/新講社)

 毎日何気なく行っている挨拶。改めて挨拶について習わずとも、気が付いたら習慣化していた人も多いはず。でもそれは、小さい時にそばにいて面倒をみてくれた大人が教えてくれたから。あるいは、自分で観察して大人が「おはようございます」って言っているから真似しようと思ったかもしれません。

 日常に溶け込んでいる“挨拶”に注目することで、実はとっても人間関係が円滑になると教えてくれているのが、『やわらかい人間関係をつくる すごい挨拶力(新講社ワイド新書)』(岩下宣子/新講社)です。マナーの専門家である著者の岩下宣子氏は本書の中で「人間は社会的動物です。人と人との交流を無視しては成り立ちません。挨拶は、ものに始まりがあるように、人間関係の始まり、ひいてはいい人生、その鍵となるものです」と書いています。

 社会的動物である我々人間は、生まれてから様々なコミュニティに属すことになります。家族は最初に出会うコミュニティ。成長するにつれて、幼稚園や学校、社会人になると会社に属すなどして、さらなる社会的な立場が求められていく。そのほかも習い事の教室やママ友など、きりがないほどたくさんの社会、コミュニティが存在します。

 何かに属することで、人との交流が生まれ、そこから得られる気づきは、自分自身の栄養となっていきます。それぞれのコミュニティでは、話題も価値観も全く違うかもしれません。でも、唯一共通していることは挨拶というものは誰にでもできて、誰もが理解し、受け取ってくれること。

 挨拶の仕方1つで、今の人間関係がより深くなったら面白いと思いませんか?本書に書かれていることは、「次に出会った人に実践できる!」と思えるくらいすぐに自分に取り込めてしまうところがまず、すごいのです。

 その「すごい挨拶力」の1つに【相手の名前を挨拶に込めること】とあります。ある時から岩下氏は、「こんにちは」「こんばんは」の前に、相手の名前を添えることにしたそう。「山本さん、こんにちは」「小川さん、こんばんは」。すると、挨拶の場にフレンドリーな空気が流れ、相手の自然な笑顔に出会える回数が圧倒的に増えたとのこと。それがたとえしばらく会っていなかった人でも、一瞬にして心の距離が縮まりブランクは解消されます。

 確かに、名前を呼ばれて挨拶された時のことを思い返してみると、まっすぐ自分に届けられているような気がして、こちらもきちんと返したいという気持ちになりました。相手の方に対しては、「感じの良い方」という印象が残るし、次に会った時は自然と自分から挨拶したいと思えるから、どんどん距離が近くなります。

 挨拶は、単なる礼儀や形だけのものではなくて「あなたのことをいつも気にかけていますよ」というほんの少しの気持ちを届けるための手段なのかもしれません。本書はそんな人間関係をやわらかくしていく挨拶力の身につけ方を、とてもわかりやすく教えてくれています。手元に置いて、ぜひ次に会った方から「すごい挨拶力」を実践してみてください。きっと素敵な笑顔に出会えることでしょう。

文=大石百合奈